無線給電を試みる
jun-fu@bitengineers です。
2月も下旬となり日差しも暖かく、早いものだと芽が開いて若葉が出てきました。やはり雑木は松柏に比べて変化が早く大きいですね。この時期楽しいです。
引き続きIoT+盆栽の投稿です。
モデリングしているケースを3D プリンターで出力し、部品を組み立て順次設置/置き換えしています。今現在 室内に2台、ベランダに2台設置してクラウドにデータを貯めています。
そろそろデータも貯まってきているように見えるのでクラウド側の開発も再開したいところですが、今回も引き続きケースまわりの進捗を書いていきます。
無線給電
前回失敗したボタンは依然として機能していませんが、初回で正確にロードセルの初期設定(オフセット値設定)が完了できれば問題とならないので、次なる課題へ進んでいます。
M5StickC+ の搭載バッテリーは120mAh しかないので連続稼働時間が短いです。より長く稼働させるためには省エネの観点で firmware で出来ることにも制限が出てきます。
そのため、ベランダ設置の2台にはソーラーパネル付きのモバイルバッテリーを接続していますが、太陽光の充電電力よりも消費電力の方が大きく枯渇します。また有線で接続されているので取り回しが悪いです。
これを解決すべく無線給電を導入してみます。
部品選定
無線給電製品は使用したことはあるものの、作成したことはなく詳しく無いので手頃な値段のものを探していたところ、以下の製品を見つけました。
スペックは
入力電圧: ~ 12V
出力電圧: 5V
出力電流: 1A
伝送距離: 1 ~ 20mm
とあるので十分でしょう。実際には 5V, ~ 200mA くらいで足りると思います。
次に、それほど Watt 数は高くないから考慮しなくても良いのかもしれないですが、無線給電の電波で金属部品が熱くなったり電子信号にノイズが乗らないように磁性シートも購入しておきます。
こちらも以下の製品を見つけたのでとりあえず使ってみます。
給電受信部のモデリング
この状態から
底部にワイヤーが埋め込まれるスペースを作り配線と基板を内部に繋げるようにします。
ワイヤー格納スペースを下から挟む裏蓋を作成します。
つまりは底部を2部品化に分割しワイヤーを挟み込む作りに変更となりました。
出力して組み立てて行きます。
組み立て
部品を揃えて組み立てに入ります。
無事組めました。が、今回は無線給電受信側の基板の配置場所の考慮が足りておらず、中蓋を嵌められませんでした。
中身が丸見えですね。。。これは水やりできない。
室内で動作確認用に使用します。
動作確認
送信側をまだ作成していないので安定化電源と繋いで動作確認をしてみました。
電圧も余裕を持って 10V ほどで試してます。出力側では170mA ほど電力消費しているようで、受信側では M5StickC+ に搭載されているPMU AXP192 で確認できる情報として以下が取得できてます。
"voltage": 4.1998,
"current": 0,
"charge_current": 0.108,
充電電流が108mA ですが、 バッテリーが120mAh なので十分ですかね。
終わりに
今回はケースに無線給電の受信機能を追加しました。ここで作成した一台はしばらくは室内で様子見しつつ、問題点などあれば直していく感じでしょうか。
このまま何も問題なくうまくいけば連続稼働の時間制限がなくなります。firmware は sleep する必要がなくなり、クラウド側でのトリガー発火に対してリアルタイムに反応することが可能になります。 Aws EduKit の Tutorial にあるような センサーの値を閾値判定してLED の色を変えたり、などと同じことが出来ます。
一見なんでもない機能ですが、できる事が大きく変わります。個人的に今回の変更は大きい一歩になるものだと思ってます。
連続稼働前提になることで、メモリーリーク/メモリ枯渇などシナリオ上小さな問題点だったものも無視できない問題になってきたりもしますが、今判明している次回以降に必然的に積まれたタスクとしては
ケースも中蓋がしっかり嵌るようにモデリング修正
無線給電の送信側
クラウド連携?
などでしょうか。ひきつづき開発していきます。
あ、ボタンも…
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