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透析技術認定士と臨床工学技士

  • 透析技術認定士

透析技術認定士は臨床工学技士(Clinical Engineer)資格法制化に関わった透析療法合同専門委員会(日本腎臓学会・日本泌尿器科学会・日本人工臓器学会・日本移植学会・日本透析医学会)が1980年に発足させた認定制度です。臨床工学技士の資格法制化が1987年ですので、認定士は臨床工学技士よりも歴史が長いのです。もともと透析施設では透析装置、水処理装置のメンテナンスなど、医師、看護師では対応できない業務が多く、医療機器技術の専門学校を出た無資格のスタッフがはたらいていました。透析の普及とともに無資格の人が病院で働くことの懸念から将来の臨床工学士士資格法制化を見据えて作った資格です。

  • 透析技術認定士の合格率

臨床工学技士の国家試験合格率は2022年、80.5%です。透析技術認定士の合格率は2021年、70.1%。受験資格が透析実務経験2年以上の臨床工学技士、看護師であることを考えると低い合格率ですね。受験者は8割が臨床工学技士、看護師の受験は2割ほど。透析施設では年々、技士の割合が看護師よりも高くなっています。専門性が高まり、看護が必要な症状が出たらすぐに専門科に紹介するのがスタンダードなのでしょう。合格すると認定書の他にきれいなバッチがもらえます。

透析技術認定士 バッジ
  • 透析技術認定士試験対策

透析療法合同専門委員会の編集する「血液浄化療法ハンドブック」を一通り読めば受かるのではないでしょうか。このnoteでは透析技術認定士、臨床工学技士資格取得のために勉強してきたことや学会で学んだこと、環境に関して工学的な視点でまとめていきたいと思っています。

  • 透析技術認定士の更新について

透析技術認定士は2012年4月から更新制度がスタートしています。認定士の有効期間は5年間であり、5年毎の更新が必要となります。有効期間開始から更新手続き日までの間に講習会、学会への参加で50点を取得することが更新の条件となり、取得点数の証明書、更新手続きに必要な書類を透析療法合同専門委員会へ提出することになります。認定更新用のe-ラーニング講習会受講での取得点数は 30点、e-ラーニング受講完了後のセルフトレーニングテストに合格すると 10 点が加算されます。その他に、委員会の母体学会学術集会、準母体学会への出席(10点)が必要となります。


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