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オンラインビールイベントはリアルの代替で消えてしまうのか?

■オンライン飲み会って楽しい……楽しくない?

一昨年(2020年)からオンラインのクラフトビールイベントにちょいちょい参加している。ブルワリー主催のもあれば、国税庁主催のもあってなかなか面白い。
「イベント」なのでだいたいはビールとセット。通販でビールを買うと、当日のZOOMパスワードも送られてくるってシステム。

私は以前から友人とオンライン飲み会をやったり、ビールの購入も通販メインなので親和性が高い。楽しい楽しい。

そんな楽しい時間の中でモヤッとするのが、締めの挨拶。
「次は会場でお会いしましょう」
「次は店で乾杯しましょう!」
これはわかる。

ただ、それを受けた参加者の発言で時々あるのが…
「やっぱりオンラインはつまらない!」

?!

やっぱりってなんだ、やっぱりって。
つまらない!? 俺はそうは思わないが?めっちゃ楽しいが?
俺はイベント会場や店で飲むのも好きだが、オンライン飲み会も同じく好きだが?

誰も!会場でのイベントとは別に!オンラインも発展させましょう!楽しみましょう!と、言わないのである。

……それは流石に言い過ぎか。
まぁ、そこまで露骨にディスらない場合もあるが
リアル>>>>>>超えられない壁>>>>>オンラインビールイベント 程度のアトモスフィアを感じざるをえない。

代替。オンラインイベントは、リアルフェスの下位互換なのか?

確かに、2020年からのオンラインビールイベント開催の背景は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止になったイベントの代替や、ブルワリーの支援が主目的ではあるが、オンラインにも独自のメリットが多々あることが見えてきてないですか?
主催と参加者が代替としか思えていないなら、オンラインビールイベントは消えていくだろうし、私はそれをとても残念に思う。という記事。
あんまり綺麗にまとまってないけど許して。

■オンラインならではのメリット

オンラインならではのメリットは色々あるが、特に大きいものが3つ。遠隔地を結ぶ力、機会の創出、まとまった時場(時間)の提供だと感じている。

1、遠隔地を結ぶ力
なんせ、オンラインなら実際の距離が関係ない。
日本の端々はおろか海外と繋がることさえできる。
大集積地の首都圏さんは別として、地方にいると遠隔地のビールに触れる機会がかなり少ない。西日本では東北のビールをあまり見かけないし、東北では西日本のビールに触れる機会が少ない。フォッサマグナあたりで文化と送料のラインがあるんだろう。知らんけど。

そんなわけでオンラインイベントは遠くのブルワーさんの話を聞いたりビールを飲む機会になる、非常に魅力的だと感じている。ベネ。

2、機会の創出
オンラインイベントは今までに飲んだことのないビールを飲んで知る良い機会になる。
普段の自分では手を出さないブルワリーのセットがあったり、飲まないスタイルのビールがついてくること。県や地方単位でまとまったセットがあったりして、自分のビール知識と楽しみを広げる良い機会になっている。実際、オンラインイベントを機に知ってお気に入りになったブルワリーさんがいくつかあった。

また、オンラインイベントには工場見学が含まれていることもあり、これがまた良い機会なのである。単純にビールの工場見学が楽しいし、遠隔地のブルワリーさん━━━それこそ自分が生涯訪れる機会が無いだろう場所━━の様子を観られるのもまた有難い。

3、最後にまとまった時間(と場所)。
たいていのオンラインイベントにはブルワーさんが語るコーナーがあって、これがまた面白い。
ブルワーさんは基本忙しい。ビールイベントやビアバーやブリューパブでは他のお客さんと話し込んでいたり、忙しくしてたりして、生の声をじっくり聴く機会はそうそう無い。ところがオンラインイベントでは15分なり30分なりの時間が用意されている。ビールに対する考え方や拘りポインツを聞く良い機会だ。酔っ払ったブルワーさんの面白ぶっちゃけトークが聞けたり、ブルワーさん同士のやり取りが聞けるのも面白い。上手くいくと質問タイムもあったりする。
普段交流がなさそうな他の参加者の意見を落ち着いて聞けるのも面白い。

■最後に

そんなこと思うのは「普段から宅飲みメインの陰キャだからだろ…常識的に考えて………」とか言われちゃうと、そうかな…そうかも…と思わなくはないが、様々なエンターテイメント業界がオンラインを模索していることでもあるし、クラフトビールの醸造所も醸造師さんもビールクラスタも前向きにとらえてくれるといいなぁ。何より俺が助かる。