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読書メモ / ネットが味方になるWebマーケティングの授業

こんにちは、こんばんは。

ちょっと前に読んだちょっと古い本ですが、気になった部分をメモしておきます。Amazonでも売ってない……。

中川淳一郎さん「2ch独自の自虐の文化がある」

「リア充死ね」のように、誰が言い始めたかわからない言葉が、伝統芸能のように言い続けているのだと中川淳一郎さんは言います。

わたしが思うに「リア充死ね」と言う言葉は、モテない自分を自虐しているというか、ひとりぼっちのさみしさをいとしく思っている感じがします。感じだけかもしれないですけど。

ネットには独自の空気感がありますよね。Twitterも2ちゃんねるで人気だったネタの二番煎じのようなものがウケています。2chらしさはネットらしさ、かもしれません。

わたしが思いつくここ最近の話だと、初期のバーチャルYouTuberは自虐的な一面を持っていて、そこがウケて流行ったという感じがします。

特にバーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさんがウケたのは、まぎれもなくその自虐です。一から自分で技術を身に着けて可愛らしい女の子を演じているけれど、その裏ではコンビニバイトをしていた。自分をかざらない、社会的に微妙な部分をさらけ出すことで親近感が生まれました。

のらきゃっとさんも、かわいいビジュアルをもって人気を呼んでいるバーチャルYouTuberです。彼女は、音声認識が上手くできないことがウケていますよね。ファンの方たちが誤認識された言葉を「ご認識」と呼んで喜んでいるところを見ると、これも自虐の成功例だなと思います。

自分の頼りないところをさらけ出し、笑いに変える。これが親近感を生み出すことができるのだなと思いました。

立ち上げたばっかで、まだ売り上げなんかも大企業の足下にも及びませんってところが、変に気取るより、シリコンバレーの物語みたいにガレージで創業して「こんなヘマしてこうやって成功していくんだオレたちは!」ってほうが、聞いてて楽しいんですよ。
ブラジルでも、サッカーの代表は小さい頃スラム街で裸足でサッカーボールを蹴ってたとかのエピソードが、ファンの心に刺さるんでしょ?ネットユーザーが求めてるのって、そこなんですよ。

出口治明さん「30代と60代の感性はまるで違う」

ライフネット生命の創業者である出口治明さん。ライフネット生命は違った能力・価値観を持った人が集まることで物事を成し遂げるダイバーシティの考え方に則っていて、年齢も背景も様々な社員が集まっているとのこと。

この本で話題になったのは、当時としては衝撃的だったハトが生命保険を選ぶ記事

出口さんは当初これに反対していたそう。実際に記事が世に出て、反響の大きさを知り、それ以降企画についての事前の説明を禁止したとのこと。理由は、若い人の提案はどれだけ説明を受けても理解できないから、だとか。

人間は「何でも理解できる」と思い込んでいる。「しっかり説明さえしてくれれば腑に落ちるし、腑に落ちないのは説明している側の努力不足だ。だからもっとわかりやすく資料を作ってきなさい」と言うけれど、説明さえあればすべてが理解できるなんて傲慢そのものです。「わからないものはわからない」と割り切ることが大切です。時によって男性が女性の気持ちを分からないのと同じことです。だから、30代の感性を僕に説明する必要はないのです。

年齢が違うから、背景が違うから。理由はなんであれ、分かり合えないことを怒っている人、時々いますよね。わたしも時々そういうことで躍起になってしまうことがあります。でも、理解できないことは当然で、100%理解できるとは限らない。わたしも理解できると思いたい、傲慢なほうでしたね。気を付けよう……。

出口治明さん「トップは機能でしかない」

トップは権限じゃないんです。単なる機能でしかないんですよ。私は「経営者」という役割を担っているわけであって、トップが人間的にえらいとかそんな問題ではないのです。わからないことを決めるのがトップという役割に課せられた機能であるということです。それを理解していない不勉強リーダーが多いということです。

これもなかなか。わかってはいるのですが、忘れがちです。地位が上の相手に対して委縮してしまうこと、普通にあります。留学していた時は先生も生徒もみんな対等だという感覚でいたのですが、日本だとそうはいかないですね。

トップは偉くない。機能。うーん、思えるかなあ。

(まとまっていないまとめ)


Webマーケティングの本なのに、ちょっとわき道にそれかけている部分が気になってしまいました。あと2014年の本なので、内容がちょっと懐かしい感じします。古くても意味のある本はたくさんありますが、こういう本は新しいが正義ですね。おやすみなさい。