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旧東海道ウォーク③ 川崎宿→神奈川宿

2022年5月5日(木・祝)、快晴。
日本橋をスタートして6時間が経過。陽射しがますます強くなってきましたが、先に向かいます。

1. 最初の一里塚
2. 鶴見を縦断
3. <第三番>神奈川宿


1. 最初の一里塚

川崎宿を抜け、さらに南下します。

松尾芭蕉の句碑。郷里伊賀へ向かう芭蕉を、弟子たちがここで見送った。
京浜急行の八丁畷駅。旧東海道は線路を斜めに横切り、右前方へ進みます。

しばらく住宅街を進み、間もなく川崎市から横浜市に入りました。

この交差点が市境。左側が川崎市、右側が横浜市。主要道にある看板もありません。

初めての一里塚が現れました。
本来は一里(3.93km)ごとに設置されたが、道路の拡張や樹木の立枯れなどにより、特に都市部では多くが正確な位置も痕跡も不明になっています。
通称「市場の一里塚」は、日本橋から五里目になります。

一里塚の隣には、祠もありました。


鶴見川を渡ります。
橋のたもとには、鶴見橋関門の石碑。関門とは、横浜開港後に外国人警護のために通行人を取り締まりした場所。

2. 鶴見を縦断

川崎宿と神奈川宿の間にある鶴見は、正式な宿場ではないが、休憩ができる集落(これを間の宿=あいのしゅく=と呼ぶ)として栄えました。

鶴見は沖縄からの移住者が多く住む町としても知られる。
京急鶴見駅の下を、ここも斜めに横切ります。
さらに、国道15号も斜めに横切ります。

国道15号を越えると、不思議な名所が続きます。
まずは、JR鶴見線の国道駅。
昭和5年に開業で100年近い歴史を持ち、テレビや雑誌でも取り上げられること多い、名物駅です。

上を通る高架線が、JR鶴見線。
高架下の改札口。昭和の下町の雰囲気を色濃く残す、不思議な空間。

続いて、生麦地区に入ります。
地名は農作物ですが、もとは魚河岸が道の両側に連なる漁師町。いまでも海産物問屋や釣り船屋が多くみられました。

なぜかここだけ、道幅が広がっています。
道念稲荷神社。地元の氏神。

しばらく進むと、大きな構造物が現れました。
首都高速の生麦ジャンクションです。

横浜ベイブリッジへのつながっています。
その先には、キリンビール神奈川工場。地名とも「麦」つながりか?

歴史上の出来事で言えば、幕末の「生麦事件」の舞台がここです。
島津藩の行列の前を馬で横切った英国人を、薩摩藩士が切りつけた事件。逃げる英国人を追い詰めとどめを刺したこの場所に、碑がありました。

歴史上の悲劇ではあるが、その後の薩英戦争で西洋の圧倒的な武力を目の当たりにした薩摩が、攘夷派から離れて薩長同盟に傾いて倒幕の流れを作ったとも言える。

ここで国道15号に合流し、神奈川宿を目指します。

東子安の一里塚。表示案内のみ。
西洋野菜の栽培と、トマトケチャップの発祥の地。横浜開港後、西洋の流れが進んできています。

3.<第三番>神奈川宿

ようやく、3番目の宿場に入りました。

神奈川宿の江戸見附にあたる、長延寺跡。
良泉寺。開港後に外国の領事館指定の通達を受けたが、わざ屋根を壊して「修理中」と返答して断ったとか。

神奈川宿の本陣は、神奈川町本陣と青木町本陣が、斜め向かい。
歩いていた歩道側の神奈川本陣跡、17時20分。

道路わきに、小さなな説明版がありました。

本陣跡を過ぎ、国道15号から離れて宮前商店街のゲートをくぐります。

ここを右折。商店街というほどの賑わいはありませんでした。
甚行寺。旧フランス公使館跡。

JRと京急を、青木橋でオーバークロスします。
この橋の区間が、わずかだがこの旅で初めての「国道1号」。ただ、実際の旧東海道の場所と(後からできた)橋の場所は、微妙にずれているらしい。

青木橋の手前、京急神奈川駅。
青木橋。
下はJRと京急の線路が、計8本。

旧東海道は、環状1号をほんの10mほど進むと、すぐに右折。
横浜駅西口を遠巻きに迂回するように進みます。

ここを左に、10mほど進みます。
すぐに右折。
かつての東急東横線の線路跡。2004年に地下化し、今は遊歩道になっています。

この旅で2回目の、坂本龍馬の関係する場所。
龍馬の没後、妻のりょうが仲居として働いていた横浜随一の料亭田中屋。
当時は、海を見下ろす絶景の場所だったようです。

確かに立派な外観、高級料亭の雰囲気ありますね。
すぐ脇からは横浜駅西口が見下ろせます。駅一帯がかつては海だったと考えると、風光明媚な場所だったはずです。
鶴見川の橋のたもとにあった関門、ここにもありました。神奈川関門跡。

しばらく進むと、上台橋。このあたりが神奈川宿の京見附の場所です。

下は川ではなく、バス通りでした。かつては川だったかもしれません。

川崎宿→神奈川宿
 距離 8.9km
 所要 2時間30分

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