グーデンカロルス・クリスマス
クリスマスには仲間や彼女と集まって、ウェウェイとビールで祝うような、そんなライフスタイルはしていないんですがこのやろう。それはそうとしてクリスマスのお酒は好きだし、クリスマスビールも大好きです。
世界各国からちょいちょいとクリスマスビールは販売されてますが、特にベルギーのクリスマスビールは、スパイスマシ、ハーブマシ、度数マシマシのフルボディやりすぎビッグビールが多いので、良い意味で飲みにくいものが多くて面白い。クリスマスから新年にかけては1本なり2本は飲みたい。個性が強すぎるので一度に4本も飲むとウンザリするかもしれんけど。
そんなベルギークリスマスビール界の中でも、グーデンカロルスのクリスマスは濃色フルボディとスパイス盛り盛の両方ガンギマリしつつもバランスがとれてる強豪オブ強豪。通販でも見かけやすく入手難易度も低め。成城石井とかにもあったりした気もする(うろ覚え)
ボディは麦芽の味わいは濃縮されたような厚さで甘く滑らかで深く、アイスボックやバーレイワインにも感じるようなみっしりとした密度。
レーズンやプルーン、デーツ、黒蜜のようなダーク系のフルーツ風味も強め。アルコール感もしっかりしで、胃の腑に入るとポッとした暖かさが感じられる。
そんな風味がまとまってブランデーのような芳香になり、フルボディで飲みにくい風味の中に、ほんのりフルーティーさを加えて少し重量感を和らげてる。まぁ美味しいですわね。
そしてもう1つの核になるスパイス/ハーブのフレーバー。「それっぽい風味」ではなく、がっつりとハーブ入ってる風味を感じる。特にアニス、リコリスあたりは顕著で、リコリス菓子ってこんな味だったかなとか思ったり、アニス系リキュールを思い出させてきたり、なんとなくシャルトリューズとかアブサンも思い出す。ここにさらにオレンジ系スパイスもプラスされるので、そうなるとガリアーノのようでもある。蒸留酒とリキュールの組み合わせに例えるあたり重量感を分かってもらえると助かる。
ボディやモルト関連の風味、ハーブ系の風味がない混ぜになってグーデンカロルスのクリスマスの味わいは完成する。全体としてはよくまとまっているけど、時折ハーブのフレーバーが強烈に出すぎてウッとなる時があるし、甘さが強く出て唇がネチャァッとなる場面があったり、あるいはアルコールで頭をガツンとやられたり。飲み進めるごとに一口ごとに収まり悪く風味が変わったりするのが良い意味で面白い。だってクリスマスビールだからね。年に1度なんだからそういう尖り方も楽しめるのが嬉しい。
グーデンカロルス・クリスマス
スタイル:スペシャル、クリスマスエール
国:ベルギー
醸造所:ヘットアンケル醸造所
原料:麦芽、ホップ、糖類、オレンジピール、コリアンダー、カモミール、スペインカンゾウ、アニス、リコリス
アルコール度数:10.5%