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カップラーメンを待つくらいの間でわかる音楽講座 イメージの持ち方 b labo vol.25

イメージの持ち方

「○○を思い浮かべて気持ちをこめて歌いました」という人がいますが、本当にそのイメージは聞き手に伝わっているのか?個人的には懐疑的です。

美空ひばり級の歌手がいつでも自由自在に涙をこぼしながら「悲しい酒」を歌うのなら別でしょうが、一般的には難しいことです。漠然としたイメージや私的な感情だけではやはり無理なのではないでしょうか。

ではどうイメージすればよいのか?それは作者の意図と曲の構造を理解することだと思います。

童謡のゾウさんはもともと2拍子の曲であったそうです。しかしプロデューサーがどうも納得がいかず作者を変更して3拍子に作りかえられました。
象の鼻のゆったりとクネクネとした動き、まさに3拍子がぴったりハマりますよね。

「3拍子、長い鼻がゆったりと動く」このイメージで「ぞ~おさん、ぞ~おさん」と歌えば伝わりやすいのではないでしょうか?

なぜか日本人は小節のケツごとに無理にブレスをしたがる傾向があります。1拍目ばかりを意識してぞーさん!と「ぞー」を強くのばすから「さん」の部分に余白・余裕がなくなり無理なブレスになってしまう。フレーズの終わりと次のアタマをしっかりと予測しておく、とても大切なことです。

名作・名曲と呼ばれるものにはそれなりの作者の意図が込められています。それがどこに隠れているのか?と考えながら音楽を聴いたり練習すると変わってくるものですよ。

「後ろから前から」(畑中葉子)
歌の入りはイントロ小節の4拍目後ろから、つまり前にくってから入っていますね、名作です。

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