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薔薇を育てる

集合住宅のルーフ部分で薔薇を育てている。数年で花が咲かなくなった鉢もあるが、四半世紀近く元気に咲いてくれるものもある。

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うちの薔薇が一番!と思っている。けれど、薔薇の庭を見せてもらう機会があると、負けた…と少し悲しい。

育て始めた頃と違って、今はひとつひとつの花の美しさ以上に、風景を作る薔薇に惹かれる。けれど、土の量が絶対的に制限される鉢栽培では、蔓薔薇は難しい。シュラブやランブラーも、思い切り枝を伸ばせてあげられない。

何年も前、西武ドームのバラとガーデニングショーで一目惚れしたランブラー、ポールズ・ヒマラヤンムスクを入手したものの、鋭いトゲと四方に暴れる枝に、泣く泣く数年で手放した。年に一度だけ、桜に似た花の集まりが夢のような景観を作る。作戦を練っていつか再挑戦したい。

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2002年に閉園した川崎市の向ヶ丘遊園内にあった薔薇園を、毎年訪れていた。原種系を始め、他の薔薇園にはない多様な種類が見られる、大好きな薔薇園だったので閉園は本当に残念だった。

存続を望む市民の声に応えて、川崎市が薔薇園を受け継ぎ、ボランティアグループが年間を通して世話をし、春秋の2週間ずつ公開されていることは知っていた。

庭で薔薇を育てたい。

今年、春の開園初日に行ってみた。閉園後初めての薔薇園は遊園地の頃とアプローチがかなり変わっており、長い坂と階段を登って登って、ようやくたどり着いた先。!!!    まさに天上の楽園があった。

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蔓薔薇の開花にはまだ早かったが、太い幹がしっかりと誘引され、遅咲きの種類には沢山の充実した蕾が時を待っており、丁寧に育てられていることが一目で窺える。

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ここを自分の庭と思ってお手伝いさせてもらおう。鉢栽培のヒントも得られるかもしれない。

7月、説明を受けに行く。作業はラジオ体操で始まった。プロやベテランの方々がご指導をくださる、とても雰囲気の良い、花好きの集まりのようだ。作業の手を守る革手袋を配布された。

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やる気満々になったものの、緊急事態の最中。秋の剪定時期には行ける、と楽しみにしていたのが9月まで延びてしまった。ワクチンは済んでいても、じっとしていることが役に立つのであれば、県またぎは控えねばならない。

そろそろ剪定の時期。仕方がない、今年は自分流でやろう。一年を通して、秋と冬の剪定が一番好きな作業である。

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(現在の名称)生田緑地ばら苑の次回公開は10月。入場無料。おススメです。





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