磐梯吾妻 高湯HC アスリートクラス2位
こんにちは。富士ヒルしか投稿してないのも勿体ないので、先日出場した磐梯吾妻ヒルクライム 高湯ステージ(1日目)のレースレポートという名の反省文を書き残しておきます。結果としてはアスリートクラス(最上位カテゴリ)で2位、37:33でした。
1.コースについて
今回出場したのは磐梯吾妻ヒルクライムというツールド福島シリーズのヒルクライムで福島駅からほど近い磐梯吾妻スカイラインが舞台です。1日目は高湯側、2日目は反対の土湯側から浄土平を目指します。自分の出場した高湯ステージは13.5kmで800m上がるやや短めコース、2日目の土湯は32kmの勾配の緩いロングコース。高湯ステージは平均勾配は6%ほどですが九十九折で階段状に勾配が上がり、浄土平手前の2kmはほぼ平坦になるので結構勾配詐欺なプロファイルです。
実は3年前の初開催の時にも出場してました(自分の初レースでもあった)。この時は年別で2位(39:54)、なので個人的にめちゃくちゃ思い入れのある大会でもあります。3年経って機材も変えたし経験も積んできたから、今度はアスリートクラスでもう一回出てみよう!と思いエントリー。ちなみにこの時は最初からえげつないスタートダッシュが掛かり、かろうじて生き延びたものの1位の人とのタイマンに千切れてずっと一人旅….という感じでした。
2.会場までとレース戦略
会場まで
福島駅まで輪行+会場の高湯温泉まで自走しました。阿武隈急行のサイクルトレインは輪行袋なしでそのまま乗り入れられて非常に便利。10時ごろに福島駅から移動し、近くのコンビニで飴、ウィダー、清涼飲料水、アイスなどすぐ消化される軽食でカロリー補給。そしてモンエナで約一週間ぶりのカフェイン摂取。胃に固形食を残さない方がパフォーマンス良い&カフェイン断ちは有効という今年の富士ヒルで得た戦訓を生かす。
消耗しないよう会場まではホントにゆっくり走ってた。ただ麓から会場まではアップを兼ねて、時々無酸素やSSTまで上げてみて心拍の上がり具合を確かめた。というか勾配キツくて(10%以上)上げないと進まない。高心拍だけど苦しくはなく、多分今日は心拍とパワーがちゃんと上がる日でコンディションとしては良さげ◎。ただ予想以上に暑い&勾配きつい&荷物背負ってるのもあって、結構疲れたし汗もかいてしまった(この発汗でミネラルバランス崩れたのが命取りに…)。
レース戦略
目標はもちろん優勝。自分の脚質としてクライマーとしては無酸素が強めなこともあり階段状の登りは得意なので、九十九折の急勾配区間を利用して積極的にアタックし突き放そうと思った。具体的には、
①スタート3km以降、序盤の高強度が落ち着いたタイミングで九十九折れを利用してアタック、集団を分解。
②つばくろ谷~10km地点の勾配が上がる区間で第二波のアタック、平坦区間に入るまでに千切ってお互い独走状態に持ち込み、そのまま逃げる。
というプラン。平地やゴールスプリントはパワー的に不利なので勾配の上がるところで無酸素砲を撃ち続け、集団を作らせずに逃げ切るつもりだった。
3.実際の展開
結末以外はおおよそ狙い通り。以下詳細。
5人のスタート直後から強めに飛び出した。最初の10分間はローテーションを回しながらかなりのハイペースでおよそ5倍強で進む。自分も前を引くときはかなり強めに引いてすぐにバトンタッチ。自分もそうだがメンバー全員の息が一瞬で上がった。牽制しつつ耐えてこれが落ち着くタイミングを待った。4kmに差し掛かるあたり、少し落ち着いてきた(全員の疲労がたまってきた)タイミングを見計らって九十九折れを利用して波状攻撃。踏みながらスピードを殺さないようにコーナーの外側を回り、コーナーを抜けて勾配が緩んだところももう一踏みしてさらに加速…という流れを繰り返す。かなりシンドイ、が、これで天照のMさん(今大会1位)との2人に。第一段階は達成。
7km地点のつばくろ谷までは二人でペースで回していく。つばくろ谷を抜けた九十九折れ区間で予定通りに第二撃。ただこの辺りから自分のダメージも蓄積してきてダンシングで脚が攣りはじめた。向こうも辛そうで効いてるはずと自分に言い聞かせ、コーナーや急勾配のたびに緩めずにペースアップを続ける。急勾配区間が終わる天狗の庭手前(9km地点)の直線区間でようやくリードに成功。独走に持ち込み、第二段階達成。
平地もお互い独走なら関係ないとそのまま平坦区間を一人で逃げる。大体10秒ほど先行。ただこの辺りから向かい風が厳しく、思うように速度が乗らない。それでも優位なのは間違いないし、このまま逃げ切れれば1位と信じて踏む。ゴール手前の最後の九十九折れに差し掛かり勾配が再び上がったタイミングで振り返ると、Mさんがさっきよりも近づいてきていることに気付く。ちょうど自分がヘアピンを抜けたタイミングで向こうがヘアピンに進入するほどの距離感。まさか…と思いながらも、まだ行ける、あと1km、3分で出し切るのみと踏み切る。しかしダンシングするとほぼ攣りかけていて、何とかシッティングで逃げていた。最後のヘアピンを先頭で抜けゴールを目前にしたところですぐ後ろに付かれていることに気づく。これはマズいと思い下ハンでもがこうとするも、脚も攣りきって横から差されそのまま6秒差で2位。頭が真っ白になった…、やられた。
4.結果の振り返り
とまぁ勝利を目前にしておきながら最後の最後で地力の差、執念の差を見せられて敗北するという、傍目から見れば中々情けない結果になりました。あそこから追いつかれる可能性を予測できなかった、対応できる余力を残せなかった、そもそもそのための実力も執念も足りていなかった。
「相手が勝ち誇ったとき、そいつは既に敗北している」…まさしくその通りの結果_(:3 」∠)_。
ただそれでも、ただ集団にぶら下がるしか出来なかった富士ヒルの時とは違って自分から積極的に展開できたのは成長を感じ、何より走っていて楽しかったです。あとは妖怪大戦争だった2021年のセグメントに3年ぶりにランクイン出来て、あの頃年別のスタートラインから完全に別世界だと思っていた人たちにいつの間にか近づけていて素直に嬉しい。まだまだ遠いが。
というわけで、一緒に走ってくれた皆様や運営の皆様に感謝しつつ筆をおきます。ありがとうございました。
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