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スカウトメールを送る前に

今回は、採用活動において当たり前となっている「スカウト」に関しての記事を書いていきます。

スカウトの話になると、「返信率が高いスカウト文面は何か?」と内容の話がメインになると思います。ただ、今回は文面の話ではなく、「認知・開封への興味」といったスカウト本文を見てもらうための仕込み部分について書いていきます。

スカウトメールを送る際に大事なことは何か?

それは、「求職者への通知のされ方」を理解することです。把握すべきポイントは大きく分けて3つです。

1.通知のタイミング
2.通知される時の文面
3.スカウトの受信ボックスのレイアウト

それぞれについて、解説していきます。

1. 通知のタイミング

まずタイミングですが、スカウトを受信されたタイミングで都度、求職者に配信されるのか?1日に1度もしくは数回など、まとめて配信されるのか?採用ツールによって違っている場合もありますし、求職者側で設定できるようになっているなど色々とパターンがありますので、ツールごと必ず確認してください。

タイミングは大事です。

都度配信される場合は、やってはいけない事は、夜遅く(22時とか23時など)に送信する事です。万が一、通知のタイミングで求職者がスマホを触っていた場合、求職者の中には「こんな遅くまで残業するのが当たり前の会社なのかもしれない」と勝手に想像力を働かせ、ネガティブイメージを持ってしまう可能性があります。それが事実で残業を苦と思わない人が欲しいと思っている企業であれば気にせず送信しても良いですが、そうではない企業なら避けるに越した事はないでしょう。20時なども人によっては遅いと捉えられる可能性もありますので、19時台がギリギリと考えて頂いた方が良いかもしれません。

また、都度である場合、帰宅時間帯でメールチェックやサイト確認することを想定し、帰宅時間の少し前にスカウト送信処理をするなど些細な事ですが、やってみる価値はあると思います。

2. 通知文面

プッシュ通知でもメールでも通知方法に限らず、スカウトを受信した旨がどのような文面で通知されるかを確認した方が良いです。件名は「スカウトが届きました」なのか「○○株式会社からスカウトが届きました」なのか。メールの場合であれば、メール文面にはスカウトメールの件名が入るのか?入る場合は、全文なのか先頭から何文字までなのか?スカウトメールの本文は入るのか入らないのか。求人は付くのか付かないのか。

3. スカウトの受信ボックスのレイアウト

これも上記2と同じく、一覧の状態ではどのように見えているのか?をしっかりと把握しておく必要があります。

なぜ、上記2ならびに3の情報が必要なのか?

求職者は非常に多くのスカウトを毎日のように受信しています。なぜなら、あなたが欲しいと思っている人材は、少なくても競合他社も欲しいと思うはずですよね。年齢次第では、職種未経験OKの会社からスカウトをもらっている可能性もあるでしょう。本当に見切れないほどのスカウトを受信していると思ってください。その見切れないスカウトの中から、あなたのスカウトメールに目を留めて興味を持ってもらい開封してもらうには、求職者からスカウトがどう見えているのかを知っているか知らないかでは大きな差が出てくるという訳です。

もし今回スカウトを送ろうとする前提を、

件名の先頭20文字が確認できるデザインであり、スカウト対象者を希望条件ごとに分類しておいた

と仮定しましょう。その時、あなたならスカウトメールをどのように作成するでしょうか?一人一人、個別にカスタマイズしますか?やれるならやった方が絶対に良いですが、その時間は取れますか?取れないなら、どうしたってテンプレートでの一斉送信をせざるを得ないですよね?その時、なるべく求職者自身に向けられたメッセージだと受け取ってもらうには、どうしますか?

私だったら、件名の冒頭20文字に、希望条件を満たしたポジション・会社であることをアピールします。20文字に収まればベストですが、収まらなくても興味を持ってもらえさえすればスカウト文面まで誘導できるので、やはり20文字に労力の大半を注力させます。

人は自分に関する情報であったり、求めている情報に無意識に目を向ける傾向があります。山のようなスカウトが、希望条件とは異なる訴求で始まっている中、自分の希望に答えている件名で書かれているスカウトであったら、とりあえず見てみようとクリックしてもらえると思えませんか??

ただ、この戦略を取れるかどうかは結局、求職者にどうスカウトメールが届いているのかを知っているかどうか?この1点のみで決まってしまう訳です。


これまで書いた情報はどれも当たり前だと思われるかもしれませんが、この「当たり前」を全てのツールで対策しようと思うと意外と面倒になり、確認することなく作業する方が多いように思います。また、同じツールだからといって安心していると知らぬ間にシステム改修していて、全く違ったデザインになっていたなんて事もありますので、定期的に情報を貰えるように確認するようにした方が良いでしょう。

まとめ

スカウトメールの話はよく本文に集中する事が多いですが、それはスカウトが読まれた前提で話が進んでいます。しかし、そもそもスカウトメールは普通に送っただけでは読まれないと思ってください。その理由は、求職者は数多く受け取るスカウトに全て目を通す時間がないため、読みたくても読めないのです。であれば、競合が多数いる中から求職者に自社を選んでもらうための工夫が必要不可欠。

その工夫の第一歩は、スカウトを受け取る側に、「どのように伝わるのか?」を理解することから始まると思っています。

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