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エッセイ168.ニャンペーンと連呼した日


私は最近、自分の経験値の低さから、とても損をしていることがわかりました。

結婚するまで一人暮らしの経験がなく、結婚してからの新居のアパートや団地も、ぼんやりと契約書にサインしてきました。

ですので、教室用に小さなワンルームを借りて以来、二種類の「金額」が電気料金の請求書に載っているのを見ても、「そういうものなのか」としか思ったことがありませんでした。

過日、アパートの電気が落雷で壊れ、修理に来てもらうことになって、電話の向こうの方の指示通り、椅子に上がって、メインのブレーカーを切ったり、あれを切ったりこれを切ったりしていました。
そのときに、なんとな〜く、
(なんでこんなにたくさんブレーカーというものはあるのかしら)
と思ったのが始まりです。

さて、ここ2年近くですが、コロナ禍で対面の授業がなくなり、教室のWiFiをキャンセルしてしまい、そのあとは夫がずっと家でリモートワークになってみると、ほとんど教室には行かなくなりました。たまにハンモックで読書や、溜まった写真の整理をするのに使うぐらい。
家賃、もったいない・・と思うのですが、唯一残った対面の生徒が、もう10年、楽しみにして来てくれますので(最近やっと復活しました)、その生徒のために場所は確保していくつもりなのです。

で、この、ブレーカーを切ったり入れたりしていたとき、
ふと疑問が湧いたので訊いてみました。

「すみません。私はもう2年近く、ほぼこの部屋の電気を使っていないのですが、1ヶ月の電気量が、◯◯◯◯円というのは高いことはありませんか?」

電話の向こうの方は確かに、ちょっと気になる間を空けました。

「あの、もしかすると、お客様は、
   深夜電力でお湯を沸かしていらっしゃるかもしれません」

ーーお湯ですか? 仕事場なので、お風呂は入らないのですが。

よく聞いてみると、このブレーカーはエアコン、このブレーカーは深夜にお湯をわかる働き・・などあって、(ブレーカーが沸かしてくれているわけではありませんが)、もし私がお湯を使わないのならば、それは切っておかないと、私のアパートは毎日毎日、夜にお湯を沸かしては昼間は休み、ということを繰り返して、電力を使うのだそうです。
(てかもう、ずう〜っと、そうやっておられたそうです)

あ〜〜〜ら〜〜〜・・・・

実は、この教室には、引っ越して最初の2年ぐらいは、友達が泊まりにきてくれたり、娘たちの友達の留学生がしばらく滞在しましたので、「夜中に安く沸かしたお湯を使う」という、本来の目的は果たしていました。
でももう、そんなこともなくなりましたし、以来これまでの、そうだなぁ、8年ぐらい?  ・・・レッスンの後で使ったカップをちゃちゃ、と洗うぐらいしか、お湯は使っていなかった・・・・。
そんな、ザバザバと、シャワー浴びたり湯船に浸かるなど、全くありません。

電力会社の人に教えられ、慌ててその部分のブレーカーを切ったところ、翌月から、今までの4分の1は嘘ですが、3分の1ぐらいの電気料金になりました。
このアパートを契約した時、二つの別の電気を? 契約? していたそうです。
私は、お湯というものは、ガスで沸かすのだとばかり思い込んでいました。
契約時に、絶対に詳しく教えてくださったはずですが、私は人の話は普段からあまり聞いていません。

この長年にわたる、夜中にせっせとお湯を沸かしてきた件。
ものすごく損をしたような気がするので、あまり考えたくありません。


あと、もう一つ。

私ずっと、これを・・・

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ちゅうぶでん・カミライズ株式会社だと!
・・・思っていました。

ちょっと見、そう見えるとしても、
そんなふうに思っていた人は、愛知県でも私だけだと思います。
なぜわかったかというと、私がこのブレーカーの件でこちらにお電話をしたとき、出てこられた方が、

ありがとうございます、中部電力、みらいず、でございます!

とおっしゃったからです。

内心、(ええええ〜・・・・😰  )

と思いました、別に悪いことしてないけど。

それで私思わず、電話を切るときに言ってしまったんです。

「私、御社のお名前を、11年ぐらい、ちゅうぶでん・かみらいず 
だと思っていました。
人と話すときに出てこなかったからよかったですけど」

と。

そうしたらその方はとても良い方で、

「なるほど・・・そうおっしゃられるのをお聞きすると、
ちゅうぶでん・かみらいず、としか読めませんですね。
本当に申し訳ございませんでした」

と謝ってくださいました。

見えないと思ったけれど、頭と手をぶんぶん振って、

「いいえいいえ、とんでもないです。
私が馬鹿だったので・・。
すいません、つい、言わないではいられなかっただけですので」

と言っておきました。

その後のことですが、今年は中部電力ミライズさんとお話する機会がたくさんあり、こんなことが今日ありました。

面倒くさくて先延ばしにしていた、電気料金をクレカか銀行引き落としにする手続きをしたのです。ネットでそれは無事に済んだのですが、少し質問があったので中部電力ミライズさんにお電話をし、用事も済み、最後に一つ質問をしました。

今、中部電力ミライズさんでは、ガスと電気を一緒に支払うようにすると、いろいろお得であるということをしています。それについてでした。

「あの〜・・ガスと電気を一緒に払う手続きのときにですね・・」

ーーは、ありがとうございます!

「ここにある通りに手続きをしてから、
ガス会社さんにもご挨拶するのですか?」

ーー恐れ入ります、お客様のお手元にあるパンフレットにはどのような記載がありますか?

「え〜・・今ならなにか、お得な・・無料・・にゃ、にゃんぺーんと・・」


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ーーは、ガス基本料金3ヶ月無料ニャンペーンでございますね?

「はい、そうです。無料ニャンペーン・・・」

このあと、このキャンペーンでは、とおっしゃるところ、必ず「ニャンペーン」とおっしゃるため、私も乗りかかった舟、何度もニャンペーンと言いました。

その挙句、この電話番号では説明がしきれなくて、
別の「ニャンペーン」の専用の電話にしなければならない、
ということがわかりました。

なんでニャン・・なのでしょうか。

私、言葉に関してだけ「知覚過敏」なところがありまして、
実は、紋切り型の駄洒落的な言い方を聞くのが本当に苦手なのです。

それはもう年期が入っていまして、小さい子供の頃に、

「オリエンタル提供! がっちり買いまショウ」

というのがあって、その番組名が、すごく辛かったです。
毎週見ていただけに。


あと、レッツなになに、のほうの、買いましょうの「しょう」に、
showを引っ掛けるばかりではなく、「賞」に引っ掛ける場合がありますね。

「一番可愛いで賞」とか!

「決まったで賞」とか!

そう言っていらっしゃるのを聞くのもとても辛いのです。
もう、じゅうぶんで賞?
そろそろやめてくださってもよろしいで賞? と。

それと〜・・(まだあるんかい)

犬と猫に物を言わせるときに、これやりますね。

広報なんかに登場させて、

「早く来ないかにゃん?」
「どうしてそうなのかにゃ〜」

とか。

な=にゃ   で、近くていい、面白いのかもしれませんが、じゃ犬は。

「早くいくワン!」

いや、
ワン!て。

ただ、犬がワンて言ってるだけみたいです。

それとも、「そうだわ」「そうですわ」の女性的接尾詞にひっかけた、しゃれですか?

ああ辛い。
こんな知覚過敏の人間がいることをお伝えして、今日は終わりますね。

サポートしていただけたら、踊りながら喜びます。どうぞよろしくお願いいたします。