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バンコク黙示録+

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現在単体で(1)~(3)まである「バンコク黙示録シリーズ」まとめ。 「スクンビットに麻薬マフィアを探して」「バンコクの殺人現場に行ってみた」も追加。
バンコク黙示録シリーズ(1)~(3)のNOTE単体の単価はそれぞれ500円なので合計1500円とな… もっと詳しく
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記事一覧

バンコク黙示録2010(1)

まえがき  これは私が2010年4月末から5月15日までバンコクに滞在し、タクシン派の市民団体・反独裁民主戦線、通称赤シャツ隊が占拠したルンピニー公園周辺を取材した記録である。一応日本では市民団体と定義されているが、実際にはタクシン元首相の支持地盤の北部や東北部の農民の集まり。2006年9月19日の軍事クーデター以来、「タクシン派潰し」の名の元に様々な不利益をこうむっていた人々の寄せ集めであった。2007年末に行われた総選挙でタクシン派政党の人民の力党が勝利。しかし翌200

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バンコク黙示録2010(2)

◎2010年5月2日あたりのバンコク 「デジカメ片手に」と書いたが、5月2日時点でのサラデーン駅周辺のような、特殊な状況下にある場所でのカメラの取り扱いには最大限気を使ったつもりだ。  まず、カメラをバッグから取り出す時は、警備中の兵士や警官の目に入りやすいところでゆっくりと取り出した。そして手に持ったカメラはなるべく「カメラ持ってます」と周りに見えるようにした。また、写真を撮る時も兵士や警官の視線の死角に入らないようにした。  何故このように振舞ったかというと、急にし

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バンコク黙示録2010(3)

2010年5月9日あたりのバンコク  5月9日もサラデーンに行くが、歩道を一応封鎖してあった鉄条網も脇にどかされ、ルンピニー公園の周りには、赤シャツ隊の自警団がチュラロンコン病院に侵入したことを詫びる旨が印刷された垂れ幕がかかっていた。  この件について簡潔に述べると、赤シャツ隊自警団を率いるセート・デーン(あえて訳せば「赤の参謀」)ことカッティヤ・サワディポン少将が部下に命じたのだが、それを穏健派代表のナタウット氏が公式に謝罪したという経緯がある。  つまりタカ派の尻

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バンコクの殺人事件現場に行ってみた

まえがき この記事は、1.ルンピニー署警官仏人観光客射殺事件 2.日本女性監禁事件とその容疑者黄健一(ファン・ゴニル)のルンピニー署内変死事件について書かれています。いずれも事件発生を日本で知ってからバンコクの事件発生現場を検証したもの。スクンビット通りは空気が悪く、アソークからナナにかけてはまだ明るいうちでも殺伐とした雰囲気があったのを記憶しています。タイはフィリピンなどに比べてまだ安全とされているものの、場所や時間帯によってはそうとも言えません。貧富の格差がイン

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スクンビットに麻薬マフィアを探して

この文は麻薬マフィア「マントゥックメット(下記リンク参照)」摘発が表向き一段落したタイを筆者が2019年2月に訪れた際の記録です。リーダーの神様ゾロことパンナウィット容疑者は現在(2019年6月)もミャンマータチレクから引き渡されていない模様。 タイ・ミャンマー間で犯罪人引き渡し条約が無い上、同容疑者がタチレク及びタイ北部を勢力地とする南ワ軍(英語ではSouthern UWSA)の司令官であるジャローボー大佐と思われる人物の娘婿となれば「ワ州連合軍支配地」で

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