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京都醸造 関西ビール界の黒船 に行ってみた。

ビール出るとこ、イットコ。
今回は京都醸造さんへの道中記。

これについて「京都醸造に行こうと思ったわけ」から前書きしとかにゃならんのだが、かなり主観的な話の上に人によっては不快な内容が含まれております。そういうの読みたくないわって人はブラウザバックしてください。あと内容を批判したい人も、ソッ閉じしてください。しろ。


■前書き 

突然だけど、関西の「地ビール」って、イマイチレベル高くない(婉曲表現)って思ってたんですよ…だいたい5年位前まで。
なんというか、泥臭いビールが多いというか、美味しくても品質が安定してないとこがあったり…というか。そりゃあ光る銘柄がある醸造所もあるけど……。全体的にはもう一つ……だった(過去形)

それがなんだか、ここ数年で急にグイッと底上げが起きて&レベルアップが始まったと思うんですわ。
そして、理由の1つとして「京都醸造が出来たこと」を挙げる意見をちょいちょい見かけたわけです。
曰く「技術力が高く、古くからのブルワリーに刺激や危機感」
曰く「クラフトビールの新しいムーブメントをしっかりつかんでる」
曰く「キレがよくて美味い」

つまり、関西ビール界への黒船来航。戦車界のT-34ショック、音楽界のプレスリー。カンフー界のブルース・リー。
くらいの立ち位置ですか?
それじゃ行かなきゃね。ペリーに会いに。
前書き終わり。

■本編

てなわけで近鉄に乗り最寄り駅の京都の十条へ。
駅前にクソデカで白亜に輝く任天堂ビルがあってビビるが、スマホの地図によると京都醸造は反対側。駅の横にはリカマンがあったので帰り道にさらにビール補給できそう。
テロテロと歩くこと300mくらいで、めっちゃ住宅街の中に京都醸造を発見。ほんまに住宅街の中やな。そして工場ライクな外観。

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外にあるビールケースの簡易机、敷地内にキッチンカーも止まっていて、繁盛してるっぽい。
中はコンクリート打ちっぱなしに木のスタンドテーブルなどなど。
奈良醸造に似てる(奈良醸造が弟子筋なので似てる)
注文形式も同じでキャッシュオンの模様。

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タップ数が多いので、何を頼むべきかいきなり熟考。
カウンターから離れたところで長考。
ずらっと見るとベルギー系が多い……が、そのままではなくアメリカアレンジの傾向。となると逆にアメリカンアンバーが気になったので「夕暮れに吠えろ」をチョイス。

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樹脂っぽさにオレンジ…いや柑橘系は少し抑えめかな?バナナやマンゴー、ハーブ系の香りもあるような。
モルトは炒り具合が複雑で良い感じ。濃さは中の軽めでスッキリさが目立つ。苦みは強すぎないので飲みやすいんやなって。

続けてベルジャンヴィットの朧月(OBORO)に行ってみる。
「ベルジャンホワイトですが、コリアンダーシードやオレンジピールは使ってないです。ただそれらの味わいがするように作りました」
とのスタッフさんのお言葉。

ジッサイ、そんな感じにスパイシー。スパイシー大作戦。
とてもよくできてる。言われなきゃコリアンダーとオレンジピール使ってると思って飲んでたな。

と、飲み干して次のビールを…と考えてたあたりで、2階のスペースからおかわりしに降りてくる人がドヤドヤと来るしお持ち帰りを買いに来た人も苦しで混雑行列。
スタッフさんは1人1人丁寧に対応しているが手が止まるために、なかなか列がはけない。
うーん、この。タップルームはおまけと考えればシャーナイと言えばシャーナイが、もう少し話しつつも捌いていく技術はあっていいんじゃないかな。
…などとビアバーの達人の人たち何名かを脳裏に思い描きつつ。

あー、そこの子供さん抱っこしてるお父さん。
ボクちゃんの靴が俺のカップより高い位置に来てるので近づいてくるのやめてください(心の声)位置エネルギー高いのでやめてください。

あと近所のおばちゃん集団がめっちゃ化粧臭い。にぎわってるのは結構ですが、だめだわ。ほんとだめだわ。鼻が曲がるわ。

ということで、なんとかビールを注文して外に避難。

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フラッグシップ銘柄のベルジャンIPA「一意専心」などを飲む

BIPAってのはバランスが難しいのが多くて、アメリカ産のBIPAとかピンと来ない銘柄も、まぁいろいろあるけども。
一意専心はバランスは良かった。
ベルギー的なスパイシーさと柑橘系のホップとが違和感なく合わさってる。
もうちょい冒険しても良い気もするけど、これはこれでーちゃんと美味い。


■感想

京都醸造は噂通りキレがよく、全体的にスッキリした味わいが特徴
「あ、基本的なビール醸造技術が高ぇなぁ。設備も新しくて味も安定してるんだろうなぁ」と思わせられる。

ホワイトビールにセゾン、サワーなどスタイルのバラエティに幅もあって、トリプル系やダブルIPA系は、スッキリさせつつもボディの厚さを感じるバランスがあってなかなか。噂に違わぬ。

ただ個人的にはスッキリしすぎかなとも感じた。
ベルギー系ならもっとこう味が複雑…悪く言うと雑味があってもいい。
広く受けるのは今のアメリカナイズされたベルギー系の方向で間違いないだろうから、これは個人的嗜好の我がままではあるが。

ただあれだ、自分が京都醸造のビールを飲みたいシチュエーションを思い浮かべると、色々と思いつく。
スッキリで安定ってことは旅のお供、新幹線のお供に嬉しいだろうし。ビアバーやビアフェスで一杯目や中休み、リセットでも輝きそう。
濃い目のは普通に美味いのでチョイスに入る。
ええやん。なかなか強い

■感想2
はい次、タップルームについて。
今回の訪問は印象がイマイチよろしくない。客あしらいがイマイチなのと、客層にツラアジがあった。後者はスタッフさんのせいじゃないといえばそうだけど。
スタンドでも安心してゆったりと飲みたいんや……。
1回行った程度なので決めつけてるわけじゃなく、自分の中での優先順位の話。ハズレ引いたとしてそれがハズレであるかどうかを確かめにいくことは、そうそう出来んしな…。
というわけで、理由が見つからない限り俺は再訪はないかも。

帰り道に方向を間違って、東寺に行っちゃったのはご愛敬。

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■情報
最寄り駅は近鉄十条駅
営業時間:金曜日17:00~21:00、土曜日・日曜日12:00~18:00
     ※祝日は営業なし
価格:基本は400ml 700円、一部少量の銘柄あり。
   キャッシュオン