会計学〔午後〕について

お久しぶりです。dyeです。すっかり、noteの存在を忘れておりました…

いよいよ、令和4年論文式試験まで1か月を切りました。私が受験した時から約2年程度経過してしまいそうなことに驚きを感じています。

受験から時間はだいぶ経っていますが、昨年度(20年12月)よりCPAのチューターを始め、今年度についても携わっているために、割と多くのことを経験しました。担当科目の財務会計論については、受験生時代よりも磨きがかかっている側面もあるのかなと思います。

本題に戻ると、今回は令和4年の論文本試験について、会計学〔午後〕の出題予想を行ってみようと思います。

まず第1に、ヤマ張りは非常に危険ですし、本来はすべきことではないと思います。
出題傾向は、常に流動的ですし、特定の論点のみ偏った勉強をすることは、結局は逃げの側面もあると思うので、理想的な学習としては、満遍なく学習することだと思います。当然、私が受験生の時にも、そのような対策はしていませんでしたし、どのような問題(※網掛け範囲内を前提)が出ても対応できるように、直前期も準備をしていました。

一方で、論文式試験には、ある程度の出題傾向があるのも事実です。受験生の方々は本試験(過去問)を必ずしも触れているわけではないと思いますし、見たことない人も多いのかなと思います。

そこで、今回は、私自身が過去問の実績をまとめたうえで、自己判断での出題予想を行い紹介します。
出題予想自体は、実験的に行うものですし、信頼性は一切保証できませんので、その点ご理解ください。しかし、過去の出題実績を各自で確認してみるのは有意義だと思いますので、参考程度にご覧ください。

論文式試験の分析

図1:論文式試験の分析①
図2:論文式試験の分析②
図3:論文式試験の分析③

上記における分野の区分は、令和4年4月15日に公認会計士・監査審査会が公表した「令和4年公認会計士試験の出題範囲の要旨について(確定版)」に基づくものとなっております。
(参照)https://www.fsa.go.jp/cpaaob/kouninkaikeishi-shiken/r4shiken/syutsudaihaninoyoshi-3.pdf

なお、出題実績の区分については、私自身の判断によるものとなっている点にご留意ください。例えば、在外子会社については、「連結財務諸表」ではなく「外貨換算」の区分に位置づけています(これは、上記要旨において、「在外子会社等の財務諸表項目の換算」が「外貨換算」に位置づけてられていることに起因しております)。

また、出題実績については、平成27年以降の7年間について記載しております。理由としては、平成26年以降は、出題形式が(平成27年以降の)現状のものとは異なっているためです。そして、平成27年以降の出題形式を前提とした上の出題予想を行っております。出題形式が大幅に変更された場合には予想も無に帰する形となりますね…こうした側面があるため、ヤマ張りは危険といえるでしょう。

上記7年分の実績分析から私が読み取った傾向を以下に示します。

  1. 分野ごとに出題される大問が区別されている傾向にある。

  2. 網掛け項目外からの出題は稀である(主題として出題されたのは、令和元年及び令和2年の「固定資産」のみである)。

  3. 第3問について、同じ分野が2年連続で出題されることは7年間で一度もない。

  4. 第4問について、同じ分野が2年連続で出題されることは毎年1分野以上見受けられる。

令和4年の予想については、上記4点から以下のように行いました。

まず、上記1より、23の分野を第3問・第4問・第5問に大別し、その上で各大問の予想を行いました。平成29年の第3問における「企業結合」のように、当該性格に合わない出題も見られますが、それ以外の大半については、当該傾向に当てはまっているといえるので、予想も当該前提で行います。
なお、「連結財務諸表」や「企業結合と事業分離」以外で第5問に出題されている分野については、当該分野の連結に関する会計処理が問われているにすぎず、主題となっているわけではありません。

続いて、上記2より、網掛け項目外の分野については、出題されないものとして予想を行いました。「固定資産」のように出題される可能性は否定できませんが、出題されても多くの受験生が対応できないことが予想されるので、対策の必要性も低いと思います。

そして、上記3より、昨年度の第3問において出題された「固定資産の減損」と「四半期財務諸表」の出題可能性は低いと判断しました。そのうえで、第3問の出題予想分野から絞りこみを行います。

最後に、上記4より、第4問について予想を行いました。なお、外貨換算は昨年度が2年連続目の出題であったため、今年度の第4問としての出題可能性は低いと判断しました(3年連続は可能性が低い&第5問で在外子会社等の出題が予想されるため)。

出題予想(本命)

上記「論文式試験の分析」における出題分析・予想から、最終的に本命予想を行ったものが、上記に添付した画像の通りとなります。

①②と付されているものは、一応候補を2つ並列させたものとなります(①の方が気持ち強めです)。

「論点」という枠は、出題頻度を考慮した上で、出題されそうだと思うものをピックアップしました。分野に比べて論点の絞り込みまでは膨大で厳しいと思うので、部分的にしか記載しておりません。

なお、昨年度の第5問においては、「注記」(偶発債務、後発事象)に関する記述問題が見られました。これを受けて、「関連当事者間取引の開示」や「セグメント情報の開示」もピックアップしようと思いましたが、博打すぎると思ったので、図4からは排除しています。余裕がある人は、法令基準集の該当箇所程度は目を通しておいていいと思います。

おわりに

以上が分析・予想結果となります。
実際にどの程度が当たるのか(外れるのか)が楽しみです。

受験生の皆さんも共感できるところがあれば、そこだけ参考にしてみてください。

残り1か月を切り、最終的な追い込みの時期になると思いますが、体調に気を付けてお過ごしください。
今まで努力を積み重ねた人ならば、会場にさえ到着できればどうにかなると思ってます。


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