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カイピラの小さな汽車

もしかしたらこの世におぎゃあと生まれる前から耳にしていたのではないか・・というようなメロディーが誰にでも一つ二つあるのではないでしょうか。私にとってこの「カイピラの小さな汽車」はそんな曲の一つ。落ち込んでいるとき、無理に早足で歩いてみたりしながら頭の中で流れるメロディ。下手な口笛でつい吹いてしまうメロディ・・・遠くを見ながら頭の中で鳴るメロディ・・・昔見た景色を思いだすメロディー。楽しいのに何だかちょっと寂しくなるリズムとメロディ。


コロナ禍でコンサートができなくなったとき、ブラジルの音楽家たちがリモートでビデオを作ったのもこの「カイピラの小さな汽車」でした。

↓サンパウロ州立管弦楽団 ヴィラ=ロボス作曲「カイピラの小さな汽車」 


アルゼンチンとブラジルには行ったこともないのに、子供のころからどちらの音楽にも強烈に惹かれれるのです。大学時代からサンバチームに入ったりショーロを弾いたりアルゼンチンタンゴにのめり込んだり。ピアソラもヴィラ=ロボスもクラシックの洗練された世界に憧れパリに乗り込みつつ、振り落とされつつ、膨大な作品を生み出したのです。その作品はいつも枠からはみでて、地の底からエネルギーを与えてくれる。体裁の整った音楽にはないその魅力にずっと憑りつかれているのです。

カイピラとは「野に住む者たち」という意味。カイピラ文化とは、ヨーロッパ系の移民がブラジルを開拓し大自然の中で作り上げてきた、ヨーロッパの宗教観に影響をうけた田舎の牧歌的な文化のことだそうです。
CD「ブラック・スワン」CM30秒の映像の中で使われたのがこの曲です。CDの中では優子さんが汽車が車庫に入る音、線路の軋みを絶妙に表現しています!

最後に冨田勲さんのカイピラ・・・これも凄いので貼りますね!

ではまた書きますね!!
NOTE初心者指慣らし投稿でした・・・

次はベルリンからの記事がくるかな?

ミラノ特派員 黒田亜樹

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