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Hallelujah


『アドリアン・イングリッシュ』シリーズの最終話、『暝き流れ』の訳本が昨年末に出版された。『アドリアン~』はアメリカのM/M作家ジョシュ・ラニヨン氏の名作シリーズで、多くのBL愛好家がジェイクとアドリアンのスッタモンダにきゅん♡きゅん♡させられた。

イイ歳した大人である私が、人の色恋沙汰に、しかも架空の事柄に、ここまでモンモンしたのも珍しい。

『アドリアン・イングリッシュ』シリーズのnoteはこちら♪

その最終巻に、B4を八つ折りにしたピンク紙が挟まっていた。
広告だと思って捨てようとしていたら、「アレは特典SSです!捨てちゃいけません!」と教えてもらった。いやいや危なかった・・・

表と裏に、超短いお話しが1話ずつ。
後日談の「scarf and feather」・・・ザックリいうと「ジェイクのプロポーズ大作戦」だ。スカーフと羽をどう使用するかは、ご想像通り。甘々です。

切なくて心臓がきゅ~ん♡となったのは、アドリアン・イングリッシュ3.5と位置づけされた「Hallelujah」である。

3.5ってことは、3巻と4巻の間の小話ってことです。3で別れ、4の冒頭の殺人事件現場でふたりが出会うまで・・・
3も4も「ジェイクのバカ~(((p(≧□≦)q)))」と(愛を込めて)罵倒しながら涙目で読みましたが、このショートも同じく。短いのに、読後「ほぉぅ~♡」と溜息が出ますよ。ラニヨンさんにはヤラれっぱなしだ!


Hallelujahのcover

3.5のタイトルは「吟遊詩人レナード・コーエン」の名曲『Hallelujah』だ。

クリスマスの夜、カーラジオから流れてくるHallelujahを聴き、ジェイクはアドリアンを想う。

Yeah, baby, I have been here before,
I know this room; I have walked this floor,
Yes, I used to live alone before I knew you

ラニヨン氏は 物語の冒頭にココを引用している。
この後に、「 love is not some victory march, it's a cold and its a broken Hallelujah 」と続く。もぉたまりません~(>_<)ジェイク~

最初の数行を読んだだけで私のアタマの中ではHallelujahがワァワァ流れて、ジェイクの代わりに泣いた・゚・(ノД`;)・゚・アグァ

ジェイクが初めてクローク&タガ-書店で聴いたHallelujahは、アドリアンがよく聴いていたRufus Wainwrightのカバーだそう。wikiによるとカミングアウト済みで、アメリカのゲイカルチャー属性の方々に好んで聴かれるアーティストなのかな?鼻にかかった歌い方に色気があって素敵♡


しかし、私の頭の中で聞こえるHallelujahはJeff Buckleyのカバーだ。
吐息からはじまるギターのHallelujahは、切なさがぐわぁぁ~なので聴いて!
Jeff Buckleyは夭逝してしまったにもかかわらず、「歴史上最も偉大な100人のシンガー」にランクインするほどの実力派。

「天にはたしかに神がいるのかも だが俺が愛から学んだのは 裏切りに打ち返すことだけ」 訳:冬斗亜紀

この引用は・・・当時のジェイクの心情を思うと、うぅうぅとなる。

本文はコレ↓
Maybe there's a God above, and all we ever learned from love
was how to shoot at someone who outdrew you
And its not a cry you can hear at night, 
its not somebody who's seen the light, 
its a cold and its a broken Hallelujah 

愛の歌とも、反戦の歌とも、解釈は色々。レナード・コーエンの詩は解釈が難しいそうで、和訳ともなるとさらにハードルがあがる(ので、訳しません)。

最後に、最近お気に入りのHallelujahをご紹介~♪ 
5番まであるのだが、こちらは3番までで短い。



強烈な一場面と、名曲が結びつくと、人生にガツンと杭を打たれる気がする。
その曲を聴くと、何時でも何処でも「ソコ」に引き戻される。
ソレを好む人も多いでしょう。

私はあんまり好きじゃない。
困っちゃうのは、誰といてもそうなるからであって・・・そういう「今・ココ」の関係を持って行かれる感じに、逆らいたくなる。天邪鬼ですんで。
だから極力、そういう曲は作らないように努力している。

むか~し昔、別れ話の最中にカーラジオから「stand by me」が流れてきて、慌ててラジオ止めた経験があります。ジョンレノンの命日だったそうで(^^;)

好きな曲なのに、人生の一時停止場面とセットにされたら、たまらない・・・
それが良い思い出だろうが、ナンだろうが・・・そこまで情緒的な人間に仕上がっていないのですf(^^;)


アドリアン・イングリッシュ・・・シリーズが終わっちゃって寂しい。
クリスティのおしどり探偵みたいなノリで、1作で良いから、書いてくれないかなぁ~


おしまい

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