見出し画像

しょくぶつ物語①

割引あり

某サッカーチームオーナーにしてマフィアボスのネーウィン・チットチョーブは利権獲得の為に大麻自由化のみが目的のタイ誇り党を2008年11月5日に創設し、何人か党首を代えた後、華人の多いバンコク向けにやはり華人のアヌティン・チャーンウィラグーンを2012年10月14日に党首に据えた。
もっと細かく書くと誰も読んでくれなくなり、しかも問題になりそうなのでこれくらいにしておく。

バンコクで肌が浅黒く南方系の顔立ちのネーウィンは圧倒的にウケが悪い。そうした差別が無ければネーウィンもマフィアになることはなかっただろう…

と書けば収まりがいいのだろうが、タイマフィアのボスは大抵華人。度胸と腕っぷしだけでは出世出来ないのは裏社会も同じで、教育と教養、そしてカネコネのある華人にタイ人は勝てない。

そんな格差社会でのしあがったネーウィンはタクシン派だったのだが、2006年9月19日のクーデターでタクシン元首相が事実上の国外追放状態になってからしばらくして裏切った。タクシンの政敵、アピシット・ウェーチャチーワ首相(当時)側についたのだ。

タクシンもアピシットも共に華人だが、ともかくその時点の権力者にさらっとすり寄るところがマフィアの流儀。ちなみにタクシン一族はネーウィンの裏切りをいまだに許していない。

ともかくネーウィンはやはり元タクシン派でバンコク華人財閥御曹司のアヌティンを仲間に引き入れた。アヌティンは無能ではないのだが気の弱いところがあり、俺様モード全開のネーウィンやプラユット首相(当時)に頭が上がらない。

国王の友達としてはネーウィンやプラユットの方が格上だったから、という理由も推測出来るが、見て来たようなことを書くのは止めておこう。

ともかく、2022年1月26日、タイ誇り党がタイ下院に「大麻ヘンプ法案」を提出。同党党首のアヌティン副首相兼保健相は「法案が下院で可決されたら官報で告知しその120日後に法が有効となる。プラユット首相兼国防相も内需拡大の為ご理解願いたい」という旨をコメント。

しかしプラユット首相は25日から26日にかけてサウジアラビアを国交回復目的で訪問していた。

ここから先は

2,289字
この記事のみ ¥ 100〜

記事作成の為、資料収集や取材を行っています。ご理解頂けると幸いです。