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エッセイ529.気になる歌詞(3)佐川満男の「今は幸せかい」

今年4月に亡くなられた佐川満男さんというと、
私は俳優さんとして見てきていましたが、
歌手であったことも、この有名なヒットソングも知っています。

なんだか妙な歌詞で、忘れられない歌の一つです。
うろ覚えなので、検索してきました。


どういう状況だったのだろうか・・・

好きになるのが遅かったというのは、
彼と彼女はもともと仲の良い異性の友人同士で、
彼が彼女を恋愛対象としてはっきり意識する前に、
彼女が他の人を好きになってしまった、ということでしょうか。
要するに出遅れたと。

恋愛感情がない時間が結構長かったのかなと感じます。
いつでも機が熟せば、いい感じになれていたかもしれません。

でも男がぼーっとしているうちに、女の方が他の人を好きになった。

彼はそうなって初めて、

あ、ちょ、待・・・・
僕もよく考えたら君を好きになっちゃったよ!
でももう、そちらは成立してしまったんだね?

と言う感じになったのか。

そこで・・・「遅かったのかい?」
「君のことを好きになるのが、遅かったのかい?」

という、まさに手遅れな質問が出たのでしょう。

二番で言っていることは、

若かった僕たちは、
(もし恋愛感情があったとしても、)
傷つけあうことになると思うと行動が起こせなかったのかな、
そうだったのかい?
・・・ということでしょうか。

君は君の心を知らず
僕は僕の心を知らず

君は自分の本当の気持ち(=僕を好きだという気持ち)
に気づかなかったのかい?
実は僕も自分の気持ちがわからなかったんだよ。

ということでしょうか。

でも、彼は彼女に自分の気持ちを伝えないうちに、
彼女は他の人とお付き合いをしていて、
彼女の中にそこは、迷いはないようです。

これはまあ、もう、諦めるしかないとしか・・。


彼がいくら悩んで、

傷つけ合うのがこわかったのかい?

と言ってみたくても、この場合彼が「蚊帳の外の人」すぎて、かなり虚しいです。

三番になると、彼の想像が逞しくなりすぎて、

「甘い口づけは 君を酔わせるかい?」

ああ、そんなことを考えたら、辛いのですが、止められません。
これこそ、ザ・片思い。

彼が頭の中でぐるぐるした挙句に出した答えは、

「僕のことは忘れていいよ」

なのですが、もし実際に彼女に言ってしまったとしたら、
はぁ?!
と言われてしまうでしょうし、
これまでのいい関係も台無しになってしまうでしょう。

だから彼は何も言えず、頭の中で考えをぐるぐるまわし、
彼女の幸せを祈るしかありません。

片思いの辛さがよく出ている名曲ですね。

でもちょっと、考えすぎて一人でこじらせていますね。

彼にも幸せになってほしいです。


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