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真夜中、家族が寝静まったキッチンで、鍋を火にかける。 ことことと。 何かを煮るのは、とても楽しい。 煮るのが好き、と気付いたのはいつ頃だっただろう。 料理することは好きだけれど、いかに手抜いて美味しいものを食べられるか、どれだけ節約できるかと考えながら作る。 レストランのような料理は並ばない。 SNSに「#料理女子」なんてタグをつけたりもできない。 居酒屋かよというメニューや、全体的に茶色い大皿料理がどーんと食卓に乗っていることが多いから、全く映えない。