交通事故のやるせなさ1

先日交通事故に遭ってしまった。私が停車しているところに、10トン積載の空ダンプが突っ込んできたのである。

幸い外傷は負っておらず、感覚の麻痺はなかった。

私の車はというと、いわゆるバン型の7人乗りで、トランクはグシャグシャ。最後尾近くの両脇の窓も破砕された。とはいえFF車なので、走行は可能。ただちに目の前のコンビニエンスストアの駐車場に移動すると、ぶつけた相手が来た。

「すみませんでした。」

相手は女性で泣いてしまい。そしてしゃがみこんでしまった。これでは一歩も前進せぬと、奮起して被害者の私が110番をする。

「物損ですか?人身ですか?」

何が違うのかが、わからなかったのでとにかく来てくれと言った。そして直ちに任意保険会社に電話をし、事故が起きたことと、レッカー移動。代車の手配を頼んだ。私は彼女を気遣ってペットボトルのお茶を買って、コンビニエンスストアの人にご厄介になりますと挨拶。お茶を差し出したら向こうがコーヒーを出してきた。ちょっとほっこりしたやりとり。

やがておまわりさん2人が登場。

「物損にしますか?人身にしますか?」

「何が違うの?」

「物損はここで両者の言い分を聞いて終わり。人身は実況見分をします。物損にして後で人身にもできます。」

いまいち納得がいかない。そこで私。

「じゃあ何だね。人身の中に物損が含まれているということになるのかね。」

「そう…なりますかね。」

「それなら人身にしてくれ。」

車はほぼ全損ゆえに後遺症も出るだろう。ここで物損にすればまた双方がここに来て見分をせねばならない。そんな面倒なことはしたくない。だから人身にしたのだ。

見聞担当の人が来る間に社長が登場。「こちらで全部みさせてもらいます。本当にすみませんでした。」名刺までもらって、私は誠意があるなと見込んだ。

「社長。この人悪くないから。それとお見舞いはなしね。ポケットからの見舞いもなし。ケリがついたらお互い確かめあってハイサヨナラ。でいいでしょ。」

「ありがとうございます。」

社長は仕事があるために、退座。まあ仕方がない。

実況見分担当のおまわりさん登場。私と相手の言い分をまとめて、調書をとって、おまわりさん全員帰っていった。

相手は早朝で80キロ以上も遠いところから来たらしい。私はすっかり同情した。相手ダンプはバンパーのみの軽い損傷なので見た目走り続けることは可能だった。おそらく仕事に行かねばならないだろう。それならばここで「お前なんてことしてくれたんだ!」と罵声を浴びせるのは、おバカなことだと思った。むしろ第3者を巻き込んではいないのだから。

「お仕事頑張ってくださいね。」

「ありがとうございました。」

レッカー移動では移動車との同乗は出来ないので、コロナ禍で家にいる子供にコールをかけて子供運転で家に帰り、その日は仕事場に行きませんでした。ところがこの後で「?」ということが起こります。

ちょっと精神的な苦痛が出始めましたので、一旦ここでストップします。


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