【ダービーを考える】

オークスは攻めすぎた馬を◎にしてしまいましたが、上位人気馬で高評価したスターズオンアース、ナミュールが好走したので個人的には満足しました。

3歳にとっては1つのゴール地点となる日本ダービーまであと少し。
POGの終わりもあと少しですね。。。(ディーンズリスターが勝つか勝たないかで私は5位か最下位になるか大きな違いなのでハラハラしています・・・)

さて、日本ダービーの予想をしますが、今回は珍しくラップ面からのアプローチをしたいと思います。

■2015~2021年までのダービーのラップ

※2015~2021年までの日本ダービーのラップ
前3F・後3F/前5F・後5F(前傾-後傾のラップ差)

基本的には後傾ラップになるのが日本ダービーで、前傾ラップになったのはリオンリオンが暴走逃げをして、ロジャーバローズが勝った2019年の日本ダービーくらいです。

基本的にはラスト4~5Fでのロングスパートでの戦いになりますが、ここ数年で唯一3F戦になったのがレイデオロの勝った日本ダービーになります。

ここ2年はラスト4~5Fから加速していく高速持続ラップ戦。
特に今年は土日がかなり晴れる予報が出ていて、オークスよりも速い時計が出そう。

■前傾ラップ-後傾ラップ

ダービーで好走してくる馬の共通点として後傾ラップ:-2.5~-4.7の間で好走してきた馬が走ってきています。

2021年:
1着:シャフリヤール(共同通信杯:-3.9秒)
2着:エフフォーリア(共同通信杯:-3.9秒、百日草特別:-4.5秒)
3着:ステラヴェローチェ(共同通信杯:-3.9秒)
2020年:
1着:コントレイル(新馬戦:-3.6秒)
2着:サリオス(新馬戦:-4.7秒)
3着:ヴェルトライゼンデ(萩S:-3.2秒、スプリングS:-3.9秒)
2019年:
2着:ダノンキングリー(新馬戦:-3.5秒、共同通信杯:-4.2秒)
3着:ヴェロックス(新馬戦:-2.5秒、若駒S:-2.5秒)

過去3年間のダービーでは上位3頭(ロジャーバローズを除く)のほとんどが後傾ラップで好走してきている馬ばかりになります。

■上記の条件を満たして好走してきている該当馬

・セイウンハーデス
・ジャスティンロック
・オニャンコポン
・キラーアビリティ
・ジャスティンパレス
・ピースオブエイト
・コマンドライン
・プラダリア
・マテンロウレオ
・ビーアストニッシド
・アスクビクターモア
・イクイノックス
以外と該当馬が多いです。

が、これを1600~1800m戦に絞ると
・セイウンハーデス(こぶし賞:-4.4秒)
・ジャスティンロック(未勝利:-4.3秒)
・キラーアビリティ(萩S:-4.2秒)
・ピースオブエイト(新馬:-4秒)
・コマンドライン(サウジRC:-3.9秒)
・ビーアストニッシド(未勝利:-3.1秒)
・イクイノックス(東スポ2歳S:-2.7秒)

となります。
この中で東京コースを走ってきた馬でさらに絞ると
・セイウンハーデス
・コマンドライン(抽選対象)
・ビーアストニッシド
・イクイノックス
の4頭となります。

■マイル戦の重要性

2015年~2021年まで日本ダービーを好走してきている馬のほとんどがマイル戦をメインで好走してきた馬たちとなります。
逆に2000mのレースしか使わずにダービーで好走してきた馬は

2018年:コズミックフォース・3着
2017年:レイデオロ・1着

の2頭のみ。他の馬はほぼマイル戦を使ってきたうえでダービーに臨んでいます。
次に2000‐2400m戦を使ってきて、ダービーで馬券になった馬は

2015年:サトノラーゼン・2着
2017年:アドミラブル・3着

の2頭のみ。2400m戦を使うことは重要ではないことが良くわかります。
これは後半4~5F勝負になりやすいダービーがマイルの流れにあっているからだと思います。

今年の日本ダービーでマイル戦を使っていない出走馬
・ロードレゼル
・オニャンコポン
・マテンロウレオ
・ジャスティンパレス
・プラダリア
の5頭になります。

オークスと違い、距離をこなしていることが大事にはならないのがダービーの特徴となっていそうですね。

■上位人気馬の評価

・イクイノックス(1人気想定)
東スポ2歳Sではラスト5F57.6秒という破格の時計を記録して話題になりましたが、やはりこの馬が主役候補の一人になりそう。
皐月賞では外々を追走しながら、ラストに抜け出したところを外からジオグリフに差し切られた格好になりますが、それでも休み明けを考えれば十分な結果だったのではないでしょうか。
不安要素は使い詰めができない体質と言われ、初めて間隔を詰めて使ってくるところか。

・ダノンベルーガ(2人気想定)
元々ダービー狙いと言われていたこの馬で、皐月賞では内枠という不利をものともしない走りで、4着と好走。
共同通信杯ではジオグリフ、ビーアストニッシド、ダノンスコーピオンを破って勝利しているだけに東京替わりは歓迎でしょう。
ただ、前述のラップへの適性を考えるとダービーの4~5F戦には合わなさそうな1頭。新馬戦・共同通信杯ともにラスト3Fの瞬発力勝負になっているので、その展開になったらおそらくこの馬が勝つと思いますが、例年通りの4~5Fのロンスパ戦になると厳しいのでは?と思わざるを得ないです。
特に今年は実力が拮抗しているだけにそこは気掛かりな面です。

・ドウデュース(3人気想定)
皐月賞では前目にいた馬たちが、11.4-11.5秒という時計を刻んでいたことで、この馬自身はもっと速いラップで走っているはず。
ダービーは皐月賞で大外を回して差し損ねた馬を狙えという格言もありますが、この想定人気は納得でしょうか。
ラップ面では新馬戦で後傾-4.8秒の競馬を加速ラップで走っているだけにどこでも対応はできそうです。

・ジオグリフ(4人気想定)
新馬戦のラスト5F・57.3秒は超破格時計。鞍上の福永騎手は2400mへの適応を不安視していますが、ダービーは能力が抜けていれば対応できるレースですので、特に不安視しすぎる必要はないのでしょうか。

■穴で一考

・セイウンハーデス
プリンシパルSを勝利して最後の優先権を手にした当馬。
シルバーステート産駒の牡馬は延長で【7-5-2-42】
勝率12.5%連対率21.4%複勝率25.0%。
東京コースと阪神の外回りコースを好走してきた点で馬場への対応力は高い。

・ビーアストニッシド
逃げたときはすべて馬券内で共同通信杯でも好走。
共同通信杯ではダノンベルーガに0.4秒差をつけられてしまったが、当馬も後傾ラップ‐3秒の好走馬に該当。
前走の皐月賞では逃げなかったが、前で競馬して伸びずバテずの競馬ができていた点を評価したい。
枠次第ではあるが、デシエルト、アスクビクターモアより内枠になれば抑えたい1頭。

・キラーアビリティ
東京コースは初だが、阪神の外回りコースで好走し、後傾ラップのレースでもしっかり好走。小倉の未勝利戦では芝ラスト1Fの歴代最高時計をマーク。
(2位にドウデュース、クロノジェネシス、3位にピースオブエイト、ヴェロックス)
皐月賞は馬場の悪い内に閉じ込められ続けてどうにもならないレースで度外視可能。叩いて調子を上げて、かつパンパンの良馬場であれば。

・ロードレゼル
マイルの経験がないものの、前走の青葉賞のハイペースを2番手から追走し、最後まで粘りとおした点は評価したい。
新馬戦の超後傾ラップにも対応できているので5Fの持続力勝負でも面白そう。

■現時点での印

◎イクイノックス
〇ジオグリフ
▲アスクビクターモア
☆ビーアストニッシド
△ドウデュース、キラーアビリティ、セイウンハーデス
×ロードレゼル

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