サラリーマン40代で考えること


週刊東洋経済の役職定年・定年後再雇用特集に『たそがれ研修』の記事がある。50歳前後を対象にした社内研修で『人生の棚卸し』をさせられるものらしい。

中でも殆どの人の手が止まるのが
▪️プライベートで特筆すべき経験や能力
▪️仕事以外の人脈
この2つらしく殆どの人は仕事以外のスキルも人脈も無いことに気づかされるらしい。実はこの気づきこそが『たそがれ研修』の目的らしいのだ。

ただこれはおかしな話で、それまで会社が高く評価をしてきたのは、仕事以外には目もくれず、社内の付き合いを重視してきた社員のはずで、役職定年の候補者になった途端、手のひらを返し「君たちはサボっていた」と突き放すのだ。

サラリーマンで役員になれるのはひと握りで、それ以外の人は役定で年収3割減、再雇用で年収300万円程度に下げられ貯金を切り崩しながら生活をするのが現実だ。

しかし50代で現実を突きつけられても殆どの人は収入を稼ぐ術を知らないので役職定年と再雇用を受け入れざるを得ない。自分が働いていた会社も大半はこのタイプの人で、むしろ65歳まで定年が伸びた事を喜んでいる人が多かった。

一方で『たそがれ研修』でスラスラとペンを走らせる者もいる。その殆どは会社から長年扱いにくいと評されてきた者で、大半は副業に従事している者だろう。彼らは副業を通して様々な人と出会い、複数の収入源を確保している。だから『たそがれ研修』以降は形勢が逆転することになるのだ。

40代と言えば管理職に就き、責任ある仕事も任され「さぁ、これから!」という時期である。まして出世争いの先頭を走っていれば副業をやるなんて以ての外かもしれない。でも部長より上のポジションを獲得するにはタイミングと運にも左右され、いくら実力があっても報われない事もある。そういうリスク管理の意味でも40代には収入の柱をもう1本設けておく方が良い。往々にして会社から自分や家族を守ることに繋がるのだ。また会社の仕事以外のスキルや人脈を作ることも出来るので一石二鳥という訳だ。

副業の仕組みは出来れば50歳までに作り上げておきたい。例えば不動産投資の場合は年齢が高くなると融資が否認されることもある。最初から上手くいけば良いが試行錯誤する時間も必要だからだ。

仕組みさえ作ってしまえば、役定になっても再雇用になっても現役時代の生活ぐらいは維持できる。もし拡大できるようなら早期退職も可能だと思う。そして自分で作った仕組みには定年退職も無いので上手くいけば一生豊かに暮らすことも出来る。

40代をどのように過ごしたかによって人生は大きく変わると思う。

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