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ボルネオ島の熱帯林と日本とのつながり

東京からおよそ4000キロメートル南に位置するボルネオ島は、東南アジアの島で、マレーシア・インドネシア・ブルネイの3ヵ国が領有しています。
島内には雄大な熱帯林が広がる一方、コタキナバルなどの都市は栄えており、日本人の観光客も多く、自然と街の両面を楽しむことができるのがボルネオ島の特徴です。

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そこで今回はボルネオ島と日本との深い関わりについてお話をしていこうと思います。

・パーム油とは

早速ですがみなさんは「パーム油」という油を耳にしたことはありますか?
日本ではごま油やオリーブオイルなどは家庭で料理などに使うことはありますが、「パーム油」を使っているよって家庭はまずないと思います。
また、日常で「パーム油」という単語を目にすることがほとんどないので、馴染みも薄いのかなと思います。

ですが、私たちは毎日といってよい程「パーム油」を使っていることをご存知でしょうか?

「パーム油」は、ボルネオ島やその他の熱帯地域でしか生えていないアブラヤシという木の実から取れる油のことを言い、日本も含み世界で一番使われている植物油です。

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・なぜパーム油が使われるのか

「パーム油」が世界一使われている理由として、大量に生産ができ、他の植物油に比べて安く輸入ができるからです。また、酸化や熱にも強く、他の植物油と比べて食感が滑らかで口どけも良いことから「消費者に安くて美味しい食品を届けたい」との企業努力の結果、日本でも使われるようになり浸透してきました。
日本のスーパーやコンビニエンスストアなどに陳列されているチョコレートやスナック菓子、アイスクリームだけではなく、インスタント麺、冷凍食品、マーガリン、お惣菜、菓子パンなど例を上げたらきりがないほど本当にさまざまな加工食品には「パーム油」が使われています。その他シャンプーや洗剤、化粧品などにも使われており、販売される商品の50%は「パーム油」を使っているとも言われています。

・パーム油 は「植物油脂」と表記

「植物油脂」という言葉をご存知ですか?手元にスナックやチョコレートなどの商品があれば、裏面の食品表示を見てみてください。大半のお菓子には「植物油脂」が含まれているはずです。
もし「植物油脂」と表記があれば、「パーム油」が使われてことが多いです。それほどまでに「パーム油」は私たち日本人にとって、つながりの深い油となります。

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・ボルネオ島の熱帯林は急速に失われている

私たち消費者にとって安くて尚且つ美味しい、良いことばかりに見える「パーム油」ですが、その「パーム油」を大量生産するためには広大なアブラヤシプランテーションが必要です。しかもアブラヤシは高温多湿の熱帯でしか育たない傾向にあり、「パーム油」を大量生産しようと思ったら、熱帯で土地を大規模に開発するほかありません。
その開発の犠牲になるのは、もちろん熱帯林とそこに住む動物たち。。

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@WWF JAPANのHPより画像を参照

現在もボルネオ島やその他の熱帯地域では、森林伐採が続いており、元に戻ることのない熱帯林が増え続けているのが現状です。

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@WWF JAPANのHPより画像を参照

・私たちにできること

「パーム油」を使用しない生活は現状不可能かもしれません。
今後も私たちの生活に欠かせないものであることは間違いありません。
ですが、まずはその事実を知り、無意識に食べていた生活から徐々に意識をしていくことが重要だと思います。食品表示のラベルを確認したり、環境問題に対するニュースやテレビ、ネット、新聞など今まで見逃していた環境問題の課題などに対しても考えていき、今の自分にできることをひとりひとりが見つけていくことが大切だと思います。



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