エッセイ474.いたたまれなかったあのとき(2) 気まずかった「ご注文いただきましたか?」
実はこれは、下書きの中に埋もれていた短い文章です。
というのは、読む人によってはそのお店を特定できそうで、申し訳ないので寝かせてあったのです。
でも、多分もう大丈夫。一話前より更にいたたまれなかった一件の一部始終を今こそお話ししましょう。
いたたまれなかったシリーズ第2話です。
某日のこと。
某有名カフェで、ちょっと落ち着いて書類を書きたかったので、コーヒーを頼み、急いで全部飲みました。
テーブルが小さな丸テーブルだったので、そそっかしい自分が、飲み物をこぼしてはいけないと思い、飲んですぐ食器を返すカウンターにカップを返して、仕事を始めたのでした。
ものの20分ぐらい後でしょうか。
お店の方が小腰をかがめて近づいていらして、
「あの、ご注文いただいたでしょうか」
とおっしゃったのでした。
私はこのとき、ほんの一瞬ですが、
ホテルでよく、コーヒーのおかわりはいかがですかと言ってくれますが、
このカフェが、そういうサービスを始めなさったのかと思いました。
コンマ1秒ぐらい、お店の人と見つめあったあとで、さすがに気づきました。
あり得ませんねそれは。
私はおそらく、そのとき、
「飲み物を買わないで、ただ入ってきて、座って仕事をしている変なばあさん」
に思われたのです。
私は慌てました。
ちち、違うんですぅ〜😭
私の前に、ほぼ、しゃがんでいらっしゃるお店の方に言いました。
「はい、注文しましたが、
ちょっと作業の場所がほしかったので、
カップはもう、カウンターに下げました。
ででで!
でも!
その昔のテレフォンカードのときと同じく(一話前参照)、
もし私が、それまで、飲み物を買わないでお店で座っていたとしたら、
それを指摘されたら、同じことを言うでありましょう。
そう思われていても仕方ないのか。
かっこ悪う!
私はこの日、たまたまですが、フィルターコーヒーを頼んでいました。
このカフェでは、フィルターコーヒーを頼むと、もう1杯を、安くいただけることになっていて、その旨、レシートに明記してあります。
そこで、
(私、本当に、飲み物は買っていたんです)
と言いたい気持ちに抗い難く、あまり飲みたくなかったけれど、カウンターに行って、もう一杯のコーヒーを頼みました。
対応してくださったのは、私に質問をしに来たお方です。
(見てくださいほら! 本当に一杯、買っていたでしょう?)
もうなんか、気持ちが必死になっています。
そもそも私はこの日、飲み物受け渡しカウンターから3mぐらいのところに座っておりました。なので、こっちを向いてそこに居並ぶスタッフの方と、始終至近距離で対面しております。
そんなところで、飲み物も買わずに座り続けるのは、かなりの強心臓の持ち主ではないでしょうか。
前の一杯も、頼んで、座って飲んで、きちんと食器下げカウンターに下げて、そのあと引き続き同じところに座っていたのに・・・・
怪しかったですか? やっぱり?
自分が、
「さも、そういうことをしそうなBABA」
に見えるのかと思ってへこみ、とても恥ずかしかったです。
悔やんでももう遅い。
Tomorrow is another day!
次からは、飲み物のカップは最後まで、どんなにテーブルが狭くても、置いておくことにしました。
思い切り「駄」で、皆様のお役に立てず、すみませんでした。
サポートしていただけたら、踊りながら喜びます。どうぞよろしくお願いいたします。