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“幸せ”だからってうつ病と無縁と思うなよ

憂鬱な気分は可逆だ。寝たりストレス発散したりしたら元気になれる。
けれどうつ病は不可逆だ。寛解する人もいるけれど。

ああ、戻れる位置に、戻れる時に。気づいて頼って休んでいたらなぁ……。
我慢してたつもりはなかったけれど……知識が足りなかった。

仕事は楽しかった。パートナーもいて、それなりのお金もあった。
絵に描いたような幸せ。そんなふうに、周りも自分も思っていた。
いや、自分は幸せなのだと思わねばと考えていた。

具合が悪くなっていっても休む発想がなかった。
仕事にストレスがなくても休むことが治療になると知っていたら、もっと早く休めていたと思う。

タイミングも悪かった。小さな出来事が重なった。一個一個は小さいから気づけなかった。

一見幸せでも、一見元気でも、ちょっとずつ心がすり減っていくこと。そして急に悪くなる場合があること。

まだ大丈夫って思っているうちに。戻れるうちに。自分の気質がうつ病になりやすいこと、知っておけばよかった。そしたらたぶん、もうちょっと手前で相談できた。

“幸せ“な自分にはうつ病なんて関係ないと思っていた。けど、うつ病になった。
“幸せ“を失うのが怖くて仕方がなかった。大きな幸せを失わないために目の前の小さな不幸せに目をつぶっていた。

誰に相談しても、幸せそうでいいじゃん、気にしすぎだよ、何とかなるよと言われた。その時はそうなんだと思った。これくらいで調子が悪いのは自分の怠慢だと己を責めた。

数年前の私へ。
考えすぎなんてこと、ない。考えないと生きていけないんだから。
気にしすぎなんてこと、ない。気にして生きるというのが私なんだから。

この記事を読んでくれた人へ。
あなたの幸せはあなたが決めること。世間や他人からどうみえるかなんて関係ない。あなたが今、苦しいのならそれは苦しいんだ。相談することは恥じゃない。逃げることは時には立派だ。

限界が見える前に休んでおいてよかった。
だけどもう少し早く休んでおけば可逆な位置にいられたのかなぁ……。

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