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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
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イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」から考える「早坂芽衣」

この記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。株式会社QualiArtsの認可/許諾は得ていません。楽曲の歌詞は表記にある通りの楽曲より引用、記事内画像は全てゲーム IDOLY PRIDEより引用権利は作詞者とProject IDOLY PRIDEに帰属します。



この記事はアプリ「IDOLY PRIDE」のイベントコミュ「迷走ピリオド 涼やかな青春」の感想及び個人的解釈による考察もどきの記事となります。

イベントコミュや関連カードのコミュのネタバレを大いに含むため、閲覧の際はご注意ください。

また筆者個人の思想、妄想、幻覚などを大いに含む内容となるため、苦手な方はブラウザバックを強く推奨いたします。








はじめに


 皆さんは「ケンカ」をしたことはありますでしょうか。

 この問いに対して口喧嘩なども含めると大体の方が「はい」と答えると思います。では、これが「相手のことを想って喧嘩したことがあるか」になるとだいぶ変わってくるのではないかと思います。

 今回はそんな「ケンカ」のお話から1人の少女、及びアイドルについて自分なりに考えたことや感じたことなどを書いていこうと思います。

 拙い文章になりますが、少しでもお楽しみいただけたら非常に幸いでございます。

(※個人の解釈の都合及び分かりやすくするため、以降アプリ内に出てくるマネージャーのことを「牧野航平」として一部記載、取り扱っていきます。)




”早坂芽衣”と”成宮すず”


 今回取り上げるイベントは2023年10月3日〜10月13日に開催された「迷走ピリオド 涼やかな青春」になります。

イラストで「ん?このイベントやばそう」となった方、その予感は間違いではないです。

 物語は早坂芽衣と成宮すずの2人にマネージャーから「2人組ユニットバトル大会」への参加募集の連絡が届くところから始まります。この大会は以前早坂芽衣が一ノ瀬怜と「マカロンドーナツ」として「ココロDistance」を引っ提げて出場したものと同じ大会になります。

ココロDistanceからもう2年以上経ったって本当ですか?

(ちなみに今回同じ大会に佐伯遙子と一ノ瀬怜もユニットを組み出場するのですが、そのお話はまた別の機会に…)

 その一報を受け、芽衣は早速すずをすごい勢いと圧で誘います。すずも「いい成長の糧になるかも知れない」とその誘いを受けます。

早坂芽衣「すずにゃん、すずにゃん!
 牧野さんからの連絡、見た!?」

成宮すず「芽衣は朝から元気ですわね……ふわぁ〜
 ユニットバトル大会のことでしょう?」

早坂芽衣「そうそう!
 すずにゃん、一緒に出ようよ!」

成宮すず「え?わ、私と……芽衣がですの?」

早坂芽衣「すずにゃんと組んだら、すっご〜く楽しいと思うんだ!
 だからね、出よ?すずにゃんとユニット組みたい!

成宮すず「め、芽衣!少し離れてくださいまし!
 近過ぎて圧が凄いですわ!」

(中略)

成宮すず「でもユニットバトル……面白いかも知れませんわね
 以前、芽衣と怜や沙季と千紗が組んだ後
 明らかに動きが良くなっていましたし
 良い成長の糧になるかもしれません
 私と芽衣が組むなら……ああしてこうして……

早坂芽衣「んー?すずにゃん、どうしたの?」

成宮すず「……いえ、なんでもありませんわ」
 芽衣、わかりました、一緒に出場しましょう」

早坂芽衣「ほんと!?やった〜〜!」

成宮すず「ただし、私達ともあろう者が、ただ出場するだけで
 終わらせるつもりはありませんわ。目指すは……」

早坂芽衣「優勝、だよね!」

成宮すず「あら、よく分かってますわね」

早坂芽衣「すずにゃんとならなんでも出来る気がするんだよね

成宮すず「そ、そうですわね。私も……似たような気持ちですわ」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」1話「最強コンビの最強ユニット」より

 この流れだけでも2人の仲の良さ、早坂芽衣が成宮すずに寄せる感情をなんとなくでも理解していただけたかと思います。

 この関係色はアニメ部分から既に強く出ており、その時から「めいすず」の名称で親しまれていました。ある時はビニールプールで水鉄砲を撃ち合いすずをノックアウトさせてたり、またある時は2人寝ていたところを怜に叩き起こされ荷物要員として買い出しに連行されていたり、最終回では結果発表後「すずにゃんありがとう、すずにゃんのお陰でみんな楽しく歌えたよ」と優しく言葉をかけてくれてたりしてました。(ここマジで好きです)

 この2人の仲の良さはアプリになってからより多く見られるようになり、ある時は芽衣がかき氷を食べさせていたり、またまたある時は2人で怜の家に上がり込んだり、2人でラジオ出演した際には「双子みたいに息ぴったり」と称される程。すずも「芽衣との付き合いが一番濃密なのは私」と発言してたりもしてます。

 そんな仲の良い2人がユニットバトルに出場することになったのですが、楽しさMAXの芽衣とは少し違い、すずは自由奔放な言動を見せる芽衣に少し不安を抱いており、自分がしっかりしてユニットの要とならないと、と責任にも似たような、はたまたちょっとしたお姉ちゃんにも見えるような気持ちを持っていました。

牧野「今日の仕事はこれで終わりだが
 すずはこのまま真っ直ぐ寮に帰るのか?」

成宮すず「ええ、ユニットバトルに向けて
 寮で芽衣と作戦会議をする予定ですわ
 芽衣はいつもあんな調子で世話が焼けますから
 私が率先して引っ張っていかないと

 せっかく芽衣と限定ユニットを組むのですから
 やるからには優勝を目指しますわよ!」

(中略)

成宮すず「それで、マネージャーに
 お願いがあるのですが
 今後、ユニットのことで芽衣と話し合う時は
 事務所の会議室を使わせてほしいのです
 二人の予定に合わせてスケジュールを組んでおいたので
 この日程で会議室を押さえておいてくださいまし
 きっと芽衣は途中でドーナツを食べたいと言い出すので
 そちらは私の方で準備しておきますわね
 まったく、私が仕切らないと何も出来ないんですから
 芽衣は世話が焼けますわね


牧野「そう言う割に楽しそうだが……
 すずは芽衣とユニットを組めるのが本当に嬉しいんだな」

成宮すず「きゅ、急に何を言い出すんですの!?
 別に嬉しくなんてありませんわ!
 大体芽衣は、いつもマイペースで、何を考えてるか
 分からなくて、急に突拍子もないことを言い出すし……
 いきなり私に抱きついたり、頭を撫でたりして
 振り回されるこっちはいい迷惑なのですわ!
 ……ですが、まぁ、初めての芽衣とのデュオですから
 ちょっとだけ楽しみではありますけど
 ほんのちょっとだけですわよ!?
 な、なんですの、そのニヤニヤした顔は!」

牧野「ごめんごめん。二人は本当に仲良しだなと思ってな
 どんなユニットになるか、俺も楽しみだよ」

「ごきげんワンぱくガール 成宮すず」アイドルストーリー1話「芽衣に負けない最高の提案」より

 この作品に多少でも触れたことのある方なら分かる通り、早坂芽衣という少女は猫のように自由な子で、公式サイトにも「何をしでかすか予測不能で無邪気な少女」と書かれる程。しかし芽衣はただ自由で愛嬌があるだけではなく、かなり周りが見れていて、気遣い人を思いやり、心を寄せることができる優しさを持っています。

 早坂芽衣という人物がわかりやすく出ているものの一つとして、上記にも出ている以前一ノ瀬怜とユニットバトルに出場した際のイベントコミュ「夢踊るステージに架け橋を」が挙げられます。このコミュでは怜が父親にダンスやアイドルといった芸能活動に反対されて関係が冷え切ってしまっている中、芽衣がすずを連れて怜の実家に突撃しライブに来てもらうよう直談判をしに行くシーンがあったりします。(この一連の件に関しては実際にイベントコミュを見ていただいた方が一番良いかなと……すずもめちゃくちゃ凄いんだ……)

 他にも「隠しきれない顔の火照り 早坂芽衣」のコミュでは腰が痛そうな海の家のおじいさんを心配し、ライブ前に楽屋を抜け出し海の家のお手伝いをしていたり、「ドーナツ山盛りバースデー 早坂芽衣」ではお誕生日プレゼントの代わりにアイドルがやってみたいことを叶える「ミラクル☆アイドルバースデー!」という雑誌企画でやってみたいことの欄に「ファンの人達にも大好きなドーナツをいっぱい食べてほしい」という案を入れていたり、要所要所に優しさが垣間見える少女です。

 その根底には「幽霊が見える」という体質が絡んできます。アニメでも重要なポイントになっている通り彼女には幽霊が見え、作中で牧野航平以外に唯一幽霊となって彼の前に現れた長瀬麻奈と会話できる存在でした。しかしそれが判明した際、芽衣は「よく嘘つきって言われた」と話していました。「見えないものが見えてしまう」ということ自体に関して芽衣自体は恐怖に感じてはいない様子ですが、周りから理解されず否定されてしまうのは非常にきつい経験だったと思います。実際そのせいもあってか小学生時代は幽霊を友達と呼び、「お友達」や自身が学校の子から馬鹿にされるなんて経験をしていました。

 そのような苦い、辛い経験があったからこそ周りに目を配らせることができ、偽りのない真っ直ぐな気持ちと愛嬌で周りを照らし、笑顔に出来る子に育ってくれたのだと思います。

 しかし優しいだけではなく上記の通り本当に猫みたいな行動をしでかすような一種の問題児である芽衣なので、すずも本当に手放しにしたら大変なことになりかねないと考えるのも無理はありません。ユニットを組むと決まるや否や早速すずの部屋にて作戦会議を開きます。どのようなユニットにするかで「2人の大好きなものをいっぱい詰め込みたい」と話す芽衣に、「ただ詰め込めばいいというわけではない、軸となるコンセプトが重要」「意外性と新たな魅力をポイントにかっこ良さをコンセプトにする」とすずが話をまとめて行きます。

成宮すず「さて、まず最初に決めるべきは……」

早坂芽衣「どんなユニットにしたいか、ってとこじゃない?
 芽衣は、すずにゃんと芽衣の大好きなものを
 いーっぱい詰め込みたいな〜


成宮すず「それはいい案ですけど
 ただ詰め込めばいいという者でもありませんわ
 そのユニットの背骨になる
 コンセプトが重要になるのではなくて?」

早坂芽衣「確かに!すずにゃんは賢いな〜」

成宮すず「私たちのコンセプト……そうですわね
 かっこ良さを追い求める、というのはいかが?」

早坂芽衣「ふむふむ。その心は?」

成宮すず「私達がかっこ良さを推せば、意外性で人目を引きつつ
 新たな魅力を広められるのでは……と思いましたの」

早坂芽衣「なるほど〜……うん、すっごくいいと思う!
 芽衣達のコンセプトは『かっこ良さ』だね!」

成宮すず「(私の意見が一発で通るとは……
 やっぱり芽衣は、私がいないとダメですわね!
 私が芽衣を引っ張って、このユニットを
 優勝に導きますわよ……!)

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」1話「最強コンビの最強ユニット」より




”早坂芽衣”と”長瀬麻奈”


 コンセプトが決まり、この後の流れを最初とは違い芽衣が次々と段取りを組んでくれます。衣装や振付師と打ち合わせをしていこう、その際に「それぞれの『かっこいい』をイメージした案」を持ち寄ろう、歌詞は自分たちで作ろう、打ち合わせの日程のすり合わせもしないと、と手際よく進めていく芽衣に、自分が要にならないとと意気込んでいたすずは戸惑いと寂しげな悲しい表情を見せます。

 「夢踊るステージに架け橋を」で怜と組んだ際、怜が率先して話やスケジュール管理等を進めてくれた為、今回自分が頑張りたいと話す芽衣。対してインタビューの際に来ていく服の件を先に話されてから思い出すなどして、すずは先を越されていくような気持ちになっていきます。

 衣装担当との打ち合わせ、すずは何日も考え兵藤雫から大量の資料も借り、大量の資料案を用意してきました。対して芽衣はかっこいいとは少し違う、芽衣とすずの2人に似合うと考えたかわいい方向性の衣装案を提出、結果衣装担当は芽衣の案を採用します。

 納得のいかないすずは振り付けに関して2人で擦り合わせをしようという芽衣の話を断り、「私は既に一敗している、次こそは芽衣よりも良い案を出す」と怒って買い物の約束も放り投げ帰ってしまいます。

早坂芽衣「えっと……すずにゃん、次は振付師さんとの打ち合わせでしょ?
 その前にさ、二人で相談しておかない?」

成宮すず「……結構ですわ
 衣装案と同じように、それぞれで考えましょう」

早坂芽衣「え……でもさ、先に二人で相談した方が
 沢山話し合っていいものが作れるんじゃない?」

成宮すず「ノーですわ!私は既に一敗しているのです
 ここで手を引くなど考えられません!」

早坂芽衣「芽衣達、二人でユニットなんだから勝ち負けはない……よね?
 すずにゃん、どうして怒ってるの?」

成宮すず「お、怒ってなんていません! 次は……
 振り付けこそは芽衣よりも良い案を考えてみせますわ!
 それでは、私は早速帰って振り付け案を練りますから
 ごきげんよう」

早坂芽衣「す、すずにゃん!?買い物はどうするの?」

成宮すず「そんな時間はありませんわ!」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」2話「それぞれのかっこいい」より

 すずの案はかっこいいユニットというコンセプトには合っていましたが、芽衣とすずのユニットではなく、芽衣と怜に寄せたようなものになっていました。今回は「早坂芽衣と成宮すず」のユニットだった為、そこをしっかり意識して考えられていた芽衣の案が採用されたわけですね。

 1人でインタビュー用の服を探しにきた芽衣はなぜこうなってしまったのかを考えながら、長瀬麻奈と出かけていた時のことを懐かしみます。

 芽衣と麻奈が出かけていたりしてた頃……まだ事務所や寮が星見市にあった頃、麻奈が見える、麻奈と話すことができる人物は牧野と芽衣の2人だけでした。かつ同性で年齢も近い芽衣が現れたのは麻奈にとってとても大きく、服を見に行ったりするのにも何かオセロなどのボードゲームをするにも芽衣と一緒に行動したり、牧野に協力してもらって遊んでたりしていました。周りには麻奈が見えない中、女性ものの売り場に牧野と行ったら牧野が不審者扱いされてしまいますし、物に触れられないのでゲームなんてもってのほか。その為、芽衣が現れてくれたおかげで麻奈も生前忙しくて中々出来なかった友達とのショッピングなどを楽しむことができました。

 早坂芽衣の登場により長瀬麻奈に大きな影響がもたされましたが、芽衣自身にも、特にアイドルに対しての、大きな気持ちの変動がありました。

 芽衣は楽しそうだから、と言ってしまえば本能の赴くままアイドルを始めていました。しかし、麻奈と出会ったことにより、麻奈と牧野との秘密の関係、そこから改めて見えた長瀬琴乃の気持ち、そして「アイドル 長瀬麻奈」に触れることによって彼女の中でのアイドル像に大きな影響を与えていきました。早坂芽衣にとって長瀬麻奈は、短くもとても大切な時間を共に過ごした一友人としてだけでなく、大きな目標になっていったのです。

早坂芽衣「この間、すずにゃんが麻奈ちゃんの曲をカバーしたでしょ?」

牧野「ああ……練習でもめきめき成長してたけど
 本番はさらに輝いていたな。俺も驚いたよ」

早坂芽衣「歌ももちろん凄かったんだけどね
 それ以上に、すずにゃんは本当に
 麻奈ちゃんのことが好きなんだなーって思ってさ
 そしたら芽衣も、麻奈ちゃんと過ごした時間とか
 もう会えなくなった時のこととか
 麻奈ちゃんみたいなアイドルになりたいなって
 言ってたこと……改めて思い出したんだよね

 そしたら、なんだか体がムズムズして
 今出来ることをやらなきゃ!
 麻奈ちゃんみたいになるぞー!って思ったんだよね」

「一人のアイドルとの出会い 早坂芽衣」アイドルストーリー1話「仲間から刺激を受けて」より

早坂芽衣「芽衣ね、この間のダンススクールでのお仕事がね
 とっても楽しかったんだ

牧野「あぁ、みんな楽しそうだったな
 でも、あの仕事がどうしたんだ?」

早坂芽衣「……麻奈ちゃんの歌は、きっとああいう
 ちっちゃな子達にも届いてたと思うんだ
 麻奈ちゃんを見たのがきっかけで
 今アイドルをやってるすずにゃんみたいに
 そうやって、一人のアイドルとの出会いが
 人生を変えるきっかけになるんだろうなって
 あの子達のキラキラした目を見てたら
 そんな風に思ったんだ

 麻奈ちゃんになれないことはわかってる
 それでも、芽衣の中ではやっぱり
 麻奈ちゃんはとっても大きな存在だよ


牧野「そうか、だからダンススクールに行ってから
 ますます頑張るようになったんだな」

早坂芽衣「うん。芽衣も麻奈ちゃんみたいなステージを
 届けられるようになりたい
 改めてそう思って、練習をもっともっと
 頑張るようになったんだ」

「一人のアイドルとの出会い 早坂芽衣」アイドルストーリー3話「お姫様だっこ」より

 一人、そんな時のことを思い返す芽衣、麻奈とショッピングをしに来た時麻奈は「芽衣に似合いそうな服」を選んでいましたが芽衣は「麻奈が着たい服を選んで欲しい」と話します。自分が実際に服を着ることが出来ない麻奈の代わりに、麻奈が着たい服でオシャレをして楽しんでほしい、と。
 あの頃を思い出し、芽衣はあることに気づき始めます。

長瀬麻奈「ねえ芽衣ちゃん!
 このロンTなんてどうかな?

早坂芽衣「可愛い!……んだけど、うーん」

長瀬麻奈「あれ?お気に召さない?」

早坂芽衣「芽衣に似合いそうなのじゃなくて
 麻奈ちゃんが着たいのを選んで欲しいなーって」
長瀬麻奈「えーなんで?着るのは芽衣ちゃんだよ?」

早坂芽衣「んーとね、麻奈ちゃんのかわりにオシャレして
 麻奈ちゃんに楽しんでもらおーって思ってたの!
 だから!麻奈ちゃんのセンスで選んでっ!


長瀬麻奈「芽衣ちゃん……」

(中略)

早坂芽衣「麻奈ちゃん……元気かな
 芽衣に似合いそうなのじゃなくて
 麻奈ちゃんが着たいのを選んでほしいなーって
 あ……。もしかしてすずにゃんは
 芽衣のことばっかり考えてるのかな?

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」2話「それぞれのかっこいい」より




”早坂芽衣”と”優しさ”


 振付師との打ち合わせに向け研究を重ね、すずは「芽衣に負けたくない、対等でいたい」という思いを胸に案を練っていました。

成宮すず「これはその……新曲の振り付けを考えていましたの
 明日、振付師の先生と一緒に振り付けを作るので
 そこで提案しようと思って……」

牧野「それなら一人で悩まなくても
 明日、みんなで考えればいいじゃないか」

成宮すず「それではダメなんです
 私は今度こそ芽衣に勝たなければいけないのですわ!」

牧野「今度こそ?芽衣と何かあったのか?」

成宮すず「……実は先日、新ユニットの衣装について
 スタイリストさんと打ち合わせをしたんです
(中略)
 それだけではありません!他にもユニットのために
 いろいろと提案しては、ことごとく却下されて……
 なのに芽衣が提案するとみんな褒めて、採用されて……
 そんなことがもう何度も続いているのですわ
 だから次こそは、芽衣に負けない最高の提案を
 しなければならいのです!」

牧野「そんなに対抗心を燃やさなくてもいいと思うが……」

成宮すず「いいえ、このまま芽衣の案ばかり採用されたら
 私がユニットにいる意味がありません
 芽衣だけのユニットじゃない
 これは私と芽衣の、二人のユニットなのですから

「ごきげんワンぱくガール 成宮すず」アイドルストーリー1話「芽衣に負けない最高の提案」より

 やっと組むことができた、楽しみにしていた、2人のユニット。芽衣だけの、芽衣だけが主役ではない2人が主役のユニット
 だからすずは負けたくなかった、すずなりのプライドが故の対抗心で案を練っていましたが、そこに芽衣が「やっぱり2人で考えないか」と提案してきます。

成宮すず「そう……明日の打ち合わせが楽しみですわね」

早坂芽衣「……あのね、すずにゃん
 やっぱりさ、二人で考えてみない?」

成宮すず「なっ!?……どういうことですの?」

早坂芽衣「すずにゃんが芽衣のこと考えてくれてるのは嬉しいよ
 でも、一緒に考えた方がいいと思う
 芽衣も、もっとすずにゃんのこと……
 一杯考えたいし

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」3話「舐めないでくださいまし」より

 麻奈との思い出から気づいた芽衣の「すずも自分のことを考えて行動している」という読みは合っていました。ですが優しさというのは時に他人のプライドを傷つける刃となってしまいます。

成宮すず「……私のアイデアを見もしないで
 そんなこと言わないでくださいまし……!」

早坂芽衣「ち、違うの、そうじゃなくて!
 芽衣はね、あの、なんていうか……!」

成宮すず「やはり明日の打ち合わせではっきりさせましょう
 今日はもう遅いですし、他の部屋の人達に迷惑ですから」

早坂芽衣「……そう、だね
 分かった、おやすみ」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」3話「舐めないでくださいまし」より
この辺から本当に苦しい

 そして翌日の振付師との打ち合わせ当日、「高難易度かつ見栄えのいい振り付け」を提案したすずと違い「ファンのみんなも真似できるような、楽しくて簡単な振り付け」を提案した芽衣の案が採用されました。
 最初のコンセプトの「かっこ良さ」を前面に出すよりも2人らしさを尊重した芽衣の振り付けに、すずは違和感を強く感じていました。
 そして、その不満が芽衣の言葉によってついに爆発してしまいました。

成宮すず「今回の振り付けは、自分でも何度も何度も練習してきましたわ
 それでも……ずっと違和感が拭えませんの。これが
 本当に私達にとってベストな振り付けなんですの?」

早坂芽衣「え……?でも、それは……
 あのね……すずにゃん。打ち合わせで芽衣の案を
 採用してもらったのは、運が良かっただけだと思うんだ
 だから、あんまり気にしないで───」

成宮ずす「……運?運ですって?そんなもので───
 どうして私の努力が否定されてしまうんですの!?

 この振り付けでは……あなたが怜とのユニットで見せた
 ダンスの厳しさや、キレなど出ませんわ
 ひょっとしてあなたは……私に合わせて
 ずっと手加減しているのではなくて?
 だから、ダンスの難易度もほどほどにして……
 それに合わせて衣装も可愛らしくして……
 私を……成宮すずを、舐めないでくださいまし!!
 どうして、どうして……沢山考えて、沢山努力している
 私がこんな思いをしなければいけないんですの!?」

早坂芽衣「……私も……頑張って、いろいろ考えてるよ?

成宮すず「あ……言い過ぎましたわ。人の努力を否定するなんで
 最低ですわね……ごめんなさい」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」3話「舐めないでくださいまし」より
(他人に怒りの感情をぶつけられた時の芽衣の一人称は「私」になります)

 この芽衣の「運」という言葉選びについては、相手を傷つけてしまう結果となっていますが「芽衣なりの気遣い」「今回はテーマに沿っていなかったが、心からすずの案が良いものだと感じていたから」の2点があったのかなと感じました。今回はとても辛い結果となってしまいましたが…。

 気まずい空気になってしまい、別れて帰宅する芽衣。すずとこれからどう話せばいいのか悩みながら商店街を歩く中、ある音楽が流れてきます。

早坂芽衣「すずちゃんとの話し方、分かんなくなりそうだよ……
 あれ、この曲……Precious?そういえば
 麻奈ちゃんとデートした帰りもここを通ったっけ」



早坂芽衣「ねえねえ、麻奈ちゃんって
 誰かとケンカしたことあるの?」

(中略)

長瀬麻奈「あ……でも一回だけ、牧野くんと
 ケンカっぽいことはしたかも」

早坂芽衣「え、麻奈ちゃんと牧野さんが?」

長瀬麻奈「私、一度過労で倒れたことがあってね。それでも
 二週間後に控えたライブに出ようとしたんだけど……
 そしたら、「いいかげんにしろ!長瀬麻奈は一人で
 歌ってるとでも思ってるのか!?」って怒られたんだ
 普段あんなにぬぼーっとしてるのに
 そこまで考えてくれてたんだ……
 ……ていうか牧野くん
 怒ると超怖いな……って思ったんだよね
 あはは、びっくりしたでしょ?
 ほーんと怖かったんだから
 優しくて怒らない人だからって、もやもやした気持ちが
 なんにも溜まらない訳じゃないんだよね
 芽衣ちゃんもすっごい優しいからさ、いつか……
 ちょっと疲れちゃうこともあるかもしれないよ


(中略)

長瀬麻奈「あの時はね、彼が本気で怒ってくれたから……
 私も、自分の真剣な想いを伝えることが出来た
 私はね、牧野くんにだからこそ
 溜まってた気持ちを本気でぶつけられたんだ
 いつか……芽衣ちゃんの胸が一杯になっちゃった時
 その気持ちを本気でぶつけられる人が見つかるといいね

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」3話「舐めないでくださいまし」より

 優しさと自己犠牲の釣り合いというものは本当に難しいものです。道徳的な話になってしまいますが、優しさと自己犠牲は当人の捉え方次第で変わっていくものと考えてますが、同時に発生してしまう、「優しさ」だと思っていても知らない間に心にダメージが蓄積されて行って「自己犠牲」になってしまう時がある、とも考えています。

 そしてその蓄積されたダメージを思いっきりぶつけ合える仲というのも、一つの友情の形、お互いを想いあう優しさ故のダメージのぶつけ合いが正しい「相手のことが本当に大切な人だと想ってるが故のケンカ」なのかなと考えています。

 早坂芽衣は本当に優しい女の子です。彼女の「優しさ」は「自己犠牲」ではなかったかも知れません。ですが彼女も一人の人間です、心のどこかにダメージやもやもやは溜まっていたはずです。その胸の心がいっぱいになってしまった時の本気で言い合える、ぶつけられる、受け止めてくれる相手が、本当の友達が、目標となる相手とは別に彼女には一番必要だったのかもしれません。

 アイドルを始めてからそんな相手が現れるとは、彼女自身一番思いもがけない出会いだったのかもしれません。

 



”早坂芽衣”と”ケンカ”


 一方その頃、同じく一人で帰ったすずは自分がぶつけてしまった言動に対し落ち込み悩んでいました。その中、芽衣はやってきます。二人だけのケンカをするために。

成宮すず「はあ……芽衣はどうしているかしら……
 明日、帰って来たら……ちゃんと私の気持ちを――」

早坂芽衣「あ、見ーーつけた!! すずにゃーーーーん!!」

成宮すず「芽衣!? 帰って来るのは明日だったはずでは!?」

早坂芽衣「すずにゃんに早く会いたくて! 寮にいないから
 探したよ~。芽衣ね、すずにゃんとケンカしに来たよ

成宮すず「はぁ、はぁ、なるほど……私とケンカを
 ……はい? ケンカ?」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」4話「本気でぶつかれる相手」より

 急に現れケンカを申し出た芽衣の顔に怒りの感情はなく、非常に晴れやかなすっきりとした表情をしていました。

早坂芽衣「すずにゃん。芽衣はね、すーーっごく怒ってるんだよ!
 芽衣はすずにゃんとユニットを組んで
 一杯楽しいことをしようと思ってたんだ
 なのに、すずにゃんてば打ち合わせのたびに
 機嫌が悪くなって、いきなり怒って……
 芽衣の話も聞いてくれないし……あれじゃ
 どうしたらいいか分かんないよ! すずにゃんのバカ!」

成宮すず「な……なななっ……言わせておけば好き放題に……!
 あなたに何が分かりますの!?
 私が熟慮に熟慮を重ねたアイデアの数々を
 センスだけであっさりと打ち負かしていく……
 どうして私が、こんな屈辱を味わわなければ
 いけないんですの!」

早坂芽衣「芽衣だって、すずにゃんとユニットを組むなら
 どうしたらいいかなってずっと考えてたよ!」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」4話「本気でぶつかれる相手」より

 今まで言えなかった、溜め込んでいた、相手への不満や想いを、少し乱暴な心のキャッチボールのようにお互いにぶつけていきます。

早坂芽衣「すずにゃんなりに考えてることがあるのは分かったけど
 それをちゃんと言ってくれなきゃ分かんないよ!
 練習の時だって、意地張って無理やり続けて
 怪我しそうになったことがあったし!」

成宮すず「なっ……それなら、ライブのMCで予定にない話題を
 いきなり切り出すのはやめてくださいまし!」

早坂芽衣「うっ。……それならすずにゃんだって
 宿題を終わらせないで出掛けちゃダメだよ!」

成宮すず「それはあなたも共犯でしょうが! 二人して
 沙季に大目玉を食らったのを忘れたんですの!?」

芽衣・すず「むむむむむ……」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」4話「本気でぶつかれる相手」より

 知らず知らずのうちに胸に溜め込んでしまっていた、仲が良くても伝えられずにいた気持ちを言い合う二人。永遠のような、かけがえのない時間は過ぎていきます。
 そしてケンカの後には、お決まりのようについてくるものがあります。

成宮すず「はぁ、はぁ……どうして黙るんですの? あなたが
 売ったケンカなのですから、ちゃんと最後まで……」

早坂芽衣「……一杯言っちゃったけどさ。芽衣はね
 全部ひっくるめて……すずにゃんのこと、大好きなんだ」

成宮すず「なっ……そ、そんなの、わ、私、だって……」

早坂芽衣「すずにゃんの気持ち、聞けて良かった
 いろいろ……ごめんね?」

成宮すず「私も……強情になって、余計な言い争いを
 生んでしまって……ごめんなさい」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」4話「本気でぶつかれる相手」より

 お互いに気持ちを吐き出し、お互いにちゃんと謝ることができた二人。そして芽衣の口から続けて本当の気持ちが漏れ続けます。

早坂芽衣「芽衣、すずにゃんが大好き。だから……だから、ね?
 このままお話し出来ないままなんて……やだよぉ……
 いっつも訳分かんないことばっか言っちゃって
 すずにゃんだって面倒だろうなって思ってて
 でも、すずにゃんはいつでも構ってくれるから
 嬉しくて……


成宮すず「そんなことを気にしてましたの? 別に嫌がったこと
 などありませんわ。謝らないでいいですわよ、もう」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」4話「本気でぶつかれる相手」より
成宮すず、早坂芽衣に出会ってくれて本当にありがとう。

 1話の箇所で書いたところに対しての良くない蛇足になってしまいますが、周りから理解されず否定されてしまっていた過去を経験していても他人を思いやれる心を持てる芽衣だからこそ、人一倍誰かに嫌われることに恐れを抱いていたのだと思います。皮肉な話ですが、その嫌われたくないという思いから優しさの根本が生まれたのかもしれません。

 そんな芽衣の口から思わず零れ落ちた「嫌われたくない」の気持ちに、すずは「そんなことを」と返しました。

早坂芽衣「でも、でも……大事な時に
 自分の気持ちもちゃんと伝えられなくて……
 このユニットのことだって、もっと早い内に
 すずにゃんの気持ちを聞けば良かったのに……」

成宮すず「私だって、こんな子供で面倒なところだらけの自分を
 あっさり受け入れてくれて……それが嬉しくて……
 なのに、散々勝手なことを言って
 あなたを傷付けて……
 あなたと別々に帰った日は……
 一人の帰り道が、とても寂しかったですわ」

早坂芽衣「芽衣も……寂しかったよ
 すずにゃん……ごめんなさい
 また、今までみたいに……一緒にお話ししてくれる?」

成宮すず「当たり前、ですわよ……
 私こそ、本当にごめん、なさい……」

早坂芽衣「あはは……すずにゃんてば、泣いちゃってる」

成宮すず「何言ってますの……泣いたのはあなたが、先、で……」

芽衣・すず「うわぁぁぁぁ~~ん……」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」4話「本気でぶつかれる相手」より




"早坂芽衣"と"二人の大好き"


 大好きが故のケンカをし、溜め込んでいた想いを吐き出し、泣いて、泣き疲れた二人。お互い気持ちを新たにし、二人だけのユニットの打ち合わせを始めます。
 その中で最初の段階でお互いの「かっこいい」の認識のずれが起きていており、すずが芽衣を前に出すような、譲ったような形の構成を考えていたということを話します。

成宮すず「まず、私なんですが……大前提として
 芽衣の方がダンスの技術が高いと思っていますの
 だから、芽衣と組む以上は私が芽衣のポテンシャルを
 最大限に引き出そう……と考えていた
んですのよ」

早坂芽衣「すずにゃんの考え方はとっても嬉しいんだけどさ
 それだと芽衣ばっかりやりやすくなっちゃわない!?」

成宮すず「私が芽衣のレベルに合わせて頑張ればいいだけですわ!」

早坂芽衣「でも、せっかく二人で頑張ろうって言ってたのに
 すずにゃんばっかり頑張ることになっちゃう!」

成宮すず「うっ……確かに……ただ芽衣のことばかり
 考えるとそうなってしまいますわね……」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」5話「スーパーナイスなtwins」より

 相方のポテンシャルを最大限に生かそう前に出そうと行動した結果、二人のユニットとして頑張ることを疎かにしてしまっていたすず、奇しくも同じようにユニットバトルに出場していたとある姉妹のような道のりを辿っていましたが、これに芽衣がある意見を投げかけます。

早坂芽衣「えっと、芽衣はね、すずにゃんと芽衣が持ってる
 二人のいいところといいところをくっつけたら
 もっといいものになるんじゃないかなって思ってたの
 だから、『かっこ可愛い感じ』にしたんだ」

成宮すず「私達二人のいいところ……なるほど、だから芽衣の案は
 可愛らしさも兼ね備えていたのですね
 そういうことでしたら納得がいきますわ。芽衣、私達
 二人にしか作れない、最強のステージを作りますわよ!」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」5話「スーパーナイスなtwins」より

 今度こそ方向性の擦り合わせが出来た二人、ゴタゴタにより後回しにしていた作詞の作業にお互いの意見を話し合いながら取り掛かっていきます。

早坂芽衣「ねぇねぇ、最初の打ち上げで芽衣が話した
 「二人の大好きなものを一杯詰め込む」ってアイデア
 歌詞に詰め込んじゃうのはどうかな?
 芽衣だと……ドーナツとか!」

成宮すず「ドーナツなら……英語も入れてみるのはいかが?
 例えば……「ドーナツ Eating!」とか」

(中略)
成宮すず「うーん……私がこの曲に入れたいワードは……
 ジェラシー、かしら」

早坂芽衣「じぇらしー? なんでー?」

成宮すず「今回はことあるごとに芽衣にジェラシーを抱いて
 迷惑を掛けてしまいましたから……そのけじめですわ」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」5話「スーパーナイスなtwins」より

 着々と作詞作業が進んでいく二人でしたが、あるところが思いつかず悩んでしまいます。それは曲の中でも特に重要なサビの箇所。
 考える中、芽衣がある一言をつぶやきました。

早坂芽衣「あとはサビのフレーズか~」

成宮すず「何回も繰り返す、最も印象的なフレーズですわね
 う~ん……」

芽衣・すず「うーーん……」

早坂芽衣「shiny……?

成宮すず「shiny……

芽衣・すず「shiny shiny!!!

成宮すず「芽衣、shiny……って……」

早坂芽衣「うん! 芽衣とすずにゃんがだーーーい好きな人の曲!

成宮すず「ふふ、そうですわよね。最も印象的なフレーズなら
 二人の大好きなこれしかありませんわね!

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」5話「スーパーナイスなtwins」より

 サビのフレーズに入れる二人の大好きなもの、それは芽衣にとって大切な友達でもあり、すずにとって最大の憧れでもあり、二人にとっての目標でもある、長瀬麻奈でした。
 芽衣がすずと気まずい空気になってしまい、これからどうすればいいのかを悩みながら商店街を一人歩いてる時に励ますかのように流れてきた曲がPrecious、以前長瀬麻奈のトリビュート企画番組に出演したすずが歌唱し「自称」ではない「二代目星降る奇跡」を名乗った時の曲もPreciousでした。

Sharing 想像以上の共鳴にFeeling
光った その眩しさに泣きそうになる
笑って そこにいてくれるだけで
羽ばたけるよ もっと

毎秒 想いを束ねて
あなた目掛けて投げるから
You are my precious

Precious / 長瀬麻奈(CV.神田沙也加) より引用
https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/mana-nagase/precious/

 こうして早坂芽衣と成宮すず、二人の真っ直ぐな気持ちと大好きを思いっきり詰め込んだ最高にかっこ可愛い曲が完成しました。
 そうして迎えたユニットバトル大会、二人は遂に決勝戦まで上り詰めます。決勝戦のステージのMC、芽衣は笑顔で話し始めました。

早坂芽衣「すずにゃんとユニットを組んで、一杯考えて、悩んで
 話し合って、練習して……結構大変だったんだ
 でも……その何倍も、何十倍も楽しかった!
 すずにゃんとユニットを組めて
 本っっっ当に良かったよ!」

成宮すず「もう……芽衣ったら……。私もあなたと
 ユニットが組めて……なんでもありませんわ
 さあ、いきますわよ!
 私達の渾身の楽曲……聞いてくださいまし!」

早坂芽衣「みんなー! いくよー!」

芽衣・すず「『shiny shiny』!」

イベント「迷走ピリオド 涼やかな青春」5話「スーパーナイスなtwins」より




おわりに


 私自身の早坂芽衣という少女の第一印象は「誰にでも好かれそうな元気で適当な天才肌の子」といったものでした。実際星見プロに加入した当初、ユニット名の提案で「めいめい芽衣ドーナツ」とか言い出したり牧野さんと塀の上でデートしたとか言い出したり結構飛ばしてたりしてましたが、物語後半に入ったりアプリがリリースされてから当初の印象とは大きく変わっていき、担当ではないもののたくさん楽しませていただき、応援させていただいてます。

 見てきた例に関しては既に記事内にて書かせていただいたため割愛しますが、そんな優しい彼女の、彼女の大好きな人たちの物語や良さが少しでも感じていただけたのであれば幸いでございます。

 他の記事でも書いていましたが、私はこの「shiny shiny」が好きだと言ってくれる人やライブで盛り上がってくれる人たちが大好きです。この曲で会場のみんなが笑顔になり、盛り上がっている空間が本当に大好きです。二人の大好きが、三人の想いがこもったこの曲が本当に大好きです。
 Zeppツアーの羽田公演の夜の部で「shiny shiny」が披露された時の景色はずっと脳裏に焼き付いています。それまでの地方公演では赤と黄色の照明だったのに対し、この時だけピンク色の光がメインとなっていたのを見て、関係者の皆様の三人に対するリスペクトや想いに涙が止まりませんでした。
 時間はかかってしまいましたが、そんな感謝の気持ちも込めて今回の記事を書かせていただきました。早坂芽衣と成宮すずのことや、彼女らの大好きな長瀬麻奈のことを、これからも大好きでいようと思います。
 今回は僕のそんな大好きな曲の歌詞の一部を引用して締めさせていただきます。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。


わけわかんないことばっか言っちゃって
きっと面倒だ!
伝えられないなって

不安なことばかり寂しい I feel so bad
でもこれからよろしくね

shiny shiny
ベストパート キラメクグッドタイム
shiny shiny
アップサイドダウン ギブミースターライト
shiny shiny みつけたよね
ココロ重ねてFeel so happy

shiny shiny / 早坂芽衣(cv日向.もか)×成宮すず(cv.相川奏多) より
https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/mei-hayasaka-x-suzu-narumiya/shiny-shiny/


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