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無難なFOMC、米CEOは景気に悲観的。

FOMCは概ね予想通りの結果。いくつかボイントを挙げるとすると、声明文から“uncertainties about this outlook remain (引き続き見通しに対する不透明感が残る)”といった文言が無くなったことと、記者からのインフレと政策に対する質問に対して"Significant, persistent inflation rise needed to hike (利上げにはかなりしっかりとしたインフレの上昇が必要)” と答え、前回と同様に利上げまでの道程が相当程度遠いことを強調した点か。

特筆すべきポイントが少ないFOMC の割には金利も為替も動いており、投資家が動いていると誤解しそうだが、出来高は少なく平均以下となっている。引き続き既に休みモードに入っているか、米中待ちといった様子。明日(東京は本日)は英国選挙を控えるが選挙またぎのオプションからは、ポンドの一日の値幅が±1.5%~1.9%程度と予想される。

話は変わるが、米大手企業のCEOで組織されるThe Business RoundtableでCEO達の見通しが紹介されており少し話題になっている。The Business RoundtableはJPモルガンのダイモン CEOが議長を務め、前回は株主第一主義からの脱却声明を出したことで話題になった。

今回のサーベイでは大手企業の CEO達は今後6か月で売上の増加は見込んでいるものの、雇用や設備投資は縮小させる意向であることが示されており米国経済に若干悲観的な見方であることが分かった。
また、各社 CEOのコメントを見ると、12/15 の関税発動を控えて議会により積極的に貿易交渉に関与し、公正な通商協定を結ぶように要請するコメントも目立つ。

さて、2020年の株価見通しが概ね各社出揃ったがモルガンスタンレーはEPS の伸びがフラットになると考えており、S&Pはここから 3000へと下落すると予想している。しかし、それ以外のエコノミストは全員が株価の上昇を予想しており、見方が揃っている点には注意が必要か。

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