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10/25 NYヘッジファンドからのマーケットアップデート

1.久しぶりにヘッジファンドが纏まって仕掛けた動き。ここ最近、何度かお話ししているようにこれまでグローバルな景況感悪化を先取りしてきた半導体セクターを中心に景気見通しを変える人が多くなってきている。本日は纏まってリスクオンサイドで仕掛けるような買いが出て、半導体インデックスであるSOX指数は史上最高値を更新し、ナスダックなどの主要指数も最高値に到達した。きっかけになったヘッドラインは、ナバロやUSTRから米中は通商合意の一部事項で最終的な詰めに近づくといった報道だったが、昨日も書いたように11月·12月はアノマリー的に株が上昇しやすい中、ヘッジファンド勢は高値を更新するためのリスクオン材料を探していた。そのようなセンチメントの中でたまたまこのヘッドラインがきっかけを作っただけといえよう。

2.来週は月曜に英議会で総選挙の日程に関する動議が採決される予定で、12/12の案が検討されている。それを可決した場合、EUが延長を認めるか否かが火曜までに決まるが、フランスが 11月末までしか支持しておらず、総選挙が実施されるかは不透明。ただ、リスク資産のサイドから考えれば、総選挙は行わずに離脱協定に大枠合意した先日のセカンドリーディングを11月末までに詳細を詰めるケースの方が良い気がしている。そして、もう一つ重要なのはFOMC後のリスク資産の動きで、現在マーケットは9割近く利下げを織り込んでいるが、実際に利下げを行った後に、リスク資産が最高値の達成感と相まってSell the fact にならないか警戒。基本的に“年内” リスクオンで見ているファンドマネージャーがまだ周りに多いものの、足の速い連中だけに注意が必要だろう。

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