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行蔵は我に存す

2022年1月17日、通常国会が始まり、岸田首相は施政方針演説を行いました。


そのなかで岸田首相は「行蔵(こうぞう)は我に存す」と述べました。これは福沢諭吉から批判された勝海舟が述べた言葉です。

福沢諭吉と勝海舟は咸臨丸で渡米した仲間で、当時の「世界」をみた2人です。
福沢諭吉が勝海舟を批判した『瘠我慢の説』(現代語訳はこちら)が興味深いです。

世界の自由主義をみた福沢諭吉は国家をも超えた視点をもち、国を愛する情を「やせがまん」と称します。

勝海舟は江戸を火の海にすることなく、無血開城したのはよかったけど、幕府に対する「やせがまん」が至らないし、その上、新政府の役人になるとはどういうことかと批判します。

勝海舟はそれに対して、誰に何と言われようと自分の進退は自分で決めるものとしたのが、「行蔵は我に存す」という言葉です。

岸田首相も人の話は聞くけども最後は責任もって決断するよと言いたかったのだと思います。

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