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文房具アーカイブ#46『パイロット S20 ボールペン』

シャープペンシルは話題になるがこっちが話題にならないのはなぜだ。

パイロット S20 ボールペン

ダークブラウン

商品スペック(パイロット公式ホームページより)

型番:BPPS-2SK
(ダークブラウン/ディープレッド)

ボール径:0.7mm(油性:低粘度アクロインキ)
インク色:黒
(リフィル交換可:BRFN-10F芯 100円+税:黒/赤/青)
※BRFN-10EF(0.5mm)とも互換可

本体サイズ:φ10.6×137mm
軸:樹脂含浸カバ材
クリップ・口金:金属(マット加工)
重量:19.6g
芯出し方法:ノック式

定価:2,000円+税

2013年~2024年3月現在販売中

https://www.pilot.co.jp/products/pen/ballpen/oil_based/s20/

 冒頭の答えは知っている。『S20』のシャープペンシルで騒いでいるのが中高生だから。学生時代に黒の単色ボールペンのみを使う機会はあまりなく、これを買っても同級生同士でマウントは取れないからである。残念なのかなんなのかは分からないがそういった理由でボールペンは話題に上がりづらい。

『S20』とは

 そもそも『S20』は「Sシリーズ」のシャープペンシルのフラッグシップモデルのことであり、昨今の文房具屋さんへのお問い合わせランキング上位に食い込む素敵な木軸シャープペンシルである。「Sシリーズ」で木軸なのは『S20』とさらに上位モデルの『S30』のみで、あとの下位モデルはプラスチック樹脂製。
 というか「Sシリーズ」の【S】って「シャープペンシル」とか「製図」って意味でついてるんだと思っていたので『S20のボールペン』っていう状況がちょっと面白いような気がする。違う意味で勘違いしてたらすまないけど。でも『S20』のシャープペンシルが発売されてから10年経ってボールペンは販売されたのでやっぱりボールペンが発売されることは予測していないような気がする。

やさしい木のぬくもりをシャープペン(ボールペン)で。
低重心設計のスリムな本格派。使い込むほどになじむ木軸の風合い。

※ボールペンとシャープペンシルでほぼ同じ文章

https://www.pilot.co.jp/products/pen/ballpen/oil_based/s20/

 パイロットの『LEGNO(2500円+税)』、『S30・S20』に用いられている「樹脂含浸(じゅしがんしん)カバ材」ってなに?という話だが、これは木をそのままくりぬいて無垢のまま使っているわけではなく、薄くスライスした樺(カバ)の木材の深部まで樹脂を染み込ませて熱を加えてプレスしたものを軸に加工している。
 もちろん木軸loverの皆様は木の香りが強い天然木がいいかもしれないが、ペンとして使用していく以上人の手汗や落下ダメージなどの過酷な状況にも耐えうるようにするにはこういった一手間が大事ということ。

使ってみた感想

軽い使い心地だが軽すぎない。

 木軸の温かみが心地良く、いい感じに軸もくびれており持ちやすい。ノック式なのでササっと使えるし、なにより木軸なことで軽い。インクも「アクロインキ」搭載なのでスルスル書けちゃう。
 このペンをそんなに使ってないので育っていないが、ちゃんと使い込むと手の脂などでエイジングが起こり良い感じに軸がテカるのでそういうのがお好きな人は買いです。
 ただし個人的には価格が2000円+税なのもあってギフトとしてなんだか中途半端なことが惜しく感じてしまう上にノック音が若干安っぽい気がする。しかし自分で使う分にはちょっといいペン買ってみた!と嬉しい価格帯。贈り物に悪いわけではないがよっぽどの木軸好きでないと軸の色もあって映えが薄いかもしれないので人を選ぶ。

気になったら使ってみてほしい

 ボールペンがあまり話題にならないとは言ったが、シャープペンシルは話題になっているのでもしかしたら同じ素材を使っている以上メーカー欠品の可能性あり。実店舗では取り扱いのない店もあるため実店舗で買う場合にはお問い合わせした方がいいと思う。

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