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陸地

落ちてゆくだけ ひとも火ものろわれた舞台に咲くをながめているよ

果実へといたみをわけるがらんどうにラムネの泡は白くはじけて

頂上はこわい? 孤独の例のごといちばんたかいとこで笑った

輪郭を覆う色彩 false/true tears いつか明かすだろうか

ちょうだいと請えたなら サイレンの音がいまでも遠く遠く鳴ってる

ハーピーを幻視するよう断章だって気づくのは月が出てから

知りたいなんて思わせて怪物はいちばんうまく餃子をつくる

短冊に書こうかなにも侵さずに(ずるいよ)とおくなりたがる星

ほんとうのラーメン・うその燕尾服 いつまで君ががらんどうでも

呉竹のおれて終わりっぱなしなら遠ざかる享楽 だいじょうぶ

休まずにまだ舞っている打ち明けたみどりの夢が雪になるまで

朝焼けを待たないでゆく約束のどの手に渡すりんごだろうね

がたついた論理 アイデンティティさえも燃えるほのおに透かした腕で

ちょうどいい恋でいいのにレコードがいま回り出す饕餮が来る

知っているんだねあなたに灯されたたましいも詩も地上の砂絵

熱はない恋だけがあることを告げねえ君はいま言葉なのだと

組み換える倫理すべてを捨てそして回る木馬に縋ってみたい

帳尻はここで合わせるレディはレディのいつかの嘘を透明にして

「違うって言える?」「言えるよ」五月雨のなかですべてを取り戻そうよ

ぴったりの靴がうれしい人間だったころのこと空想として

超ハッピーウルトララッキー無双だからすべてゆるすよ ビリビリの愛

火曜日のエモ 帰りたい陸があり旅の始まるいまを待ってた

close your eyes 輪郭に火は透けて火は迷わなかった 鈴のおとだわ

3人でラインをつなぐ 残酷な魔法がなにを意味していても

夏を呼ぶ銀のギミック さあ夢で会おうよ夢のいちばん端で

ポラリス、ポラリス 理屈を捨てて陸を捨てずっとむこうに向かう終電


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2019年にツイートした短歌たちの一部です。ぜんぶ折句です。