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毒親物語Vol2

※柔術関係ないよ

古い記憶です。
私がまだ小学生だった頃です。

秋の運動会でした。
組体操のプログラムをやった時です。
真ん中の私だけ違う色の体操服を着て扇の形をしました。

お昼、親と一緒に塩おむすびを食べてる時です。
「お前だけ体操服の色が違うからどこにいるか分かりやすかったわ。」
親が一人だけ体操服が違うことを笑って茶化しました。

なんで体操服が違うかって?
夏休みの始まりに転校したんですよ。
学校もまだ始まってないのでそこには友達はいませんでした。
長い夏休みの中盤だったと思います。
ずっと家で遊んでる私をうっとおしく思った母が
「子供は外で遊ぶもんだろ!近くに公園で野球してる子供がいるからさっさと仲間に入れてもらえ。お前はずっと家にいて根暗なんだよ。」

特に趣味もなくずっと家でTVを見ている母が私に友達作りのアドバイスをしてくれました。
母が一緒について来てくれることもなく一人で子供たちが野球をしてる公園へ行きました。
「お前誰?ってか何年生?」
仲間に入れて欲しいといったときにその場のデブなガキ大将が聞いてきました。
周りの子供たちも腕を組み警戒して全く歓迎ムードではありませんでした。
「小1なの?なら仲間に入れねーよ。帰れよ。また来年にでも来てね。てか何その変な喋り方。何言ってるか全然、分からないわ」
と言って、みんなで笑ってました。
ちなみに、地方の田舎からまた別の地方の田舎に引っ越しをしていました。
方言全開の子供をまた別の地区の方言が全開の子供が馬鹿にするという、関東地区の人が見たら大爆笑の現場だったと思います。

すぐに家に帰ることになり、母に怒られるなと思いながらすごすごと家に帰りました。
喋り方を馬鹿にされたこと、年齢を理由に仲間に入れてもらえなかったことを母に言いました。
母からは慰めの言葉などなく
「お前が暗いから仲間に入れてもらえなかったんだ。」
と言われました。

残りの夏休みは家で過ごしていました。
何度か母に外でバトミントンをしたいので相手をしてくれと頼んだんですが
「風が強い」
「暑いから無理と」
と断られたことを覚えています。

市の体育館を使えば風なんか問題ないこと。
暑い中でも子供は外で遊べ、私は暑いから遊んであげない。
なんてことはおかしいと大人になった今なら反論できそうです。
子供の頃に言えば殴られたましたが。

九月になり新しい学校に通いました。
新しい先生。
新しい学校。
すでに一学期が経過しコミュニティーが完成した教室の新しいお友達がいました。
新しい学校までは行きは親の車で行き、帰りは一人で道もわからないまま帰ったのを覚えています。
先生と話すからといなくなってしまったのを覚えています。
一人残された後、来た道を必死に思い出しながら下校をしました。
見たことある道を発見できた時に無事帰宅できると思いうれしかったのを覚えています。
親は帰ってきた私を全く心配はしていませんでした。

新しくならなかったものもあります。
その一つが前の学校で買った体操服です。
親からは別に運動をするのに色なんて関係ないと言われました。
初めての体育の時間で着替えると一人だけ違う色だとみんなに笑われました。
他にもランドレスの蛍光カバーの柄が違うだけでからかう子供がいました。

私が扇の真ん中になったのは別に体が大きいとかそんな理由ではないです。クラスのお友達が色違うから真ん中なら目立つよね。と馬鹿にしたのがきっかけでした。
それでも、私は運動会で親が見るときに真ん中の方がみんなを力でささえている姿は主役のような気もして真ん中になったことを覚えています。

そしてそれを見た親は
「お前だけ体操服の色が違うからどこにいるか分かりやすかったわ。」
と言ってくれました。
クラスの幼い子供と同じレベルの倫理観を持っている親でした。

ちなみに、小2のころ体操服も小さくなり、一人だけ色の違う体操服を不憫に思った担任の先生が親に新しい体操服を買ってあげてくくださいと言ったら嫌々買ってくれました。
子供には強い態度を取っても、他人には何も言えない親でした。

自分が親が子育てしていた歳と近づく時、あの日の親は会社では自分のために必死に働いて上司に怒られて、それでも誕生日なら子供のためにケーキを買って家に帰って祝っていた。と親に感謝するという話があります。
確か有名な予備校の先生だったと思います。

私の場合は全く逆のことが多いです。
昔の親との出来事を大人になり思い出すと、がっかりすることが多いです。
自分が大人になり、客観的にみると、とても酷いことをされていたんだなと。
その時はまだ何もわからない子供で無条件で親に愛されたいという気持ちもあり、やられたことの酷さに気が付かなかったんだと。

親ガチャって、年末年始くらいは会いたいと思うとか、育ててくれたことに感謝できたり、親を愛すことができるなら、お金持ちや高学歴な親ではなくても成功なのではないでしょうか?

創作かどうか聞かれることがあるので先に言いますがほぼ実話です

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