言語設定のお話
今回は、InDesignの言語設定についてのお話です。
以前紹介したコンポーザーの関連機能として「言語設定」があります。
言語設定は、日本語や英語等、レイアウトしている文章を「どの国の言語として扱うか」を設定する項目です。「文字パネル」または段落スタイル等から確認・設定できます。
日本語版のInDesignをお使いの方は、主に「日本語向け」のドキュメントを制作されるでしょうから、意識することは少ないと思います。
ですが例えば英文をレイアウトしたりするのでしたら、ちょっと気にとめておくと良いかもしれません。
簡単ですが動画を作りましたのでよろしければご覧ください。
動画で紹介しているように、テキストフレームに英文のテキストを流し込んだだけでは、テキストが日本語として扱われている場合があります。
例えばInDesignには英語等の欧文を自動的にハイフネーションする機能があります(「ハイフネーション設定」後述の参考資料を参照)。
ですが、見た目上は英文であっても、言語設定が日本語のままでは、この機能がうまく働きません。
ですから言語設定で「この文章は英語だよ!」ということを、InDesignに教えてあげる必要があります。
さらに、同じ英語でも「イギリス英語」と「アメリカ英語」では、同じ言葉でもスペルが異なるケースがありますよね。
必要に応じて内容等を確認しながら、制作物の目的や用途にあわせて設定されると良いのかなと思います。
逆に、海外からのパンフレットを日本語に翻訳する場合も、コンポーザー同様、言語設定を確認しておくと良いでしょう。
邦訳する場合、対象の読者は日本語の話者でしょうから、言語設定を日本語にしておけば問題ないかと思います。
というわけで、今回も地味な機能ではありますが、ちょっと大事な言語設定のお話でした。ご参考になれば幸いです。
(「教室のお知らせ」2022年7月より一部編集して掲載)
参考資料
ハイフネーション設定
言語設定に応じて自動的にハイフネーションを行う機能です。「段落パネル」や段落スタイルで設定できます。
「段落パネル」から設定する場合は、パネルメニューから「ハイフネーション」をONにします。
ハイフネーションが連続するとかえって読みにくくなるケースもありますから、ハイフネーションで区切る字数やハイフネーションの頻度などを「ハイフネーション設定」で調整されると良いでしょう。
言語に関係した「環境設定」
「環境設定」には、「辞書」「欧文スペルチェック」「自動スペルチェック」といった、言語に関する設定項目がいくつかあります。特に「欧文スペルチェック」はミスタイプの防止に役立ちます。
欧文系の誌面をレイアウトする時は「言語設定」「コンポーザー」とともに設定を確認されると便利かもしれません。
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