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#5 棚主報 24/1/16

天変地異の年明けとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

12月29日に、ブックマンション吉祥寺のお店番をしました。4回目です。
今回は、来ていただいた方に、2023年のおすすめの本、場所、物などをノートに書いてもらう、という年末企画を行いました。
皆さん結構いろんなこと書いてくださって、楽しかったです。
レンタサイクルで知らない場所を走りまわる、という人が複数いらっしゃり、「そんな遊びがあるのか」と新鮮に感じたりました。密かなブームだったりするのかな。
今年は、おすすめされたものを、少しずつ試してみたいと思っています。

さて、前回のお店番では「読んでいない本」を持っていったせいで、その本について何も説明できなかったという事件がありましたが、今回も、新たな発見がありました。
それは「読んだ本」でも、ほとんど内容を覚えていなかった、ということです。恐ろしい発見ですね。

はじめに、青年が、おすすめの本として、伊丹十三の「ヨーロッパ退屈日記」をノートに書いてくれました。
棚主も昔読んだ本だったので(そして今も家にある)、嬉しくなって「読んだことあります」と青年に話しかけました。
話しかけたのですが、ほんとうに全く内容を覚えていなく、「表紙の絵がいい」みたいなことしか言えず、挙句に「どんな話でしたっけ??」と、質問で返したのでした。

先ほど、本棚から「ヨーロッパ退屈日記」を出してきましたが、やはり表紙が特徴的です。
カバー装画も挿絵も、伊丹十三が描いていました。なんだか少し、ホッとしました。


それから、今回の店番では本の平置きのできるエリアに「読んだ本」だけを並べたのですが、棚主さんと、西加奈子「くもをさがす」※の話になり、またしても戦慄したのでした。内容が雲散霧消している・・・海馬・・・
まさに「生きてるだけで状態異常」ですが、このフレーズすら忘れていました。
どんなに面白い物語でも、少し目を離した隙に、どこかへ消えて行きます。
昔からなのですが、今回の店番で思い出しました。

noteを書けば後から見返せるので、ぼちぼち続けられるといい、と思います。

※「くもをさがす」は発売日に買おうと思っていたのに、乳がんの闘病記を読むのが嫌で(多分怖くて)、しばらく手に取れませんでした。
久しぶりに会った同級生にすすめられて、読めました(彼女は、数年前早期がんで手術をしたことも教えてくれました。)。
カナダと日本の国境を軽く越え、乳房の有無に関係なく、「ケア」や「エンパワメント」の言葉を使わなくとも繋がって、この本の波はこれからも広がっていくのだろうな。



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