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エッセイ356.おまんは誰じゃ(上)

NHKの朝ドラに久しぶりにはまり、「らんまん」を毎日見ています。
朝の仕事と重なって見られないときは再放送を見、朝も再放送も仕事の日は、
なんと生徒にお願いしてレッスン時間をずらしてもらい、視聴しています。

[CGは変だけど、内容はどんどん良くなってきた]と言われ始めた「どうする家康」には、なかなか復帰できませんが(日曜日の夜によく飲みに出るため)、
「らんまん」は最後まで見るつもりです。

アメリカ在住の友達が、数分ずれで一緒に見られます。
二人とも、見ながらじっとしておられず、

「竹雄〜! ぎゃぁ〜!」
「切ない!」
「綾はここまで言われて、まる無視かい!」

などと、チャットで勝手にプロデューサー・コメントを入れながら見ています。
だるだるな私の日々で、唯一アドレナリンが出る時間です。

第一回目に、万太郎が、花をつくづくと見つめて話しかけました。

「おまんは、誰じゃ・・」

いい!これはいい!

朝ドラの万太郎は、モデルとなった実在の牧野富太郎より、
もっとよくバランスの取れた、見ていて辛くならないナイスガイ、
という人物造形だそうですが、神木くん、本当に好青年、爽やかで本当にいい。
良かったらうちの猿シスターズのどっちかと結婚してください。
それはダメか。

そんな私がこのごろ毎日のように、水耕栽培で出てきた芽を見て、

「おまんは・・・・誰じゃ」

と呟いています。

なぜかというと、毎年、出だしは頑張るのですが、
慣れてくるとやりかたが雑になってきて、
どれだどれだか、わけがわからなくなるのです。
今がちょうどその時です。

毎年種蒔きをするときは、そうなってはいけないと思って、
種を埋め込むブロック・カットのスポンジに印をつけています。
トマトはT、バジルはB、ローズマリーはR、ディルはDというふうに。

ところが、蒔いた時期が悪かったり、日照の問題などもあるのか、
全然芽が出てこないグループや、一部にだけ出てくるグループが出てきます。

そうするとやり直したり、もったいないので隙間に種をまた蒔いたりします。
そのときにちゃんとラベルなり、つければいいのですが、

大丈夫、この丸くて黒い種はパセリだし。
この細長い籾殻の形のはディルだし。
楽勝楽勝。

と、つい思ってしまう。

5cmぐらいまで伸びれば、それぞれの特徴が出てきて、
見分けがつくようになるので、つい、舐めてしまうのでした。
またベビーリーフなどは、すぐにわんさか大きく伸びますので、
最初から印をしないぐらいですし、
ディルやトマトは、まだ小さいうちからしっかりそれぞれの香りがするのです。

で、

大丈夫大丈夫・・

と思ってたかをくくって ずるずるやっているうちに、今年もなんだかたちまち、
わからないものが出てきてしまいました。
ここで、「あっ、毎年これだった!」と思い出すのですが、
そんなのはすでに、遅蒔きトンガラシ。


わかるのとわからないのとが、混じり合って成長していきます。


ラベルをつけるなどの一手間を惜しんだために、もうわかりません。

赤っぽい砂利状のものは、粘土を高温焼成したセラミス・グラニューです。
栄養のある水とスポンジがあるところには、暖かくなってくると、コバエの仲間が、わ〜いとやってきて、産卵します。
うちでは、食物由来のゴミはレンチンしてからコンポストへ行くので、
買ってきた野菜と一緒に奴らや卵が入ってきてもほぼ大丈夫ですが、
室内に植物がある限り、ショウジョウバエとノミバエ・キノコバエは
どうしても発生してしまいます。
ですので、野菜発根発芽して育ってきたら、植え替えの際に、
容器➕セラミス=水部分を遮断
など、実験中です。
アルミホイルを巻き、日光のためにアオコが大発生するのを防いだりもします。


さて、昨日、ベランダの防虫仕様のケースで育っていたベビーリーフが、
いつのまにかアブラムシにやられているのに気がつきました。
毎年のことですが、ぞ〜っと震え上がります。
もう、筆で払い落とすのでは間に合わないレベルです。
うー気持ち悪・・・。

今年は、虫除けケースに入れたまま、ベビーリーフの全体が浸るまで、
そろそろと水を満たしてみました。
予想通り、鮮やかなピスタチオ・グリーンの愉快な仲間が、
野菜にしがみついていられなくなったのでしょう、
すごい数、浮き上がってきました。
水を換えても換えても、まだ出てきます。
とても写真をお目にかけられません。

植物がすっかり水中花状態になって、30分ぐらいそのまま置いておきました。
人間は胎内では鰓呼吸、生まれた途端に肺呼吸に切り替わるそうですが、
植物は、理科の時間でやりましたが、なんとかというものがあって、
そこから呼吸をしているんですよね?
よく知らないけど。
それを水に漬けっぱなしとは、自分ながらやることが荒すぎると思いましたが、
アブラムシにはこれです。
というか、一つ一つ洗って食べていられないので、しかたありません。

豆知識その1(数年にわたり、あちこちから仕入れたことの受け売り)
発生から、秋になって寒くなるまでのアブラムシは、羽のない雌しかいません。
この女子会大好き的なアブラムシですが、虫のくせに 卵ではなく、
胎生と言って、いきなり子供を産むのです。
なので、あっという間に増えます。
子供は当然、全員クローンです。
これに対して薬物を使うと、薬物に強いミュータントが生き残り、
ますます駆逐しにくくなるそうです。
どこまでも厄介ですね。
居場所が混み合ってきたり、チューチュー汁を吸いまくっていた植物が枯れてくると、今度はいきなり、羽のあるのが生まれてきて、飛んで移動します。
気にいるのが見つかるまで、味見をしながら移動を続け、
その際にモザイク病などのウイルス性の病気を、行った先で植物に感染させるそうです。
どこまでも憎いやつですね。
このときは、まだ雌です。
嫌な予感がするでしょう?
続きは明日。
え、聞きたくないと。
すみません。

さて、ベビーリーフの容器に水を注ぎ、30分水にどっぷり浸けたあと、
私もようやく気が済みました。
ごめんねと言いながら容器を外に出して水切りをし、改めて液肥を施しました。
するとたちまち、それまでより元気に、ピーンと葉っぱを伸ばしています。
さすがベビーリーフ、強いわ。
アブラムシがいなくなって、嬉しかったのでしょう。

そのあと、虫除けカプセルの100均洗濯ネットでは目が粗かったのかと思いましたので、防虫シートを買ってきて、びしっと張ってみました。
日当たりも良くなったようなので、これでまた頑張ってほしいです。

こういうのを書いていると、どういうわけか、頭が痒くなってきます。

お読みいただいて、痒くなってしまったらごめんなさい。

続きます。



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