足部のしびれを鑑別せよ
みなさん、こんにちは。
とんとん整骨院の日髙(@Shogo_Hidaka)です。
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今回は足部のしびれの中でもよく聞く足根管症候群とモートン病について書いていきます。
はじめに
みなさんも臨床の現場でよく出会うであろう「足部のしびれ」は様々な原因が考えられますが、どのように鑑別を行い、どのような評価のもと介入されているでしょうか。
足部のしびれと一言でいっても原因として考えられるのが、腰椎椎間板ヘルニア、足根管症候群、モートン病、糖尿病など考えられる疾患は多岐にわたります。
整骨院や整体院に従事していると「運動器疾患」である前提で評価を進めていることが少なくない印象です。
そもそもまず我々の手に負える疾患なのか、適応だった場合どのような原因が考えられるのか、どのような介入を行うことが望ましいのかを考えることが非常に大切です。
このようなお悩みや課題はありませんか?
✔足部のしびれの原因をよくわからないまま介入している
✔足部のしびれの原因が足根管なのか、ヘルニアなのか曖昧
✔とりあえずしびれ領域を揉んでいる
✔足根管症候群やモートン病がよくわからない
しびれの原因はよくわからないけど介入していたら良くなった、という経験をした方もいるかもしれません。
僕はこの後の行動が非常に大切だと思っていて、よくわからないけど良くなった場合、良くなった原因を調べることが非常に大切です。
症状が改善出来ない患者に対して勉強や質問をするセラピストは多いのですが、なぜか良くなった患者の良くなった理由を調べたり、質問したりする方はあまり多くない印象です。
本記事を読み終える頃には
✔足部のしびれの原因を見抜き介入することができる
✔とりあえずの介入ではなく、優先順位をつけた介入をすることができる
✔足根管症候群やモートン病の病態が理解できる
✔足根管症候群の感度や特異度が高い検査法を知ることができる
このような変化を感じることができるかと思います。
様々な原因が考えられる足部のしびれですが、まずは足根管症候群についてやっていきましょう!!
足根管症候群とは
足根管を通過する脛骨神経(内・外側足底神経)が骨棘やガングリオン、屈筋支帯の肥厚などの原因によって圧迫されることにより症状が出現する絞扼性神経障害のひとつです。
有病率などを示した明確な報告はなく、男性よりも女性に多いという情報が多いです。
私の体感としても今までみた足根管症候群の患者の半数以上が女性だったことから、女性に多いという情報は大きく間違っていないのではと思っております。
年齢も経験則ですが、思い返してみると中年~高齢の方に多いように感じます。
症状は、足底や足趾のしびれ、疼痛ときに灼熱感が主な症状で、患者の訴えとしては
・砂利を踏んでいる感じ
・足と地面の間になにか挟まっている感じ
・足の裏だけがなんか熱い
というような訴えを現場では聞くことが多いように感じます。
私は現場では「砂利を踏んでいる感じ」が1番多いように感じます。
↑ヒアリングするなかでこの形状の砂利を表現する方が多かったので、ゴツゴツした感じの砂利ではなく小さめの砂利のイメージです。
原因は前述したように様々ですが、足部の機能異常、ガングリオン、骨棘、炎症性関節炎(関節リウマチ)、外傷、浮腫などが挙げられます。
治療法は原則保存療法で、薬物療法としては非ステロイド系抗炎症薬やビタミンB群製剤を用います。
ガングリオンや変形性関節症の場合は手術が考慮されます。
以上が簡単ではありますが、足根管症候群の概要になります。
ここから抑えていきたいことは
✔脛骨神経の走行
✔足根管の構造
✔足根管症候群の検査法
これらをひとつずつ抑えていきたいと思います。
脛骨神経の走行
坐骨神経に由来する神経で、下腿を膝窩動脈及び後脛骨動脈に沿って下行します。
下腿の屈筋群(腓腹筋、ヒラメ筋、膝窩筋、足底筋、後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋)を支配したのちに、内果後方で外側足底神経と内側足底神経に分かれます。
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