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聖なるズー?タイの事件記事から

    開高健ノンフィクション賞を受賞した「聖なるズー」のテーマは獣姦ではなく動物性愛だそうだ。私は読む前に著者が取材したというドイツの動物性愛団体ZETAのオフィシャルサイトを覗いてみた。

    そのリンクをフェースブックに貼ろうとしたら「コミュニティ違反」という警告が出て貼れなかった。内容が特殊過ぎるのだ。おそらくダークウェブにミラーサイトがあってより露骨な情報交換がなされているのだろう。とにかく成人向け内容なのでリンクは貼らない。

    だが、ダークウェブでなくとも結構露骨な画像や記事を提供してくれるのがタイメディア。一昔前は日本でも「死体雑誌」としてアチャヤーガムが人気だった。今はかなり規制が入りマイルドになったが、獣姦についてのこんな記事がある。犬の目線を隠してなんの意味があるのか不明だが、とにかくこの記事(下記リンク参照)が出た2017年当時、日本では議論の余地無く動物性愛は忌み嫌われる行為。メジャーな賞など獲得する余地は無かった。

https://www.thairath.co.th/news/loca

    以下の文は私の記事翻訳及び解説。愛や癒しを感じるかは読者次第だが、露骨な内容なので15歳未満の方には閲覧注意としておく。

*****ここから翻訳

2017年6月28日、チョンブリー県サタヒープ署の無線センターに、「飼い犬の肛門に猥褻なことをされた」という住民からの通報があり、捜査官は捜査と事態を止めるべくバイクで現場に向かった。そして捜査官はタイ犬のジュドちゃん(7歳、雄)の飼い主と面会。飼い主はジュドちゃんと肛門性交をした男性(65歳)と言い争っているところだった。その男性は精神に問題があるようで意識が不明瞭だったが、犬に猥褻行為を働いたことは認め、被害者に謝った。
犬の飼い主の話では、その男性はソイ(小路)の中に住んでいる近隣住人なのだが、男性が自分の家の前にある鉄の門を動かして声をかけるとジュドちゃんは尻尾を振って性器を硬くし、その男性の家の中に駆け込んでいくのが常だったという。そして毎回ジュドちゃんは痛みを受けたような物悲しい鳴き声を上げるとのこと。そこで飼い主とその息子は不審に思い始め、どうなっているのか見たところ、前述の男性が裸でジュドちゃんとセックスしていたという。男性は驚いて慌てて服を着たが、飼い主は彼に警告を与える為に警察に通報。ただジュドちゃんも毎回彼を受け入れていたので処罰は求めないそうだ。
そして警察は前述の男性に、これはまだ小さい子供がいる地域社会には受け入れ難い行為で、今度やったら強制わいせつで逮捕し、生活の面倒を見ている親族にも連絡すると警告した。

*****翻訳ここまで

    以下、2017年当時私が加えた解説。加筆校正はしたが要旨は変えていない。

......「人間は自由であるべきだ。しかし自由にしてはならない人間が多すぎる」という問題が古今東西存在する。そこで各宗教の開祖や政治家が定めたのが戒律や法律という規則。仏教の戒律には「山羊と交わってはならない」というものがあり、ヨーロッパ各国でも近年になって獣姦を違法とした国があり、まだ獣姦が違法でない国へのマニア向けツアーがあるという。ならやたかし氏の漫画、「ケンペーくん」の中に、「見ろ、これが白人の正体だ」という台詞があるが、日本でも歴史をさかのぼれば陰陽師として有名な安倍晴明の母親は狐とされており、つまりなにかあったのだろうし、あまり人様のことは言えない。そしてチンギス・ハーンを首領とするモンゴル軍はヨーロッパ遠征時に食用として羊を連れて行ったが、強姦する女が見つからない平野部などでは羊を女の代わりに犯していたとか。また最近の研究では、ケジラミは元をたどればゴリラから人間に感染したそうで、つまりまだ人種の差も明確でなかった頃の我々の御先祖様はゴリラと不純異性交遊をしていたということ。私も正直向き合いたくない人類と獣姦の歴史だが、検索するとタイでもお坊さんが犬を犯したとか、そういう記事がちらほらある。しかし男性65歳が雄犬7歳とホモダチだったという話には愕然。このカップルはLGBTのどの枠に入るのか、フェミニストの女性達と連帯出来るのか。
だが実際は、彼女達はタイ男性65歳に興味が無いのが現実。18歳イケメンだったらまた違ったかもしれない。まあ、こういうおじさんは近所の幼女に手を出しかねないので、警察に目をつけられてよかったとしておく。犬に目線入れて人権保護というのがアメージングタイランド。

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    さて、2020年1月に拙文を見直すと普通に変質者の犯行を伝える事件記事。もう私は「聖なるズー」を読む気を無くした。この手の事件は世界中で起きていて、大抵動物虐待で起訴されている。ZETAのサイトも理論武装したアングラサイトという印象。犬の1年は人間の7年と数えるのが欧米式。つまり犬7歳は人間の49歳。だが、犬の知能は何歳になっても小学生低学年程度。人間65歳と小学2年生が対等な性的パートナーシップを築けるかどうかは、誰もが無理だと思うだろうし性的虐待だと感じるだろう。キリスト教的には姦淫となるはず。

    だが、欧米文化はギリシャ神話的世界観とキリスト教的世界観の2階建て。ギリシャ神話的にはLGBTも動物性愛もペドもさらっと肯定されている。日本文化は私が指摘するまでもなくギリシャ神話と近縁性がある。ヤマトタケルが熊襲武の兄弟を討ち取るとき女装した逸話があるが、筋骨逞しい英雄が女と見間違えられるはずがない。私達は子供向けにソフトにした「ゲイのウケの英雄」の話を読ませられていたのではあるまいか。酒呑童子も寺の稚児が成長して寺から追い出されたのがギャング化したという説も。獣姦元祖(大蛇が女の子を次々と食べてしまうという設定にいやらしさを感じない人はいないとは思う)のヤマタノオロチはスサノオノミコトとの戦いで実は死んではおらず、敗走後近江の富豪の娘と結婚しその子供が酒呑童子で、だから両者とも酒が強いのだという怪しげな説も。枕絵の助平蛸がエロアニメ触手のオリジンであることは言うまでもない。

    実際の獣姦は法的にも問題があるとはいえ、そこにロマンを感じてしまうのは人間として普通なのかもしれない。だとすれば猫耳アニメ少女に萌える人達も「キモい」と斬って捨てられる謂われもない。「ケモナーはアニメ世界の話でありその消費者のオタクはさておき動物性愛の話をしたい」では誰も納得しないだろう。

    タイの獣姦実例を挙げても日本人は動かないが、ドイツの変質者カルトに説得されてしまう日本人には単なる欧米崇拝しか感じない。もしあなたが「いや、本を読んでから判断してくれ」と言うなら、私は英語でもタイ語でも少なからずの動物性愛に関する記事を読んできたことを書いておく。全てが変質者の起こした動物虐待事件。

    もし本当に動物と対等な性的パートナーシップを結びたいのなら、動物の権利保護のため、例えば彼等もセクハラを告発出来るような法整備をするのが先だろう。動物から見れば人間は自分達を囲いに入れたり殺害して食べたり、または無理矢理芸を仕込んで搾取する鬼畜なのだから。今年はもう少し真面目な作品が開高健ノンフィクション賞を受賞することを切に望む。商売としては炎上しそうな問題作を選ぶというのは認めるが不愉快。トラウマ系女性が性を語るのは戸川純の系譜ではある。合掌。(了)

補足。

「聖なるズー」が動物虐待を肯定しているという理由での出版差し止め請願が出ているのを確認しました。

https://t.co/spB8j9g7mH?amp=1

    出版差し止めは著作に対する死刑宣告なのでサインしていませんが、動物は裏切らないから対等な関係を築けるというのなら詭弁の匂いを感じます。裏切る力がある相手だからこそ対等になれるのでは?私が翻訳したタイ語記事を読み直して頂きたい。小児性愛者は「少年少女にも性欲はある」と主張する。幼女でも性器を刺激すれば反応するからというが、それは現行法では強制猥褻として法的に取り締まられている。繰り返しになるが、対等な性的関係を動物と築きたいのなら動物の権利を保護する法整備が必須。「先進国に倣う」とはそういうことでは。(2020年1月14日)

記事作成の為、資料収集や取材を行っています。ご理解頂けると幸いです。