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埼玉県のエスカレーターで立ち止まる条例がとてもセンスがない話



こちらは2021年の4月に書いたnoteで定額マガジン用記事となっていましたが一般公開にしました。


今回は埼玉県でエスカレーターで立ち止まる条例が成立した件がとてもセンスがなかったので、その話です。


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僕は、代替案があり己で実行することが出来ない限りお国や政治のことに関しては文句は言わない人間のつもりですので、コレも文句ではなくセンスがないという話です。こちらのニュース、世間ではあまり反応はないようなので、適当にお付き合いしていただける方はお付き合いください。



まず、果たしてエスカレーターを歩く及び走る、そして怪我をするもしくは怪我をさせる、といったことが他と比べ極端に多いものなのだろうか。といったことが疑問でした。もちろんエスカレーターは稼働しているので階段を走るよりは確率は高いのかなくらいは思いますが、実際に僕の人生において「エスカレーターからコケてきた(危ない)」、「エスカレーターを走っていた人に飛ばされてきた人を避けた(助けろ)」といった経験はありません。しかし逆に「道を歩いているお婆さんが転げたのを助けた(助けた)」、「公園から出てきた子供が転けて泣いた(がんばれ)」、といった場面にはこれまでの人生で何回も遭遇しています。それどころか「車に人間が体当たりされたぞ」や、「自転車で一回転したアイツはありゃ骨折れたな」といった場面にも出くわしています。それでは果たしてエスカレーターの事故ってどのくらいの件数、確率で起こってるものなのでしょうか。上の記事を読みます。


エスカレーターをめぐっては全国で事故が相次いでいて、日本エレベーター協会によりますと、平成30年からおととしまでの2年間で発生した事故は全国で1550件にのぼっています。このうち、手すりを持っていなかったり、歩行中につまずいたりして転倒したケースが805件あり、歩かないで乗る習慣をどう広げていくかが課題となっています。


2年間で1550件ということは1年間で775件、それを1年365日で割ると1日約2.05件。 つまり全国のエスカレーターでは1日2件、事故が起きています。ではエスカレーターが全国に何基あるのかと知りたくなります。調べてみます。日本エレベーター協会による2018年度昇降機設置台数等調査結果報告を見つけました 。


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エレベーターとエスカレーターは昇降機ということで仲間扱いのようですが、こちらによると2019年の自転で全国のエスカレーターの保守台数は69,794台とあります(歩く歩道は除きました)。ということは69,794台稼働している中で事故は1日に約2.05件起きる。その確率をひとまずこの数字で計算してみると2.05件 ÷ 69,794台で約0.00002937%。よって我々が34,048回エスカレーターに乗ると最高1回事故る、とも言えます。34,048回エスカレーターを乗るには土日含め毎日乗って93年かかります。もちろん1日10回エスカレーター乗る人もいると思うので、その方は9年に1回は事故ってしまうかもしれません。しかしこの条例は"歩行中"ということを問題としています。上記の記事によると歩行中での事故は2年間で805件。結果、その確率は約1/2低くなります。つまりエスカレーターに毎日1回(1基)乗る人は186年に1回事故る可能性、10回乗る人は18年に1回事故るかもしれません。しかも毎回歩くか走ってください。立ち止まるのはカウントに入りません。

もちろんエスカレーターを歩行した人間に巻き込まれ大きな怪我をあわれた方もいらっしゃると思います。しかしこの現代社会において同じような事故にあう設備は他にも多くあるのでは、と僕は思ってしまいます。


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救急搬送データからみる日常生活事故の実態 - 東京消防庁。こちら98ページ中の78ページに「関連器物からみた事故」のエスカレーターの事故がまとめてありました。


平成30年中は1,359人が救急搬送されており、65歳以上の高齢者が全体の6割以上を占めています。


上の記事より多いです。救急搬送はされたけど事故扱いにはされなかったものがあるのかな。そう考えると事故扱いされず、また救急搬送されなかった転倒や怪我したつまり数に入っていないケースもあるのだと思います。ただしそれを言えば道端や階段で起きるケースも同じなのでここでは考えず、こちらの多い方1,359人でここからは計算していきたいと思います。


「初診時程度別搬送人員」のグラフを見てみます。


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これをみる限りエスカレーターで即死となった方はいないようです。重篤・重症の方がのちに亡くなられた場合はあると思います。


僕は階段をよく踏み外したりします。おっちょこちょいなのか、歩き方が悪いのか、たぶん歳なのか。さっきも似たようなことを書きましたが、そもそもだって我々エスカレーターより階段の方でよくこけそうになったりしてない?エスカレーターって動いてるからから当然我々だって気をつけるもの。といったわけで、エスカレーターばかり責めても悪いので、ライバルである階段の場合を調べてみます。階段の数と事故数から確率を導くぞ!まず全国の階段はいくつあるのかな?


...うーん、さすがに見つけれない、というかない。そりゃそうです。全国の階段を数えるのは人生1回では無理であります。人生や一族の使命をそれに賭けるにはあまりにもリターンがない。よって階段をエスカレーターのライバルにするのは諦め転倒事故件数を調べてみます。「救急搬送データからみる日常生活事故の実態」といったものがあったので見てみます。


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こちらの円グラフの「ころぶ」「落ちる」「ぶつかる」あと「はさむ・はさまれる」にエスカレーター事故が当てはまると思われます(「その他」も入れたいところだけどやめときます)。それらの合計人数は106,986人です。平成30年にエスカレーターにての事故にて救急搬送された人数は1,359人。つまり「ころぶ」「落ちる」「ぶつかる」「はさむ・はさまれる」といった転倒事故の中でエスカレーターで起きた割合は約1.27%。うーんこれが多いと言うのか少ないと言うのかわからないですけど。

どちらにしても、エスカレーターでは1日に約4人(3.72人)救急搬送されている(1,359人÷365日=3.72)。それ以外の場所では1日に289人(289.39人)が転倒し救急搬送されている(「ころぶ」81,338人「落ちる」16,076人「ぶつかる」7,454人「はさむ・はさまれる」2,118人=106,986人、からエスカレーターの救急搬送数1,359人をマイナスした数が105,627人÷365日=289.39)。

といったわけで、私なら...エスカレーターも気をつけるけど他の方も72倍気をつける!

僕としては、エスカレーターでも階段でもホームでも街でもわざと肩ぶつかってくるアホな人間は残念ながら多く存在しそちらの方が大きな問題や事故を起こしている気がします。よってそっちをやった方がいいと思うのですがどうしてまずそちらを先にやらないのでしょうか。簡単に予想がつくのでさっさと言うと「面倒くさい」のだと思います。そして「条例作ったで」みたいな結果も残せないです。



ただここまで書いておいてなんですが、こんな数字や確率の話は僕にとってはどうでもよいのです。ここで出したそれもめちゃくちゃこじつけだし。

そしてなぜこの条例がとてもセンスがないのか。それは日本人がエスカレーターの左側に立つ行為は「急ぐ人たちのために右側を譲る」といった日本人の率先した気遣いから来たものに違いないからです。そのような光景は世界ではまずみられません。例えば山手線で整列し電車を待つ日本人の姿と光景を世界中の人たちが驚き、そしてまた日本を愛してくれます。



これ以外でも整列する海外の方が日本の光景について驚きのコメントを残す動画が多くあります。

だから日本人スゴイとは僕は全く思いませんが、しかしこれは僕ら日本人の最大の武器です。経済においても文化においてもアジア内でもはや大したことのない日本に住む我々に残された唯一の武器で文化かもしれません。それなのになぜ日本人が自ら潰そうとするのか。僕には信じられません。センスなさすぎです。




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こちらで埼玉県知事さんはオリンピックそしてパラリンピックを理由にあげていますが、前述したように全く真逆のことをやっています。エスカレーターの左に立ち右側をあけて急ぐ人に譲る。もし今年オリンピックがあるとすれば(なくとも)そんな我々日本人の姿を外国人旅行客の多くが見て感動し世界中に伝えてくれる機会に違いないはずです。

こんな条例を成立させるよりそこにいた議員さんたちが毎日エスカレーターの元に立って「急ぐと危ないですのでゆっくり気をつけてエスカレーターを歩いてください〜」と声をかけた方がよっぽどいいと思うけどな。コロナに対しての対応もそうだけど、そこじゃないみたいなの多いよね。


エスカレーターの記事は以上です。以下は何も書いてありません。もともと上記も定額マガジン用記事だったため制限されているだけです。



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