ベンズの裁断


こんばんは。吉靴房新人の永澤です。

本底の作成を進めています。  

今回進めているのは
革底仕様のデザインで、
素材はベンズを使用します。



ベンズとは、
部位の事で、ざっくりいうと
お腹や肩周りを除いた背中あたりの革です。

繊維の密度が高く分厚い。
裁断に苦労する側です。

ベンズの断面はこんな感じ。

かったい。
ですが、刃が全く進まなかった
最初に比べると力をあまりかけずに、
裁断するコツが少しずつ分かってきたと思います。



以前、革の鞣し工場の見学会に参加し
ベンズが作られる工程を拝見しました。

腐らない様に塩漬けされた状態で原皮を輸入
高濃度のタンニンが入ったピット層とよばれるプールに
長時間漬け込み
専用のオイルを入れて矯正乾燥


繊維組織を緻密するため、
コシやハリを出すための幾つもの工夫を学びました。

素材が手元に届くまでの過程を知る事で、
観察ポイントが増えて扱いが変わりました。


動物、鞣し屋さん、革屋さんなどなど、
命とエネルギー、技術のバトンを受け取り、
今靴の製作ができている事を実感しました。
最高の形でお客様に提供できる様に、
精進します!

ではまた!

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