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エッセイその114.野菜作り(7)リボベジ


初めてリボベジという言葉を雑誌か何かで読んで私は。

リボルビング払いの野菜?

・・・と一瞬思ってしまったのですが、間違いでした。

言い古されたことで恐縮ですが、
ひらがなの看板の、「おことの教室」というを見て、

「おとこの教室?🙄」

と思ったことがある人や、名古屋へ来て、
メニューなどに「ひつまぶし」とあるのを見て、

「ひま、つぶし? 🙄」

と一度でも思ったことのある人は、私のお友達です。

リボベジとは、リボルビングベジではなく、ましてや
リベンジ・ベジでもなく、リボーン・ベジタブル。
re-born...再生野菜のことなんですって。

根菜の頭のところや、葉物の根っこを水に浸けると、思ったよりも伸びてきたりして、植物の生命力に大いに驚きながらも、たまには少しは何か食べられるものができたり、そうでなくてもお部屋のグリーンになったりする。
それを楽しむ、しゃれとんしゃーなことだそうです。

有名なのは豆苗で、これはもうずっと前から、豆苗を使い終わっても、
スポンジの上にまるっとしたお豆がたくさんあるではないの、
これを水に浸けたらどうなるかしらと思う人は多く、
「もう1ラウンド」収穫をして喜ぶ、ということが広く行われています。

私は、スーパーの「見切り品」のワゴンで、好きなクレソンが、180円から50円ぐらいになっているのを見て買ってきて、思いつきで水に挿しておいたら、
すぐに白く可愛い根っこが出てきました。

それで、100均のコスメ入れにグルグル凧糸を渡して、そこにクレソンを挿し、水を入れて育て始めました。
やがて、クレソンは横に寝そべって育つことを知り、100均のザルに入れ替えて、毎日ほっそい茎を一人1本当てぐらい、食べるようになりました。

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面白いのは「さつまいもの一本浸け」。
さつまいも1本丸ごとを水に浸けると、怖いほどに多くの根が出てきて、立派な葉っぱも出てきます。夫が若い頃やってみたものは異様に大きくなり、長生きをして、ある日突然ダメになってしまったそのときまで、3、4年も生活を共にしたのだそうです。


関係ないけれど、彼の実家の大きな水槽には、大きな立派な鯉? じゃなくて大きな鮒?が泳いでいて、それはすごく小さい金魚だったのが、どんどん成長してしまったそうです。泳ぎながら向きを変えつつ、じろっと睨まれると、ちょっと引くほどの迫力のある元・金魚でした。

さて、このところ水耕栽培で楽しんでいますので、こちらの再生野菜のほうも楽しいのではないかと思って始めました。
そうしたら予想通り、とても面白いです。

水耕栽培は、スポンジに種まきをして、そのあと芽と根がある程度伸びるまでは水、その先はハイポニカなどの液肥に切り替えますが、リボベジ組はもともと一本の・一つの、立派な野菜の成体だったのが、極限まで小さくなっているわけなので、最初から液肥をご馳走することにしました。

いけるかなぁと期待したのは、結球しない系のリーフレタスの芯でしたが、最後に残した小さな葉がいつまでも生き生きしているだけで、何も変わりがなかったので、申し訳なかったけど、食べました。

玉ねぎは、根っこのあるあたりを横に大きめに切ります。年輪のようなものが1つ、2つ、3つぐらいまで断面に見えますが、その一つずつから長く芽が出てきます。それが1つか2つか3つの小さい玉ねぎになるのかはわかりませんが、予想では、葉っぱの他に花芽が出てきて、葱坊主がつくんじゃないかと。
結構強く玉ねぎの匂いがしますので、ハイドロボールに埋めてあげました。
紫玉ねぎも根っこが出ていましたので、浸けてみました。

人参は昔からよくリボベジをしていました。頭の先っぽしかないので、葉っぱを伸ばして見せてくれる以外、他にやることはなさそうですが、繊細なレースのような葉っぱが可愛いので、毎日ハイポニカ液を取り替えています。

あと、野菜を始めてからわかったのですが、私は「菜の花」というのは、「菜種油をとるあれ」だけだと思っていましたが、いろいろなアブラナ科の野菜が、背丈ほどに伸びて似たような黄色い花をつけるのを知りました。
今までに、ハクサイ、カブ、ダイコン、コマツナ、ミズナ、チンゲンサイ、キャベツを育てたことがあります。育ちすぎて収穫しなかったり、ちょうど収穫ごろに帰省してしまって3週間間が開いたりすると、遠くからでも黄色い花がどっさり咲いているのを見て驚いたりしました。

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花のつきかたとかはよく見ると違うのですが、左上から時計回りに、
蕪・青梗菜・白菜・ブロッコリーです。
別々に見たら私も全然わかりませんが、野菜のときは違っているのに、花となるといきなり兄弟みたいになるので、面白いなぁと思っています。
キャベツや小松菜もこの仲間です。

キャベツの芯を大事に育てて、黄色い花が咲いたら楽しいと思い、水に浸けています。


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左から人参・長ネギ・紫玉ねぎ・キャベツ・ローズマリー・玉ねぎ。


一つ嬉しかったのは、10年前に買ったハイドロカルチャーの小さいグリーン。水だけで育つんだと聞いて、水は欠かさなかったけれど、リボベジや水耕栽培では液肥は必要。え、この子も?と思って液肥を入れたところ、葉っぱが、今までの3倍ぐらいに大きくなりました。この写真の、小さい方でさえ、もともと1つずつ出てきては黄色くなって落ちていた葉っぱの1.5倍ぐらいです。これまで水しかやらなくて、本当に申し訳なかったと思います。

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りんごは、6つ切りにしているときに出てきた種のうち、芽吹いているのがあったのでスポンジに植えてみました。そうしたら、双葉のあとに出てきた本葉がギザギザしたリンゴの葉っぱそのままです。実生(種から育てる)のリンゴは、食べられるものができないそうですが、盆栽として楽しんで、元気があるようなら土に植え替えようと思います。

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りんごが次々に芽を出します。


まとめみたいなものですが・・よく「食費の節約と癒やしに」と書いてあります。食費の節約、まではならないかなと思います。

それと、水は毎日変えたほうがいいです。十日のライフサイクルで人生をエンジョイする、飛び回るお友達が、産卵します。邪魔しないであげると、どっと生まれて蠢いている時があります。例年より、飛んでいるのが多いなと思ったら、リボベジや室内の観葉植物を一度は疑ったほうがいいと思います。

また、やはり液肥は必要かなという気がするのですが、どうなのでしょうか。

今日は以上です。

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