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飼育日記「めだかのきもち」㉑小川でメダカと遊んだ

追加入手したウィローモスが、フサフサして、緑も濃い。自然素材は当たり外れがある。これはメダカにとっていい産卵床になるな、と思っていたら、やはり卵がよく絡みつくようになった。

ほぼ毎朝、2〜3匹が20個くらいずつ抱卵する。全ての卵を集めるわけにはいかないけれど、しっかり成長してから冬眠に入らないと、春まで生き延びるのは難しいというので、間に合う内に卵を採取することにした。

3日ほど経って、針子が1匹現れると、数匹が続けて孵化。やはりその瞬間は見せてくれない。

針子を眺めるのが一番楽しい。生まれた瞬間から、まるで待ちわびていたかのように泳ぎ始め、仲間の誰彼となく近付いてはパシパシと戯れ合うことにはいつもながらびっくりだ。姿がシンプルで、いかにもメダカっぽいのも好ましい。

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子供の頃、母の実家近くの小川で従姉妹たちとよくメダカ掬いをしたことを思い出した。向こうとこっちで手拭いの端を持って広げ、泳いでくる群れを一網打尽にする。手拭いが無い時は、スカートの裾をつまんで捕まえる。

記憶を辿っていくうちに…あれっ?ひとつ違和感が湧いてくる。

川にいたのはこんなに大きくて太ったメダカじゃない。 せいぜい2センチ位の、針子に近いシュッとした形だった。絵日記にも細い線に目玉を描けばメダカになったはずだ。

人間のいるところで、無防備に泳ぐのは稚魚だけだったのだろうか。

チビ達が同居するようになって、成魚が稚魚用の餌まで食べてしまうので、つい追加してしまうのはマズかったかと思う。自然界では食事情も厳しかったろうし、運動量も格段に違うだろう。それでもメダカ達には、食事にもう少し気を遣って、あのシュッとしたボディを目指してもらおう。

ボス♀、君はドジョウではないんだからね!

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自然界のメダカは今、絶滅の危機にあると言われる。東京で生息が確認されているのはすでに数カ所になっているらしい。川の中のメダカは今、どんな様子なのか、生息地のひとつが多摩地区にあるというので、そのうち確かめに行って見ようと思う。                                                             8.  28



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