トマトを甘くする育て方の話



甘くするだけなら意外と簡単


暖かくなり家庭栽培に興味を持ったら、とりあえずはトマトを植えてみるかという人は多いんじゃないでしょうか

そしてどうせなら甘いトマトを作ってみたいですよね



トマト農家の方なら激しく頷いてくれると思うんですが甘くするだけなら割と簡単です

僕は中玉トマト(標準糖度7)を育てていますが、1本だけ別に実験で高糖度になるように育ててみると、糖度13.6までいきました。

全く同じ品種とは思えない甘さになります


ただ収穫できる量がかなり少なくなります。

それでもとにかく甘いトマトを作ってみたい方は今からお伝えする方法をやってみてください


間違いなく甘くなります。


1、品種はミニトマトを選ぶ

僕は中玉トマトでやってみましたがミニトマトでは普通に育てても糖度8を超えるような品種もあるので簡単により甘くなります。

2、土を固めてトマト苗を植える

普通はふかふかの土に植えるのが良いのですが根っこをなるべく自由に張らさないように固めます。
プランター栽培なら手でぎゅっと押し込んで固めて下さい。


3、高濃度で養液を与える

ここが甘いトマトを作るのに1番重要です。

人間が原液のカルピスをゴクゴク飲めないのと同じ様に高濃度養液をトマトに与えるとあまり水を吸えなくなり樹が弱ってきます。

ただし濃くなりすぎると枯れてしまうので様子を見ながら枯れる手前ぐらいまで徐々に濃くしていきます。

最初は肥料(窒素リン酸カリが入っている複合肥料だったらなんでもいいです)の説明書に書いている1.5倍ぐらいの濃度から始めましょう

以下の画像を見比べて下さい

左 標準的な育て方をしたトマト
右 高濃度養液でストレスをかけたトマト

※同じ品種です

右の方が明らかに弱ってる感じがすると思います。
目指す樹姿はこれです。

健康的に育てたトマトの成長点(樹の先端)は黄緑で茎は柔らかく、葉っぱも鮮やかな緑になります。

一方、で高濃度養液でストレスをかけたトマトは葉っぱの色が濃くくすみ、茎が細く固くなります。

水が吸えないので実が大きくならずギュッと小さく濃縮され甘いトマトになっていきます。

もう1枚画像見て下さい

左 標準栽培トマト
右 高糖度栽培トマト

※同じ品種です

大きさも全然違いますが、右のトマトはヘタ下の緑が濃くなっているのが分かると思います。

この緑が濃ければ濃いほど甘くなります。

なのでトマトがまだ緑の段階でも甘くなるかは大体分かります。

5、葉は残す(日の当たるように)

葉で光合成して糖が作られるので虫が湧いたり、カビがついてない限りはできるだけ残してください。


6、真っ赤になるまで収穫しない  

樹に実がなってる状態で完熟させます。
ちなみに割れるまで放置したトマトはめちゃ甘いです

他にも細かいことはあるんですが以上の点を意識して育てて頂けるととあまーいトマトができると思います。


追伸

トマトにストレスを与えると実が小さくなり花がつかなかったり、病気にやられやすくなったりと収量は激減します。

なのでプロ仕事として高糖度トマトを作られている方はその微妙な塩梅を考えながらやってると思います。(僕には怖くてできません)

なのでマイヒメおじさんのトマトジュースは手間の割には全然高くないと思います。

そんな背景もあるんだなと思いながらお店でトマトを選んでくれると幸いです。

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