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Foodies! 80.台所が暑くなるけどローストチキン

我が家は1ヶ月に2回ぐらい、近所のおいしい焼き鳥屋さんに行きますが、たまにそこで まる鶏を買わせてもらい、ローストチキンを作ります。
比内鶏という鶏だそうで、とてもおいしいです。

今回のローストチキンは、スタッフィング、お腹の中の詰め物、というのをしませんでした。
一時期は全員が食べ盛りの四人家族で、小さめのチキンなら2羽焼いて、一つにはパン粉で作った詰め物、もう一つは洋風の炊き込みご飯を詰めまして、残ったものも翌日おいしく食べていましたが、二人になるとさすがに食べきれません。
お腹にはレモンとローズマリーとバターだけを入れることにしました。

夫の作り方は、もともとこれでした。

たくさんいただいたレモンをスライスして冷凍したものがあったので、少しのバターとニンニクでジクジク弱火で炒めまして、水気が飛んだところでお腹に入れました。
いつもはパンパンに、栗やレーズンの入ったご飯を詰めるので、楊枝で留めている時も、なんだか頼りない感じがしました。

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鶏のお中の中と、外も全体、流水で洗って水気を拭き、レモンとローズマリーの枝、塊のバターをお腹に入れて、塩胡椒を多めにすり込みます。
溶かしバターをハケで塗り、脚組んで凧糸で縛り、180℃に予熱したオーブンに入れました。
ヘルシオの設定は、ウォーターオーブンです。
ウォーターオーブンにしたので、あまり焦げないかと思ってアルミホイルをかけないでみたら、20分でしっかり焦げ色がついたので、そこからアルミホイルをかけました。180℃のままで90分焼いてみました。
いつもは、90分でアルミホイルをとると、白っぽいままで出てきますので、そこからさらに20分ぐらい、様子を見ながら焦げ色をつけていきますが、今回はもう、いい色になっています。

夫を呼びつけて火の通り具合を見てもらいます。片方の脚の付け根にぐさっとフォークを刺し、脚を胴体かから引っ張って、ナイフを入れます。そのときに出てくる汁が透き通っていれば良し、赤やピンクであったら、まだ生焼けということで、あと10分から20分、焼きます。

夫はそれをやってくれながらいつも必ず、

「これができるチャンスは、たったの二回だけなのである」
「脚は、二本だからである」

と威張った口調で言います。

いやあなた、それは当たり前だって。

今回は、汁が透き通っていたので、これで良いことにしました。

アルミホイルをかけ直してテーブルに運び、天板に残っていた汁を濾し、カレー粉、オイスターソース、ケチャップ、ウスターソース、塩胡椒を入れて煮詰め、片栗粉で少しとろみをつけてグレービーを作りました。

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普通の包丁でもたもたローストチキンを切っていたら、

私がやって進ぜましょう。

と、夫が代わってくれました。なかなか上手です。

NZの一家に一冊あるという、「エドマンドの料理ブック」というのに、正式な切り方が載っていて、毎回それを見てから綺麗に切ってくれます。

みなさんは、ジェイミー・オリバーという英国の若きシェフをご存知ですか?
ガールフレンドとバイクの二人乗りで市場から帰ってきたり、その彼女のために美味しいお料理を作るというので、かつて、世界中の女性のハートを締め付けた人です。
鶏の捌き方の動画もYoutubeに寄せていますので、お時間があったらご覧ください。

ジェイミー、速いし本当に上手ですが、うちの夫もがんばります。


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付け合わせや、脂っこい汁をテーブルに落としながら、頑張ってくれました。


家宝のエドマンズ・クッカリーブックに載っていたチキンの切り分け方。

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では、いただきます。

パプリカを網焼きにして、皮をむき、オリーブオイルと塩をかけたら美味しかったです。

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あっという間に食べ終わり、肉が半分ついた鶏が残りました。

ところで、ウィッシュボーン(お願いの骨?)というV字型みたいな骨が胸の辺りにありまして、それを両側から引っ張り、大きく手に残った人の願いが叶うそうです。必ず子供たちがやっていたものですが、今回はその気がなかったためか、どこかへまぎれてしまいました。かつては乾かしてから翌日引っ張りあったりしていましたが、今回は骨で取るスープの中にすぐに放り込んでしまったみたい。


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他の方の記事から無断で借用させていただいたウィッシュボーンの写真。
お断りもなく、すみません。


ところで、チキンや七面鳥などには、「ここが一番おいしい」というところがあって、その名を、チキン・オイスターというそうです。

フランス映画「アメリ」のラストシーン近く、アメリの素敵ないたずらで、孤独に暮らしてきたおじさんが、心の雪解け💝   ということになります。
おじさんは甥っ子とお出かけをして、レストランで二人でチキンを食べます。おじさんはチキンに指を突っ込んで、その美味しいところを摘み出し、男の子に食べさせてあげるのですが、これはたぶん、自分より大事に思える存在ができたということなのかなぁと思ったのでした。
ガリガリ君は普通の場所におくが、ハーゲンダッツはちょっと奥の方に隠してしまうという、かつての自分を反省しました。

私はチキンを食べ終わり、翌日からの残りチキン大会のために、テレビを見ながら骨から肉をせっせと外すのですが、そのときいつも途中で、

「あ〜っ、今日もオイスターを見つけるのを忘れた!」

と思うのです。

しかし、それは素人にはとても見つけられるものではないそうです。

オイスターについて見つけた記事から、すみませんがまた無断転載させていただきます。

「ソリレスとは

鶏、鴨、七面鳥など家禽類の腰骨の付け根の窪みについた肉で、美味といわれる部位。(参考:フランス料理用語辞典)

英語では、チキンオイスター(chicken oyster)、フランス語では、ソリレス(Sot-l’y-laisse)となります。

ソリレスを日本語に訳すと「これを残すものは愚か者だ」となります。

日本語ではこの部位を指す言葉はなく、お肉屋さんではソリレスから取って(ソリ)って言われることも多いそうです。

また、チキンオイスターとして売られている場合もあります。

とても美味しい部位ですが、とても見つけることも取ることも困難な部位で、そのため鳥を知り尽くしている方でないと、「鶏ガラ」としてスープの素などになってしまいます。

それで、ソリレス「これを残すものは愚か者だ」という名前がついたのですね。」


申し訳ないので、元記事を勝手にご紹介。


残り物は翌日のリーマン親父弁当になりました。
チキンサラダサンドイッチ。食べなかった手羽先のところ。

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そのあと、晩御飯にチキンサラダにして、おしまいになりました。

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今、ジェイミー・オリバーの動画を見直したら、最後の方で、
「これがチキン・オイスターです」と、教えてくれるところがありました。
私も知らないうちに、一番美味しいところは食べていたようです。


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