#40 蓄電池が爆発的に需要が増えると思う3つの理由


さて#39の続きです

①蓄電池の需要が爆発的に増えると思う理由その1

まず民主党が始めた悪名高きFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)ですがこれは太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電といった、再生可能エネルギーによる発電の普及を目的とした制度で、2012年に制定されこの年から太陽光は設置数を大きく延ばしました。

FITは適用開始から10年間、一般的な市場価格よりも高い一定価格で買い取ってもらえるので2012年から始めた人は2022年で終了です。これを卒FITといい、42円で買い取ってもらえたのが8円まで落ちます。

下の図で行くと2020年に始めた人は21円でしか買い取ってもらえないので太陽光は新規が減っていくのではないかという人もいます。

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しかし買い取り価格42円などというのは、ありえない高い数字であって普通は10円以下です。この為日本人は高い電力を買わされてされているのです。


2019年のデータでは太陽光の普及率は9%、261万件、今後も毎年度18万件程度増加し減ることはないであろうと見積もられています。これは千葉の長期停電や、震災による停電を経験し、日本人の防災意識が上がった為といわれています。

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対して蓄電池は36万3867台。つまり住宅用太陽光を持っている人の13%しか蓄電池を持ってないわけです。

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2018年あたりから蓄電池を買う人が増えだしました。もちろん2022年の卒FITに備えるためでしょう。8円で地域電力に電気を売るよりも家の電気として使ったほうが有益に使えるわけです。


私はかねてから800もあるリミポの代理店に蓄電池を扱わせないのは不思議だなあと思っていました。それは蓄電池を売ると利用者の電気代が下がって結局おいしくないからなのかなあと思っていました。

しかしよく考えたら1番蓄電池を買いやすい人ってソーラーパネル持ってて卒FIT間近の人だよなあと気付きました。つまりまだそんなに数が出せない時期では、卒FIT間近の人の情報を持っているソーラーパネルの販売代理店におろすのが一番ピンポイントなのではないかと思えてきました。

上記の図で行けば2022年には

140万件-既に持っている36万件=104万件

が蓄電池を求め始めるわけです。

リミポが2021年に蓄電池をはじめた理由はもうここが需要が跳ね上がる前のタイムリミットだったからだと思います。初年度蓄電池売上2000台って無理あるんじゃないの?と思いましたが他のしょうもない蓄電池が売れまくってるんだから余裕で売れるんじゃないと思えてきましたよ。だって普通にこれ一覧で見せられたらリミポかいません?一番容量でかいのに一番安いんですよ。

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②蓄電池の需要が爆発的に増えると思う理由その2

卒FITは今後10年間起こり続けます。8円まで下がったらもうFITをする人はほぼいないでしょう。つまりいきなり太陽光+蓄電池にする人が増えます。またPPAという無料の太陽光パネル設置サービスが急激に増えているので太陽光パネルはタダで、蓄電池だけ買うという人も増えるのではないでしょうか?

また新築家屋には太陽光が義務付けられるという話も出てきているようです。

卒FIT組+セット買い組+PPA組の参戦で今より需要が減るとはどうしても思えません。


③蓄電池の需要が爆発的に増えると思う理由その3

太陽光パネルは値段が劇的に下がる可能性が出てきました。前から注目していた次世代太陽電池「ペロブスカイト」の実用が2022年に始まるといわれているからです。

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次世代太陽電池「ペロブスカイト」、抗マラリア薬で変換効率が実用化レベルに向上
https://news.yahoo.co.jp/articles/056ce56c4da580865497a5775f53c765c4d83828
桐蔭横浜大学発ベンチャーのペクセル・テクノロジーズ(横浜市青葉区)では、新型ペロブスカイト太陽電池の実用目的のモジュールを販売予定。22年にも中国の製造プラントが稼働する見通し。

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詳細は記事を読んでいただきたいのですがペロブスカイト太陽電池とはいったいいかなるものか?

従来の太陽光パネルで使われる、結晶シリコン太陽電池を製造するのに高温を利用するため薄い膜パネルでは溶けてしまい重量が重くならざるを得ませんでした。ペロブスカイト太陽電池はシリコンの代わりに低温塗布で作製できるペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いて発電します。このペロブスカイト結晶は発電層膜は薄くても変換効率が高い特徴を持ちます。ということは薄い折れ曲がる材料にも膜が貼れるわけです。

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これによりまず材料費が安くすみ、風や石などに強いパネルが出来ます。また曲面に貼れる為、家の屋根はもちろんビルの外壁や車の屋根、ビニールハウスなどにも使えます。

船や飛行機にも貼れるため万一エンジンが止まったとしても生還率がかなり上がりますね。電車も蓄電池と太陽光で走る時代が来るでしょう

2021年6月に資源エネルギー庁が発表した「次世代型太陽電池の開発」プロジェクトに関する研究開発・社会実装計画(案)の概要」によると次世代型太陽光が世界中で急激に普及すると予測しています。この概要非常に面白いので見て欲しいです。

https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/green_innovation/green_power/pdf/001_06_00.pdf

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またこの分野においては日本の東芝などが世界のトップを走っており、他の追随を許さないとのこと。こんなに便利な液晶技術が今において普及していないのはペロブスカイトは結晶化するまでの時間が非常に短いため、均一な膜形成が難しく、大面積では変換効率が低下する課題があったのであるがそれもクリアし、現行パネルを上回る20%の熱交換を目指す模様です。もう一つは耐久性の問題であるが価格が下がれば5~10年で交換すれば良いわけでそこはもう問題にはなってないようです。これは日本だけではなく世界中がゲームチェンジャーになろうと狙っている技術です。

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このようにスケジュールも早ければ2023年あたりから本当の実用化が目指されるのではないかと思っています。

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日本は早くから太陽光一本やりに肩入れしたため欧米諸国に対して大きく遅れを取ってしまいました。ここから風力、潮力に移行したとしても差をつけられすぎて後追いで抜くことは消して出来ません。地理的な不利もあります。アメリカの広大な平地は太陽光や風力発電に向きますが日本ではありとあらゆる規制が付きまとい稼ぐことが出来ません。

エネルギー庁はなんとしてでもこの次世代型太陽光で巻き返そうと狙っているはずです。いや逆算すれば2050年までのカーボンゼロを行うにはこのペロブスカイト太陽電池で日本中を覆い尽くすしかないのです。


私はリミポは必ずこの案件に絡んでくると思っています。今不相応な工事の資格とかを取っているのもゼロエミッションビルに関わっていくためだと思います。おそらく政府の後押しもあり、この技術で太陽光パネルの値段は大きく下がると思います。そうすると蓄電池が無くてはならないものになります。

以上が蓄電池が爆発的に需要が増えると思う3つの理由 です



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