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AURALEX MoPAD は音にどのような効果をもたらすのか(計測あり)

追記)記事のアップ直後に右スピーカーの比較グラフに誤りがあることが判明して修正いたしました

部屋の片付けをしていたら、大昔に使っていたアイソレーションパッドのMoPADが出てきました。長らく使っていなかったのですが、そういえば「中域~低域の無駄な音の鳴りや振動をカット」という傾向は今回のFocal Alpha 50 Evoにぴったりではないかと思い、試してみました。

AURALEX MoPAD

「低域を吸ってくれる(反面、音がやや平面的になる)」という評判はその通りで、これまで使っていたときも一定の効果は感じていましたが、実際に計測上どの程度の変化が起きるのかは、使用していた当時は計測ツールも持っていなかったため定量的には把握できていませんでした。

Sound ID ReferenceでMoPADのあるなしで比較計測してみました。
もちろんスピーカーの微妙な設置位置だけでなく、室内の物の配置等はできるだけ同じ状態にしての計測です。

左右個別に波形を見ないと分かりづらいので、まず左から。

(左スピーカー)薄い線がMoPADなし/濃い線がMoPADあり

130Hz付近と300Hz付近の山が気になっていましたが、残念ながらこちらは大きな変化は起きていないようです。130-200Hzの山が若干なだらかになった程度でしょうか。
右端を見るとわかるように高域も少し落ち着いてしまうんですよね。これが平面的と言われる所以かもしれません。

次に右です。

(右スピーカー)薄い線がMoPADなし/濃い線がMoPADあり

こちらは130Hz付近と200Hz付近の山が特に気になっていましたが、それぞれわずかに抑えられています。600Hz〜1Khzの山も若干なだらかになっていますね。ただ、やはり数値上は劇的な変化ではないようです。
また、同じく高域も少し抑えられていますね。

体感では、ジャズなどのジャンルでベースがやや前に出たミックスを聴いた時に、過剰に低域が膨らんでいたのですが、補正なしでもわずかに解消されるなど、一定の効果は認められました。全体として低域のルーズさが低減された気はします。

ただ、無補正で、できるだけ低域のピークを抑えたいという目的では、ちょっと物足りない結果かもしれません。
少し様子見です。