独立リーガーのクラウドファンディングは「株式選手」で
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こんばんは伴です。
今回は独立リーガーのお金事情について少しお話します。
独立リーガーの給料について
何よりもかかるのは食費
独立リーガーの給料について
足りないお金をどう補っているのか
現状の課題は「球団からの給料」か「身内の支援」の2択であること
独立リーガーのゴールはどこか
クラウドファンディングの活用方法を考える
クラウドファンディングは強制ではない
それでも納得できない人のために「株式会社ならぬ株式選手」スタイルを提案する
リターンはお金じゃなくてもいいけれど・・・
支援されたことは覚えています
独立リーガーの給料について
シーズン中は額面で10-15万円前後。シーズンオフはなし。
球団によってばらつきがありますが、年俸換算で50-100万円といったところ。
しかもこれはあくまで額面ですので、所得税で10%ほど引かれるので手元に残るのは45-90万円。
ここから家賃や水道光熱費などの支払いをしていきます。
運よくルームシェアができたとして
家賃3万+水道光熱費、ガソリン代など1万×6ヵ月=24万円
インフラにかかるお金を支払うと、自由に使えるお金は20-65万円ほど
これはシーズン中の半年間での合計金額です。
月間に換算すると3-10万円。
一人で生活すると家賃がさらにかかるので、月5万円以下になる場合がほとんどでしょう。
何よりもかかるのは食費
以前別の記事でも書きましたが、アスリートなので一人でも食費がバカになりません。1日三食主食を白米として、朝1合、昼2合、夜2合ぐらいは簡単に食べます。
そこにおかず類を足さなければいけないので、月間2-3万円かかることも考えられます。
サプリメントも利用します。最低限マルチビタミンとプロテインで月に7000円前後といったところでしょうか。
足りないお金をどう補っているのか
これは選手によりますが、オフシーズンのアルバイトで貯金した分をシーズン中に使っているケースが多いと思います。
家庭に余裕がある選手は家族からの支援もあるでしょう。
中には消費者金融を使っている選手もいるとかいないとか
現状の課題は「球団からの給料」か「身内の支援」の2択であること
今まではこの2択しか手段がなかったのである意味当たり前だと思います。
しかし、今はネットワークの発達で大きな変換点になっていると考えています。
クラウドファンディングというものができ、個人から個人へ支援をするサービスが浸透してきました。
独立リーガーのゴールはどこか
夢を追いかけるとなると、どうしても「好きなことをやっているのだから安くても我慢しろ、苦労して当たり前」という価値観を強要する層もいます。
日本人の多くが「夢を追いかけるか、諦めて仕事をして稼ぐか」の選択を強いられてきた人ほどそのような思考になると思います。
言いたい事はわからなくもないのですが、独立リーグでプレーをする大きな理由として「さらに上のカテゴリでプレーする」という野心があるからです。
競技の面ではレベルが上がるので当然苦労するわけですが、それ以前の生活に苦労しているのはアスリートとして望ましいことではありません。
クラウドファンディングの活用方法を考える
ここでクラウドファンディングをどうやって使うと良いのかを考えてみます。
基本的には「個人から個人への支援サービス」ととらえて問題ないでしょう。ですが、中には「物乞い」「自分のお金で続けられないならやめろ」という反対意見も聞こえてきます。
このような事を発現する人は「何でも人から貰おうとするな。楽をするな。支援者にメリットがないじゃないか」というのが主な理由だと考えられます。
クラウドファンディングは強制ではない
ここも少しズレているのですが「支援者側は支援することは任意」なので「やりたくなきゃやらなくていい」ものです。
あくまでも「善意、好意」でサポートしたいと思ったらクラウドファンディングに参加すれば良いのです。
それでも納得できない人のために「株式会社ならぬ株式選手」スタイルを提案する
恐らく納得できない人はそれでも否定するでしょう。なので、支援者に明確なリターンを提示できるようにすれば良いわけです。
僕は「株式選手」を提案します。
具体例を書いていきます。
選手の希望支援額は年間100万円。
リターン方法
クラウドファンディング実施年のドラフト会議で指名された場合、契約金と初年度年俸を合計して20%分を支援割合に応じて分配する。
100万円の希望支援金
額にたいして3人の支援者がいたとします。
A 50万円(全体の50%)
B 30万円(全体の30%)
C 20万円(全体の20%)
この支援を受けた年にドラフト会議に指名され契約金3000万円、年俸600万円だとします。
(3000+600)×0.2=720万円
この金額を支援者に還元するというものです。
A 720×50%=360万円
B 720×30%=216万円
C 720×20%=144万円
この形式をとれれば支援者にも明確なメリットが生まれますし、選手側も競技に集中しやすくなります。さらに「自分に投資しているスポンサーがいる」と考えることでより緊張感を持って普段の生活を過ごすことになるでしょう。
育成指名の場合は支度金200万円、初年度年俸240万円だったりします。
合計しても480万円で20%は96万円なので、支援総額100万円を下回ってしまいます。
このようなケースは「元本保証」をすることで解決できるかと。
選手が4万円分プラスし、出資者に返金するという形になります。
リターンはお金じゃなくてもいいけれど・・・
正直に言えばあまりお金お金というのも気が引けます。
ですが現実問題として、明らかに活動資金が足りない状態になっている選手もいます。
一番いいのは球団からの給料が増えて、このようなスタイルをとらなくても良いことですが、おそらくまだ無理です。
支援者のなかには「お金はいいから球場でサインして欲しい」とか「遠くて見に行けないから試合の写真と手紙や動画を送って欲しい」と考えている人もいるでしょう。
そのような人達には、希望するリターンをキチンとお渡しして、支援してもらったお礼をできればそれで良いと考えます。
支援されたことは覚えています
僕の選手時代の話になりますが、多くの飲食店で通常より安くご飯を食べさせてもらったり、球場で差し入れをくださったりしていました。
帰りのバスで腹の足しにしたり、翌日の軽食として利用させてもらったこともありました。
困っていた時に助けられたことは覚えているものなので、これを見た方にもし余裕があれば今の選手たちにちょっとばかりの支援をお願いしたいと思います。
余談ですが僕は今年、プロテインを合計で30㎏分差し入れしました。
来年も微力ながら現役選手の手助けになるように動きます。
この記事は投げ銭制です。最後までありがとうございました。
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