有言実行、有言不実行、不言実行

「有言実行」とは
宣言した通りに実行し結果を出したことを言い
一般的には周りからも評価され最も良いとされている

本当にそうだろうか？

よくあるのは、夢や目標を公にして
それを達成すれば周りから賞賛されるというもの

「あの人は言った通りに結果を出す人だ」
「有言実行！素晴らしい！」

ならば、夢や目標を達成出来なかったら
「有言不実行(有口無行)」となるのだろうか？

「有言不実行」とは
宣言通りに実行せず結果を出せなかったことを言い
一般的には口先だけと指摘されイメージは悪い

本当にそうだろうか？

やると言った事を全くやらないというのはわかる
これは誰が見ても明らかだ

しかし、やっても出来なかったもの
「有言実行」に惜しくも届かなかったものもある

その努力までを一括りにし
結果が出なかったことだけで「有言不実行」なのか

努力の過程を含めて的確に表現するならば
「有言未達」というのが正しいのかもしれない

よく考えれば、なんでもかんでも
「有言実行」が良いというわけでもない

僕がサラリーマン時代によく見かけた例は
目標を低く設定して「達成」し評価を得ようとするもの

上司が現場を知らないと部下の評価も正しく出来ない
馬鹿な上司は結果だけを見て評価してしまうからだ

つまり、高い目標を設定しても
達成出来なかった時に低い評価になることを恐れている

サラリーマンに「チャレンジャー」が生まれ難い原因だ

夢に向かってチャレンジしているような
個人起業家などは10回やって9回の失敗は当たり前

それこそ「有言未達」の連続である
10回目に達成して、ようやく「有言実行」となるのだ

「不言実行」
これは何も宣言せず結果だけを出すこと

僕は古い人間なので
個人的には「不言実行」を好んでいる

武士道の精神を汲む日本人の美徳
やるべき事をただ黙ってやればいい

いちいち宣言なんてすることはない
ただ黙々と行動し結果を出し続けることだ

しかし「不言実行」には誤解が付きもの

相手には何も伝わらないので
結果を出すまでは何もしていないように見られやすい

何にも動じず、反論もせず、ただやるだけ
その精神がないと「不言実行」は難しいだろう

え？「不言不実行」？
ああ、これについては何も話すことはない