ふりかえりのフレームワーク「KPT」と「YWT」の違い

「『KPT』と『YWT』どっちがいい?」
こんな質問を受けました。
「二者択一は選択肢を捨てる行為だから、その質問はNG」と回答したのですが、それではあまりに不親切なので「両方やってみて自分たちに合う方をやると良いよ」とも回答しました。
…それでもまだ不親切ですね。
そこで、以下に「KPT」と「YWT」の違いを解説していきます。
選択の一助になれば…

その前に「ふりかえり」とは

まず「ふりかえり」とは、経験を論理的に理解し、今後の行動をより効果的にすることです。
少し具体的に言うと…
・チームとメンバーの成長を促進する
・プロセスを継続的に改善する
の2つを実現するための活動と所属組織には説明しています。

「KPT」と「YWT」とは

 両者とも「ふりかえり」のフレームワークで、以下の図のような構造をしています。
 「KPT」は実施してきた活動を「Keep」「Problem」に整理し、「Try」を検討するフレームワークです。
 活動の結果を評価し、「Keep」による「ノウハウの可視化」と「Try」による「プロセスの改善」に重点を置いています。
 「YWT」は体験した「事実」を「Y」に、その「事実」の「解釈」を「W」に挙げ「学び」を得、「T」により「プロセスの改善」を図るフレームワークです。

違いは思考の可視化の方法

「KPT」と「YWT」の違いは、「T」に至るまでの思考の過程をどう可視化しているかの違いです。
先ほどの図の矢印は、思考の流れを表しています。
両者とも「T」は改善策・挑戦で共通しています。

「KPT」は「実施した行動」をKeepとProblemに振り分けるので、その行動をどう「解釈」したから「Keep」や「Problem」に挙げたが可視化されていません。
「YWT」は「実施した行動」という「事実」を挙げ、その事実について「解釈」を述べていますが、その「良し悪し」は区別されていません。

行動の「良し悪し」を可視化すると「KPT」に、「解釈」を可視化すると「YWT」と言うことですね。

発言を活性化するという観点から…

また「どのように発言を活性化するか」という観点から比較すると…
・「KPT」は「Keep」から挙げることで「ポジティブ思考」で進行することにより、心理面から発言を活性化させることを狙った方法。
・「YWT」は「事実」と「解釈」を分け、手順を踏むことで思考しやすくし、発言を活性化させることを狙った方法。

と言うことが言えます。

おわりに

やってみる前に、一旦考えてからやってみたいという方は、参考にしてみてください。
一番のおすすめは「それぞれの特徴を把握して、それぞれやってみて、自分たちに合うやり方を選ぶ」ことです。

それでは、良い「ふりかえり」ライフを!!

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