TOEFLで100点を越えるためにやったこと
はじめに
米国大学院の出願に向けて、TOEFLの勉強に取り組みました。結果として、2022年10月に、104 点(Reading: 29, Listening: 25, Writing: 28, Speaking: 22)(120 点満点)を取れました。この記事では、104 点を取るまでに勉強したことを紹介したいと思います。
TOEFLスコアの推移
私の英語のスペック
TOEFL を受ける前の最新の TOEIC は 840 点
高 2 で受けた TOEFL は 30 点、大学院の受験に必要で受けた TOEFL は 50 点
3 週間ぐらいオーストラリアに語学留学に行ったことはありますが、長期の留学は行ったことがありません
仕事で英語を使うことはなく、技術的なドキュメントを英語で読むことがあるぐらい
オンライン英会話をやっていたことがありますが、あまり成長を感じられなかったので、1 年ほどでやめました。
この状態から 10 か月間、毎日 4,5 時間の勉強を続けたところ、104 点を取ることができました。
Reading
受験英語と勉強の仕方は同じです。基本的に、ボキャブラリーを増やして、1 文ずつ文章構造を理解しながら読む訓練を繰り返し、正確に早く読むことを目指して勉強しました。
文章全体を読んでから問題を解くか、文章を読みながら問題を解くの 2 つの戦略があると思いますが、自分は後者で解きました。いろいろな問題で両方を試しましたが、後者の方が自分には合っていました。
使った参考書
公式問題集(The Official Guide to the TOEFL iBT Test, Official TOEFL iBT Tests Vol.1 , Official TOEFL iBT Tests Vol.2)
最初は時間制限を気にせずに、自分の納得がいくまで問題を解きます。そのあと文章の精読と間違えた問題の復習を行いました。問題に慣れてきたら、制限時間を設けていました。
発音の訓練のために、復習するときは、声に出して発音に気をつけながら読むように心がけました。
Level4 まで全ての単語を覚えました。付属の CD を使って、運転中や食事中など暇さえあれば、単語を聞いてました。1 語に時間をかけて覚えるより、同じ単語に何度も出会う方が覚えやすいらしく、ひたすら CD をリピートしてました。100周ぐらいはしてると思います。
覚えにくい単語があるのは事実で、CDを何度聞きいても覚えられないものはありました。その場合は、「<単語> 覚え方」と調べて、語呂合わせなどで覚えていまいした。特に、オレノドウガにはお世話になりました。
中国 TPO
TPO(TOEFL の模試)を無料で受けられる中国のサイト。登録にコツが必要で、苦戦しました。約50 回分の模試を受けられるので、公式問題集を一通りやったあとは、これをやってました。調べたら使い方はいろいろ出てくると思うので、それを参考にしてみてください。
その他
この本は気分転換に読んでました。地球の誕生から現在までの歴史が解説されており、普通に読み物として面白いです。TOEFL で出てくる内容とも被っているところはあるので、知識を付けるという意味でも、読んで損はなかったと思います。
Listening
正直、Listening は今でも苦手意識があります。Listening は聞きまくるしかないと思っています。ただ、意味を分からず聞き流せばいいというわけでもありません。聞いて、分からなければスクリプトを確認し、なぜ分からないのかを分析する作業が非常に大切です。
リスニング中にメモを取るかどうかですが、自分はメモを取ると聞き逃すことが何度かあったため、なるべく内容を覚える意識であまりメモは取らないようにしていました。内容をちゃんと聞き取れていれば、意外と忘れないものです。あとは、単語の省略の仕方や、単語と記号を結びつけて、メモの時間を短くできるように工夫しました。メモの取り方は、この記事が参考になると思います。
使った参考書
公式問題集
公式問題集よりも難易度は高いと思います。公式問題集を全て解いた後の教材としては良かったと思います。
中国 TPO
その他
TED の教育版動画です。全て 5 分程度で、本家の TED 簡単なので、集中して見続けられます。自然科学、歴史、哲学、文化、社会問題など様々なアカデミックな内容を扱っており、自分の興味や関心に応じて、隙間時間に気軽に視聴することができます。TED ED を使った勉強法はこちらで解説されているので、ぜひ参考にしてみてください。
無料のポッドキャストで、運転中などに聞いてました。科学系の最新トピックを紹介してくれます。もともと 60 Second Science という名前だったのですが、全然 1 分で終わらないので、最近 Science, Quickly に名前が変わったみたいです 。TOEFL より難しいので何回も同じのを聞いてました。(ポッドキャストだし、完全に理解しなくてもいいやという姿勢で気軽に聞くのも大事だと思います。)
気分転換に見てました。吹き替え版ではなく、英語で日本語字幕付きのものを、なるべく字幕を見ずに視聴してました。エド、ベアのサバイバル動画とアラスカのサバイバル大家族のシリーズが好きです。
こちらも気分転換に見てました。動物や植物の動画が多く、面白いので、楽しみながら知識を増やすことができます。
Writing
Writing は問題の型が決まっているので、ある程度テンプレートを使うことができます。テンプレートは探せばいろいろあるので、自分が使いやすいものを使うといいと思います。テンプレートが決まれば、時間制限なしで問題を解いて、Grammarlyで文法やスペルミスをなくしてから、添削サービスで添削してもらう → 模範解答を見て表現を増やす → 時間制限付きで再度解いてみるというサイクルを繰り返します。トータルで 40 問ぐらいは解いたと思います。問題を解くごとに話のアイデアや使える表現も増えるので、書きやすくなっていきました。26 点以上を取れなくて悩んでいた時に、文章をかっこよくするというアドバイスをもらいました。具体的には、受動態を多用し、無生物主語の文章を書けるように訓練しました。その結果 28 点取ることができました。
使った参考書
公式問題集
その他
ネイティブによる添削サービスです。1 エッセイ 2000 円ぐらい(2022年時点)で添削してもらえるので、他のサイトに比べてもリーズナブルだと思います。添削だけではなく、テンプレートを公開していたり、TOEFL のクーポンの情報をブログで発信してくれたり、かなり有用なサービスです。ブログ記事もたまに参考になるものがあるので、定期的にチェックしていました。TOEFL Vocabulary – Four Golden Rulesは、いつも意識していました。
英語の言い換え動画を参考にさせてもらいました。Writing では、同じ単語を何回も使うとスコアが伸びないので、類義語を覚えることが大事です(TOEFL Vocabulary – Four Golden Rulesにも”Do Not Repeat Words”とあります)。例えば、study は、receive an education, aquire knowledge, satisfy one’s intellectual curiosity など、言い換え表現をメモして、すぐに出てくるレベルになるまで覚えました。他にも、very をなるべく使わないように、very の意味を内包した単語を覚えることもしました。例えば、very busy = hectic, very surprised = astonished などです。
Speaking
日本人が一番苦手な分野です。自分も 22 点が最高でした。 TOEFL の勉強としては、英会話はやりませんでした。英会話だと、発音や文法の間違いまでそこまで指摘してくれないんですよね。中にはちゃんとやってくれる人はいますが、珍しいです。 対策としては、聞いた内容、読んだ内容を簡単、短い英語でテンポよく話す練習しました。長い英語を話すと、だらだらと話してしまい、テンポや抑揚にメリハリが無くなってしまいがちです。 また、Speaking で使いそうな英単語のアクセントを完璧にしました。具体的には、TOEIC の単語帳にでてくる単語は全てアクセントを確認して、練習しました。
使った参考書
公式問題集
文法ではなく、音法です。英語の発音、抑揚、リズムに関する規則が体系的にまとめられており、感覚ではなく、論理的に理解したい方にお勧めです。英語の音楽を聞けとかリスニングセクションの会話を真似して習得しろみたいな人もいますが、自分には合わなかったというか、聞いても習得できませんでした。そんな自分にこの本はあってました。
瞬発力のトレーニングです。TOEFL では 45 秒~ 60 秒の制限時間の中で、言いたいことを言い切らないといけないので、瞬発力が非常に重要です。簡単な文法はスラスラ口から出てくるまで練習しましょう。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニングの難しい版。文法ごとにページが分けられているどんどん話すための瞬間英作文と違い、ページ内に様々な文法を使った文章が記載されています。
TOEFLでよく使うフレーズの練習になります。付属のCDを使用しながら、日本語から英語に変換するトレーニングを運転中などに行っていました。
その他
スピーキングの添削をしてもらいました。1 問あたり 2000 円ぐらい(2022年時点)で添削してもらえるので、他のサービスに比べてるとリーズナブルだと思います。しけんや先生は界隈では有名な方で、YouTube や StandFM でもためになる情報を発信されているので、暇なときにチェックしてました。Speaking に関しては、日本人の方が日本人の癖をよく知っているだろうなと思い、こちらを選びました。E4TGが界隈では評価が高く、行ってみたかったですが、東京で月謝も高いので諦めました。
中国 TPO
公式問題集をやり終えた後に、本番のつもりで取り組んでました。AI による採点機能もあるのですが、WeChatPay でしか支払いができず、日本からは WeChatPay に入金できず詰みました。
発音矯正アプリ。自分の発音が正しいかどうかを判定してくれます。英会話では、発音を細かく治してくれないですし、アプリだと同じ単語を何回も試せるので、かなり便利です。
その他 Tips
TOEFL に限った話ですが、全体を通して、自然科学や歴史、文学の事前知識を持っていると強いです。どのセクションでも、学術的な文章やレクチャーを聞いたりするので、知っていることだと、理解度が格段に上がります。普段から、TED や Discovery Channel、National Geographic などを Youtube で見て、知識、雑学を増やしましょう。
TOEFL の受験料は、$245 で、円安の今だと、1 回 4万円ぐらいです(2024時点)。何とかして、受験料を下げたい!そんな時はクーポンを探してみましょう。日本事務局の TOEFL の公式サイトでたまに、クーポンが配られていたりするので、定期的にチェックすることをお勧めします。また、TOEFL Resourcesでもクーポン情報が発信されているので、こちらもチェックしてみてください。
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