天皇賞秋 全頭考察
全頭考察
1枠1番 ノースブリッジ
モガミヒメ牝系で半弟に今年の共同通信杯でファントムシームの2着のタッチウッドがいる。
母アメージングムーンはモガミヒメのスピードパワーを更にケイティーズファースト(エフフォーリアの母母)などで強めたダート短距離馬。
父はモーリスだがLa Troienne、Teddy的なパワーが裏方に回り、Danzig、LyphardのFair Trial的な機動力タイプの馬に出た。
Roberto×Specialらしい粘り強い立ち回り型で中山2200のAJCCを勝ったのが血統通りの走りだろう。
ずっと在厩で調整し続け岩田パパ仕様になっているノースブリッジ。
今回最内を引き、やる事は決まったと思う。
奥村先生も最高の枠と言っていたのでまず逃げたいだろう。
後はジャックドールとの兼ね合いの問題。
藤岡佑介騎手なら引いてくれる可能性もありスローになれば岩田パパのしてやったりで5F60秒くらいに落とされたら着内に残すなんて事もあり得るかも。
2枠2番 エヒト
ルーラー×ディープのニックスをDanehill、Nureyev≒Sadler's Wellsで締める形でオーソドックスながらも理想的な配合。
晩成ながらも先行できれば粘り強い内回り向きなタイプ。
最近はゲートが遅くなかなかポジションが取りきれず川田騎手が完璧な騎乗した小倉記念みたいな競馬が理想の馬。
今回内枠なので好走するにはとにかくポジションを取る事が必至。外から被せられたら東京2000だとどんどん後方に追いやられるので和生君にはなかなか難しい事を強いられると思う。
3枠3番 ドウデュース
War Admiralを多重に重ねてきたパワー牝系で3代母Darling DameがDancing Braveと3/4同血となる形。
Droneがないので粘り強さが強調された牝系。
母ダストアンドダイヤモンズがダート短距離で活躍しBCフィリー&メアスプリントで2着になったゴリゴリの北米ダート短距離馬。
そこにハーツクライをつけたので必然的にMy Bupersが刺激される形になりあれほどな筋肉を備えた馬体になっている。
ドウデュースの強みは圧倒的な瞬発的スピードでサンデー、トニービン、Seattle Slew、Secretariatだがストライドは伸びず超高速ピッチ型。
それでいてLyphardを4×4で持つ形なので配合的には中山1600〜2000くらいを先行押しきるタイプの馬。
若駒時は友道厩舎であることと無理が効くのもあるがスローな流れが多いのも適性の幅が広かった要因だろう。
阪神開催の京都記念を2200とはいえ0.6秒差もつけ圧勝したのがこの馬の本質が出たと思う。
今回内枠を引きある程度のポジションは取りたいところ。少なくともイクイノックスよりは前で競馬しないとならない。
そしてハイペースになればなるほど好走する確率は下がると思うのでスローの3F戦に持ち込みたい所。そうなればダービーの様な少し早めに先頭立って何とか粘りこむみたいになれば勝機はある。
イクイノックスに勝つならここしかなくJCはさすがに厳しいと思う。
1週前の動きを見ても抜群の反応に力強い高速ピッチで思わずニヤけてしまうレベル。
とはいえ本質はここではないと思うし大阪杯ないしは馬体の進化も相まって阪神ダート1800か2000で見たい絶対あり得ないが。
4枠4番 ダノンベルーガ
母コーステッドで今年の注目馬ボンドガールが妹にいる。
Nasrullah×Prince quilloのナスキロを多重に重ねていてスピードを持続する力に優れている母。
それでいてIn Reality直系のTiznow.TizwayであったりDanzigで締める形。
若駒時からハーツクライ的な緩さがあり右トモの問題から順調に行かずとも成績を残してきた馬。
非常に綺麗なフットワークでドウデュースと配合は似ていても全く違う走りをする。
Lyphard×Danzig的な機動力もありつつSeattle Slew×Secretariat、トニービンの様な東京の直線でもストライドが伸び続ける持続力があり、やはりここ東京2000が個人的にはベストだと思う。
ようやくしっかり調教もできる様になってきたが堀先生から言わせれば80点の出来で2400よりに適性がシフトしてきてると。
内枠を引きおそらくガイアフォースを見る形で競馬ができると思う。
ドウデュースほどではないがダノンベルーガもスローの方が歓迎だろう。
スローなら位置取り的な差でイクイノックスを負かすならダノンベルーガだと思う。
後はモレイラに全てを託したい。
5枠5番 ガイアフォース
母ナターレがRoberto×ダンスインザダーク的な馬でパワースタミナに溢れるお母さん。
キタサンブラックでサンデー3×4、ノーザンテースト5×4でキタサンのLyphardクロスを持つ形で距離的には1800.2000くらいがベスト。
色んな所で走る度に分からなくなる馬だが本質は東京1800.2000を先行し押しきる様な馬だと思う。
今回スローなら西村君が3番手くらいにはつけて着内もある走りを見せてくれると思う。
6枠6番 ジャスティンパレス
母パレスルーマーは米国時代にベルモントS馬のPalace Maliceを産んでおり、日本でもアイアンバローズに、ジャスティンパレスと長距離馬を産むパワーとスタミナに溢れた母。
ディープ産駒ですが瞬発力を刺激する血がなくディープのLyphard的な部分がでた馬。
Nureyev×Roberto的なタフな内回りタイプで天皇賞春をしっかり制したのがこの血統の役目を果たしたと言える結果だろう。
東京2000のこのメンバーではいくら先行できたとしてもトップスピードの差で厳しいのでは。
6枠7番 イクイノックス
現代最強馬。
キングヘイローのHalo≒Drone≒Sir IvorでブラックタイドのHalo≒Sir Ivorを強烈に刺激しつつトニービンでナスペリオンを継続しPretty Polly=Mirandaも作りつつ、Lyphardを重ねNureyevで締めるという形で緩さが残りそうな所以外非の打ち所がない血統構成。
若駒時は緩さから惜敗が続いたが古馬になり血統通りの非の打ち所がない戦績になった。
Lyphard×Nureyev的な内回りも対応でき、Halo≒Drone≒Sir Ivor的な加速力もありナスペリオン的な持続力もあり、それを支えるPretty Polly=Mirandaというディープ、キンカメ、トニービン、ノーザンテースト、テスコボーイの良さを凝縮した日本競馬の結晶と言っても良いと個人的には思っている。
宝塚では躓いて後ろからになったが今は中段やや前で追走できると思うし枠も様子が見れるいい所に入った。
東京も東スポ杯の頃から直線で手前を戻していて名馬はみんな頭がいいのが分かる。イクイノックスは左手前のギアが凄まじいのでラスト1Fも止まらないのが東京での強みだろう。
このレースで負けるとすればドスローで上りの差がつかない様な展開かハイペースのマイラー的質が問われた時だがそれも余程なペースじゃないと小頭数ですし紛れが起きないだろう。
ゲートが出れば勝ったと思ってもいいかなと。
7枠8番 ヒシイグアス
母ラリズはアルゼンチンの1000mという短距離で活躍した馬。
Storm Catの影響が強いが6歳時に活躍するほど晩成で柔らかい血も入った形。
ハーツクライをつけHaloの3×5に≒のTerlingua、Red Godを重ねて機動力、加速力に優れた血統構成。
戦績を見ても本質は内回りを先行して押しきる晩成トニービン、ハーツクライの本格化した馬の代表格だろう。
今回ポジションを取れたとしてやはり上がりで最上級には及ばないとは思う。
7枠9番 プログノーシス
母ヴェルダは牝祖がPretty Pollyに遡るイギリス産馬。
Mill Reef系が入る欧州らしい配合にミスプロ×Roberto×Lyphardといったスピードパワー機動力を取り込んだ形。
ディープ産駒なのでLyphardの4×6と、Fair Trial的な機動力を増幅しRobertoが入る形なので内回りの重厚な機動力型の配合だと思う。
相当気性の難しい馬で若駒時から抑え込んでた事もあり外回りでも凄まじい脚のキレキレな馬の印象があるが本質が出たのが札幌記念。
あれだけ荒れた馬場を一頭だけもろともせず凄まじい機動力で空いた内を押し上げ一頭違う持続力で上がってきた。
正にLyphard、ロベルト的だったと思う。
なので東京が合うかというと配合からは合わない
ポジションも先行できるほど気性の解決はしてない。
後はこの馬がそういう次元の馬かそうでないかという話。
個人的には走りを見ても東京が合わないと思えないし首を下げギアを上げる感じが正に東京っぽい
試金石の一戦であり真価が問われる一戦でこのレースの見どころの一つだと思う。
8枠10番 ジャックドール
母ラヴァリーノは米国産。
Mumtaz Mahal血脈を重ねてきた所に
またMumtaz Mahalの影響が強いUnbridled's Songを重ねた形。
柔らかさがあるがUnbridled、Damascus、War Admiral×La Troienneなどきっちりしめている配合。
そこにモーリスなのでランニングヒロインのHalo≒Tom Fool≒Red GodをUnbridled's SongのIncantationで刺激しつつDamascus、War Admiral×La Troienneで牝系のパワーを刺激する形でRiverman×Caroやノーザンテースト×Le Fabuleux、Lyphard、Sadler's Wellsなどで粘る配合。
東京2000は個人的にはベストな舞台でこの馬のストライドが伸びつつ力強い走りが活かせると思う。
去年は残念な乗り方で今回こそという所。
藤岡佑介騎手がどういうラップを刻むか、まずしっかりハナを取ってくれるか59秒を切るペースで行ってくれるかなど疑念が多く、このレースの全てを藤岡佑介騎手が握っていると言っても過言ではない。
勝つなら58.5-58.5で1.57.0でまとめるくらいは必要でジャックドールならそれができるとは思っているが………
8枠11番 アドマイヤハダル
母スウェアトウショウはスイープトウショウ等のトウショウ牝系。
ディープ産駒でHalo≒Sir Ivor≒DroneにLyphardクロスにナスペリオンと緩そうだがツボはついている配合。
そこにロードカナロアでカナロア×ディープはまず柔らかすぎて緩い。
その点でなかなか若駒時からは活躍しきれなかった。
まだ追走に安定感がなくここでどうこうは難しいが先行できる様になったら面白くなると思う。
まとめ
戦えるラインにいるのは
ドウデュース
ダノンベルーガ
ガイアフォース
イクイノックス
プログノーシス
ジャックドール
で後はジャックドールがどんなペースを作るかだろう。ペースが流れるほど至極のレースになると思うしプログノーシスが絞り出せる状況にはなりそうで面白いレースになるが、やはりジャックドール、ノースブリッジでは59.5くらいで入ると想定した方が良い。そうなると後ろの馬はかなり苦しいだろう。
◎ダノンベルーガ
○イクイノックス
この2頭で勝負したい。
現代最高クラスの中距離馬が集まった。
スターズオンアースが頓挫してしまったのが残念だが天覧競馬で秋の天皇賞らしい至極のレースを期待したい。
マジでお願いします。藤岡佑介さん。
59秒切ったレースが見たいです。よろしくお願いします。
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